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東京夢工房

今までに前例がない,市場もない,概念もないものへチャレンジする夢追い社長のブログ。

部下を○○さんと呼ぶ理由

2005-12-20 09:52:38 | 夢追草


私は,部下を○○さん,□□さんと呼ぶ。呼び捨てにしたり,△△君とは言わない。

それがいつ頃からだったか?よく覚えていない。 私が初めて年上の部下を持った頃からだったか,それ以前からだったか。 いずれにしても10数年以上も前からそうしている。

縁あって私の配下になった者も,家庭にあっては良き夫や妻,父や母である。 立派な一国一城の主たちである。 更に,地域のボランティア活動に励んでおられる尊敬すべき社会人だったりする。 部下は業務上の下位にあるが,人間的に下位に位置する訳でない。 上も下もない,人として対等の立場である。 年功序列が崩れ始めた今は尚更であろう。

上司は,業務遂行上は上位にある。 従って,その指示には従って貰わねばならない。 しかし,上司が,部下を呼び捨てにする,あるいは,くん付けで呼ぶことで,その権威を保つ意図があれば止めた方が良い。 また
部下の方も,○○さんと自分を呼ぶ上司を甘く見て,○○君と言う上司を恐れるようなことはないだろう。 呼称は些細なことである。

上司には○○さんと言い,部下を□□くんと呼ぶ。 相手の職位で呼び方をいちいち変える必要はない。 上司であろうが部下であろうが,職位や年齢に関係なく誰でも○○さんと呼べばよい。 この方がずっと楽である
押し付ける意図はない。 私が部下を○○さんと呼ぶ理由である。
 


閃きと努力の構図

2005-12-12 14:01:54 | 夢追草


夢の実現は90%の自力本願と10%の他力本願である

ただ,底に円筒をぶら下げただけのスクリューのない船がある。 進む原理は簡単である。 高校の理科で習ったフレミングの左手の法則を応用して,電磁石で磁場を作り海水に電気を流して推力を得るものである。 見た目,海水が勝手に動いている。 そして超伝導技術が実用化を支えている。

誰もが知っている自然の法則だが,これを発見することは凡人には難しい。 しかし,学習した知識を応用する新しいアイデアや着想ならば凡人でも可能である。 日頃から問題意識を持つことで閃きは誘発される。 発明は10%の閃きと90%の努力と言われるように,凡人である我々には発見より発明である。

二回に一回は部下の提案が認められるラッキーな会社でも,担当,課長,部長,事業部長,役員,社長の6階層であれば,担当者が新しい提案をした場合,それが途中でつぶされることなく社長の承認を得られる確立は約1.6%, つまり62回試みて一度の成功率である。
主任を入れた7階層にもなると,最下位の担当者のアイデアが認められる可能性はもはやゼロとなる。 通常,業務にかかわる4階層ぐらいでもその確立は約12%程度だから,10回に一度も提案は通らないのである。

だから,自分のアイデアが認められないと嘆いてはならない。 ほとんどがどこかで却下されるものだ。 そこで,常日頃から問題意識を持ち,発想は「スニーカー族」のごとく柔軟に「出過ぎた杭は打たれない」をモットーに有言実行することである。 さすれば階層の壁を越えて夢の方から近づいてくる。
 

 

 


読み上手,読まれ上手

2005-12-09 11:14:05 | 夢追草

上司が部下が期待するとおりに動いてみせることは結構重要なことである。

この様に報告すればこの様に言うであろうと部下が思うとおりに上司が言う。部下にとっては一番扱い易い上司であって,安心して一つ先の仕事ができる。 逆に,何を言い出すのか全く見当が付かない上司では,部下はいつも戦々恐々として,勢い,上司の顔色を伺う仕事のやり方となる。 自立的な職場雰囲気ではない。

この,部下に先を読ませるように行動することは簡単ではない。 そこで,客先での打ち合わせが早く終わっても会社に戻らないなど小さな努力から始めると良い。 戻ってこないと思っていた上司が突然帰ってきて仕事をされたのでは,皆が迷惑である。誰にでも覚えがあるはずである。

部下の方も,上司の思考・行動パターンを学ぶ方がよい。 へつらうためではない。 なるべく小さな障害で自分の意思・希望を上手く伝えるための処世術と思い,結果オーライとするための方便と考えれば,抵抗は少ないはずである。
とは言うものの,これも結構難しい。 小生はこれができずにいつも上司とぶつかっていた。 結果は自ずとNGである。

上司は部下が読みやすい行動を心がけ,部下は上司の思考パターンを知る。 上司も同時に誰かの部下であり,部下も同時に誰かの上司であるから,結局は,誰もが読み上手,読まれ上手になれば,心地よい職場と仕事環境が生まれる。
そう思って,今は読まれ上手になろうと努力しているのだが・・。
                       

