嘆願書

『国とは何か』『国防とは、何から何を守るのか』
そう言う概念も何も持たぬまま、
国民の基本四大義務として、わずかな給料で、
今回のような事件や事故で死亡する事があっても
補償金も無いに等しい待遇で働かさせられている
60万人の兵士が韓国にはいます。
昨日の北朝鮮の挑発で、二人の韓国人兵士、民間人が亡くなりました。
事件後、世の中の関心は、
『どうしたらこのような事態を早く沈静化できるか』に集中し、
自分達が今いる平和な世界を崩されたくないゆえに
騒いでいるように思えてなりません。
平和ボケしている政治家は、何の危機意識もなく、
亡くなった息子を前にした親に向かい『強い怒りを覚えます』などと
決り文句のような事を言って、この場をやり過ごす事に懸命です。
僕は、このような国と国との諍いの中で罪の無い人が死んでいく事が、
本当に腹立たしくて仕方ありません。

哨戒艦が撃沈された事件がまだ記憶に鮮明に残っているのに、
今度は民家まで爆撃される事態！
僕の小さい声が、
あの高い場所にいる人達に聞こえるはずもないとは思いますが、
2年2ヶ月間軍隊で奉仕した一人の韓国人として、
飢える北朝鮮の国民達を苦しめるだけで
何の意味も無い経済制裁などは止めて、
今後二度とまた罪もない人々を死なせる事がないように、
断固とした措置を願います。

カレはきみを待ってる

初めて行くレストランでは、旨いものを探すと言うより、
どうやってハズレを避けて注文できるか！がとても重要になります
様々な店で失敗を経験した僕は、
そんな時、大抵カレーライスを頼みます
皆さんも知っての通り、
カレーはむしろ失敗する方が難しいと言ってもよい料理で、
そのカレーがもし不味かったりしたら、
その店は最悪な印象として残るに違いありません

そのカレーライスの食べ方ですが、
日本ではカレーを少しずつご飯にかけて食べますが、
韓国ではご飯と카레「カレー」を完全にまぜまぜして食べます
えっ？嫌だぁ～と思っている方もいるでしょう。
あの有名なビビンパも混ぜ飯だし、
韓国人は何でも混ぜて食べるのが好きなんだなぁ～と思われるかもしれません
だけど、韓国のカレーは日本のと違って、本場のインドに近いのです。
色もかなり黄色で、すごく水っぽいんです。
今日本で流行っているスープカレーを思い浮かべてみるといいですね
皆さんもぜひ、韓国でイビョンボン似のカレと、
カレーのようにスパイシーでドロドロの恋に落ちてみてはいがが
さあ～食べよう

入隊入門書

二男一女の兄弟の中で末っ子の僕
自分ではそうは思わないのですが、
人からはよく『特に末っ子は要領が良い』と言う話を聞きます。
まぁ、正直何をもって要領が良いと言うのかよく分かりませんが

軍隊の訓練所での生活が二週間くらい過ぎた頃、
僕は他の人には教えたくない、ある重要な事に気付きました
それは、周りの同期たちより苦労せず、
危ない目にも会わなくて済むコツでした
軍隊は何をするにもきちんと並んで順番にやるのが当り前なのですが、
その際に立つ位置がすごく重要だ！ということです。
偉い人が『並べ！』と命令した時、
僕は前のほうにいても後ろにいても、
とにかく必死で列の真ん中に入り込みました
列の一番前は、何をやらされるか分からない、
言わばこれから行う訓練の実験台とも言えるとても危険な位置です。
また一番後ろは、すべての訓練をまとめたり、
使った装備などを片付けなければならない事が多いのです
結果的に、
僕は軍隊で他の人に比べるとそれほど苦労をしていないような気がします。
えっ？要領が良すぎだって
後ろから二番目の子を良くご覧あれ

自分のシッポを逐う猫ーー

思い返せば、僕が高校生の頃までは、
運転席でもシートベルトをしめる人はいませんでした
一昔前のドラマなどを見ていると、
主人公の男がシートベルトもしないで、
縦横無尽に車を走らせるかっこいいシーンをよく見かけます
それに比べ、最近は車に乗ると反射的にシートベルトに手が行ってしまう事に、
何故か負けたような気がしてなりません
屁理屈ですけど
この前韓国に帰った時、
高速道路で運転席と助手席の人がそろってシートベルトをしめていないと言う場面に遭遇しました
二人の名誉のため、それが兄と父だと明らかすことはしませんが
僕はあまりにも気になって『何故しないのか？』と聞きました。
すると『シートベルト着用は、もう当たり前すぎて、高速道路などでも検問はしない』と言う事でした
なるほど、昔からこうやって権力に対して大衆は掛け合いをしてきたんだろうなぁ
きっとまたシートベルトの取り締まりが厳しくなって、またそれが緩む隙間ができて…
面白い
そりゃ必ずしなきゃ

ビニール袋にビビる-&-

男子中から男子高を卒業した僕は
全校生徒一万人中五千人の女性で華やぐ大学に入学し
まさに水を得た魚、油を注がれた火のような日々を送っていました。

そんな夢のような日々の中、
新聞など見る暇もなかった僕にも「はぁ？」と驚くニュースが伝わってきました
それは、日本でサリンガスのテロが起き、
たくさんの被害者が出た！と言うものでした
周りの人達と違って、
幼い頃から日本に憧れを抱いていた僕にはかなりのショックでした
しかし、遊び仲間達は僕を放って置いてはくれず、
事件の詳しい事は分からずじまいで過ぎてしまいました
ただ、サリンガスの살인『サリン』は、韓国語で“殺人”と言う言葉と同じ発音なので、
何となく恐ろしく感じたのを覚えています。

それからかなりの時間が経ち、来日して初めて、
村上春樹さんの『アンダーグラウンド』を読んで、
当時の殺伐とした雰囲気を間接的に感じました
電車にビニール袋が落ちていると、ドキッとしたものです。
たぶん飲み足りないオヤジが飲み捨てたもんだったと今は思いますが
村上春樹さんの『アンダーグラウンド』が韓国でも紹介されている