昨日は完敗

2005-12-08 13:21:54 | 夢追草

昨日はLOOKPORTを試していただける可能性のある重要なプレゼンテーションであった。

先様はパソコンを熟知されており,ダブルクリックの代わりの長押しだけを説明するやいなやLOOKPORTを使い始め,DVD映画は見られないのか?,バッテリーの持続時間は?,15秒の立ち上がりは遅すぎる!・・・などなど,質問への答えが追いつかない当方の様子に,先様には恐らく相当苛立っておられたに違いない。

質問されたそれらにはそれ相当の理由があり説明もできる。
しかしながら限られた時間では,「A」の代わりに「NOT-A」でなく「B」を説明する方が効果的というセールスの基本すら忘れてしまっていた。 DVDを搭載しない理由として,メカが割高,媒体が高い,画面解像度が低いなどを力説しても説得は難しい。 昨日のプレゼンテーションは完敗であった。

このようなプレゼンになったのは当方のせいである。 LOOKPORTは必ず役に立つすばらしい商品であると意気込んでいた。 肩に力が入っていた。 先様はそれを敏感に感じておられたに違いない。 だから必然とその様な場の雰囲気となった。 そして先様をしてそう言わしめたのである。
思えば昨日は小生の心までがプロダクトアウトになっていた

平井謙次氏のエッセイ 「もとはこちら」,そのままの有様である。 原因(もと)は今の自分(こちら)にあるので仕方ない。 しかし今後もプレゼンは続く。 さすれば小生も修行を続けねばなるまい「もとはそちら」では夢は実現しない

出過ぎた杭は打たれない & 継続は恐怖である

2005-12-06 10:38:49 | 夢追草

「出る杭は打たれる。 出過ぎた杭は打たれない。」は,少し前までは奇をてらった表現であったが,現在ではさほど違和感がない。 これは「奇才を求める」と同根の発想である。
組織にあっては,上司から言われるままに仕事をこなす実直型社員よりも,市場競争が激しさを増す中では,自ら意見を述べる提案型の社員を待望する上層部の悲鳴であり,組織の沈滞ムードを払拭するための掛け声である。

しかし,部下はそんなに簡単に応じない。 なぜか?答えは明白である。 目立たないことが一番安全であることを知っているから,自らの評価が下がる危険を敢えて冒す必要はないと考えている。 皆と同じが一番心地よいのである。

独創的な新製品のアイデアを思いついても,一度上司に提案して拒否されれば撤回するのが普通である。 自分の思いを叶えようと繰り返し提案し続ける
出過ぎた杭や奇才も,評価が下がる危険を感じないわけはない。 継続は恐怖である
また万一上司が興味を示しても,市場状況,ビジネスプランなど事業化の資料作成・提出を求められ,日常の業務の他に新たな仕事が増える。 これまたしんどい話である。 とすれば,余計なことをしないのが一番楽であるとの結論に達する。

出過ぎる杭や奇才は,保守的な社員をどう再教育しても拙速には生まれない。 その人の性格,気質によるところが大きいからである。 組織活性化で必要なら外部から探してくればよい。 組織に拒否反応を起こさせ,追随させ,そして活性化させるのである。 これは担当や主任,課長や部長,取締役レベルでも例外ではない。 ときには会社レベルで新しい血の投入が必要なこともあるだろう。

組織風土を変えるには荒療治が不可欠で時間も掛かる。 何より重要なことは,注入した新しい風,それら異端児を徹底的にサポートすることにある。 術後と同じで後のケアが重要である。 さもなくば,また元の木阿弥,いや従前に増して悪い事態を招く恐れすらある。
ちなみに,当社は出る杭ばかり,奇才ばかりで・・・。
 

正面の理,側面の情,背面の恐怖

2005-12-02 12:05:43 | 夢追草

「正面の理,側面の情,背面の恐怖」,中坊公平弁護士の言葉である。 これは部下と付き合う上での心構えを語ったものであり,小生が常日頃心がけているところである。

「正面の理」は,文字どおり部下に対して,理路整然と道理にあった理詰めの付き合いや指示を出すことを言い, 「側面の情」とは,部下が困ったときなど適切な助言や親身のケアができることを指し, 「背面の恐怖」とは,自分に逆らえば恐ろしいぞと威嚇することである。この三要素を備え持って接してこそ,始めて部下が自主的に働き,結果として良い仕事をする。

世の中には,この三要素の内の一つだけの困った上司がいる。
常に自分の言うことが正しいので黙ってついて来いとばかり,反論できずに理解はするが納得できないで困っている部下を省みない上司。 情け深い人情上司として付き合えば部下は必ずついてくるものと思い,また,仕事は任せきるのが一番として放任する上司。 只ひたすら威張り,部下を無理やりコントロールしようとする恐怖政治型,独裁者的な上司。身に覚えはないだろうか。

世の中には,この三要素の内の二つを備える良き上司が多い。
ほとんど大半は 「正面」と 「側面」を持つ上司である。 「正面」と 「背面」,あるいは「側面」と 「背面」など恐怖性を併せ持つ上司は稀である。 恐怖政治型,独裁者型には元来,妥協性や協調性に欠けるとことが多く,理や情は苦手とするところである。 しかし,「背面」を匂わせる程度の上司が,実は本当に実力がある上司ではないかと思うのである。

世の中には,この三要素全てをもつ理想的な上司は少ない。
そのような上司を持つ部下は幸せである。 また,部下だって誰かの上司である。 なにも,理と情と恐怖を全て同じ重みで実行する必要はない。 そう考えれば,世の中全ての上司が理想の上司への可能性を持っている。 ただ心がけが必要なだけだ。

上司でいることは容易い。 致命的な失敗さえしなければ,無理をせずチャレンジしなければ良い。 これでは自分が面白くないではないか。 それよりも上司面しなくても部下がついてくる上司の方が楽である。
上司はあくまで会社の中だけの話である。 会社を離れると部下も独立した家庭を持つ立派な一国一城の主である。 上司は会社を出れば部下より偉い人間でなくなる。 人としての差はない。

部下との付き合いを示唆するこの言葉であるが,狭い会社の中だけで通じる人間よりも世間で通じる人となるための人生訓でもある
 

百円均一商品の品質

2005-11-30 11:25:58 | 夢追草


百円均一ショップ,所謂「百均」では,見た目,市価の1/2は当たり前,1/3,1/4から1/10の格安である。 品質が違う,つまり海外調達で品質が国産品と比べて悪いからと,恐らく誰もが答えるであろうが,それなら買わないかというとそうではなく,結構便利で繁盛している。

確かに中には品質が悪いものもある。 大型のスパナが一回の使用で壊れた経験がある。 しかしクレームはつけない。 100円である。 一方で,国内大手メーカの商品もあって,一概に品質が悪いとも言いがたい。 あろうことか?,折り畳み傘やネクタイ,なべや包丁なども100円である。 もうここまできたら品質をとやかく言っても始まらない。

「安かろう悪かろう」と商品を揶揄したのは,ものが無い時代,今ほどに選択肢のないときの話である。 「百均」を利用するのは,消費者がその商品の品質と価格のバランスに納得しているからであり,あるいは,100円以上の価値を見出しているからである。 重要なことは,納得して買っているのであって,我慢している訳ではない

さて,パソコンはどうか?
求める機能,品質と価格のバランスに納得して購入しているであろうか。
画像処理や科学計算などでの利用ならパソコンは確かに安い。 今のパソコンは一昔前のミニコン,オフコン以上の性能であり,数百台使ってスパコンに匹敵する能力を発揮できる。 しかしこのような利用は稀である。
多くの方がメールやインターネットの利用に終始しているのでは,いかにも要求と代価のミスマッチを感じる。 しかし消費者には他に選択肢がないから仕方がない。

パソコンを例にしたが,他の情報機器でも同様である。 2~3年程度しか使えないパソコンが2万円ならどうだろう。 その様なパソコンを製造するのは反って難しいのだが,消費者が機能・品質と価格のバランスに納得できる情報機器が選択肢の一つとしてマーケットにあって良いではないか。
「百均」的発想である。


プロダクトアウトは正しい選択か?

2005-11-29 13:18:12 | 夢追草


今までに前例が無い,市場が無い,コンセプトすらないそんな製品をチャレンジ開発するプロダクトアウト企業を目指しているが,ベンチャーにとってこれは適切な選択枝であろうか?

ベンチャーキャピタルが投資を検討するとき,事業性で,ビジネスモデルが成立するか,事業計画が円滑に実現される根拠が十分であるかなどを問い,また市場性では,市場のニーズが本当にあるか,既存製品に対して競争力を有しているかなどを評価する。 しかし,プロダクトアウト製品が純粋にこれらの問いに応えられるか疑問を感じている。

ソニーのウォークマンを例にとる。 今から10年以上も前にテープレコーダーは録音・再生ができるものとのコンセプトに反して,再生機能だけで売り出したとき,果たして今日のように普及すると誰が予測できたであろうか? ソニー社内でも商品化に疑問の声があった程である。 当時の誰もがウォークマンの市場性に疑問符をつけていたのではないだろうか?

東大阪や名古屋の元気な中小企業群は有名である。 特にこれら地域に限らずとも,独自のノウハウで頑張っている中小企業は多い。 中にはその業界で世界シェア一位を誇る企業もあるが,総じてプロダクトアウト,技術オリエンテッドな企業である。 そして例外なく長年の苦労の末に成功している。

とすれば,プロダクトアウト製品は,大企業のような資金力があればそれ程に時間を掛けずに市場投入,資金回収が可能であっても,中小企業はそれ一つに社運を掛ける訳で,その分,性急な事業発展は難しい。
つまり,中小企業がプロダクトアウトを目指すからには,性急な成功を期するのは厳禁であり,着実に実績を重ねること以外に成功の道はない心得るべきであろうか。
事業体力がもつか商品が売れるか,いずれにしても当分は我慢である。