ディーキンとナシーラ。この二人は結構似合いのコンビだね。暗殺者としてのキャリアを恥じているナシーラと天真爛漫、馬鹿かとも思えるディーキン・・ナシーラは少しずつ変わりつつあるのだ。
この「ある日突如島に現れた街」にもドロウ達の手が伸びていた。俺たちの到着を見越して入り口周辺には戦闘部隊が配置されていた。俺の吸血二刀流を食らえ!
しかしさすがはドロウの魔術師! 時間停止の魔法まで使いやがる・・が、使うころには他のドロウを殺しつくしていたので、どうってことなかった
不思議の街には・・あれ? エルフか? 羽の生えたエルフが生活していた。別に攻撃してくるわけでもないのだが・・ただ、羽はぼろぼろだし、街が移動してきたというのも覚えてないし、話してる事も支離滅裂・・。なんか怪しいなぁ・・・・
図書館には嫁さんがメデューサと化してしまっただんなさんがいた。話し始めはあいまいな状態であったが・・・中のメデューサを殺したことを告げると、過去の記憶も蘇ってきたようだ。一体、この街はどうなってしまったんだ?
街で雑貨屋をやってるエルフ。なんという怠惰な商店だ・・。とにかく、何か「目いっぱい値打ちの無いもの」を要求してくる。先ほど図書館で見つけたガラクタを渡してみる。そのむだっぷりが気に入ったらしく、割れた鏡の破片を見つけるセンサーを売ってくれた。なんだそりゃ
街のはずれの誰も寄らない洞窟に、元女王がいた。かつてもっとも賢明な人物であった彼女は、突如としてもっとも無責任な人物と化していた。ヴァルシャレスの手下がすでにやって来て、彼女は鏡の破片を渡したという。鏡の破片? それをどうするの?と思ったが、とりあえず城に行ってミロと追い払われるように外に出された。嫌な感じのやつだなぁ・・。
これがこの街の城だ。女王がいない今、誰が?
玉座には醜い小男が座っていた。しかしその醜い顔に収まった眼にはとてつもなく深い知恵と慈悲の心が満たされているのが分かる・・。そして彼はこの街に起こった悲劇を説明し始めた。発端は超強力なマジックアイテム、「鏡」によるものだった。全ての場所の全ての事柄を見通すことが出来る魔法の鏡を利用して国を治めていたという。だが、その鏡はその強力な魔力ゆえにゆっくりと女王の心を蝕んでいった。そして女王は鏡を割り、その魔力の開放により全ての物事が正反対の方向に向かって進み始めたという。つまり、勤勉なものは怠惰に、美しいものは醜く、そしておろかな者はもっとも賢明になったという。そのもっともおろかな者というものがこの小男であったという。
今では鏡の魔力でもっとも賢明な者となった彼は、その賢明さで
「自分はまた白痴の道化に戻る事になっても、この街が元の状態に戻る事が望ましい」
と判断し、鏡の破片を集めることをドロウと俺に持ちかけているのだ。そしてより多くの破片を集めた者にこの鏡の枠を渡し、鏡の魔力を復活させるように依頼するのであった。鏡の魔力はおそらく決戦での決めての一つになるだろう。
魔法の塔へと出向き、鏡の破片を回収する
鏡回収の途中、ナシーラがたびたび自分の打ち明け話をしてくる。なんと彼女はヴァルシャレス直属の暗殺部隊「レッドシスター」の筆頭暗殺者であったのだという。そしてその任務の1つとしてリア・ミアサールの暗殺を行おうとしたとき、彼女の徳に触れて改心した・・・と。なるほどねぇ・・ま、昔の話さ。気にしなさんな
鏡の回収のために「試練場」へと出向く。
冷徹にジャッジとして役割を続ける男。試練に合格した俺は鏡の破片を手に入れた・・・
商人にもらった探知機で鏡の破片を見つけた、これで最後の1枚。4枚が俺で1枚がヴァルシャレスの配下の手の内だ。
4枚が俺なのでどう考えても鏡は俺のもののはずなのだが・・・結局、戦って勝ち取るべし!とのこと。鏡の破片を多く持つ者が優位に戦いを進められるということだったが、柱に鏡を設置するという手間を考えるとそのまま剣を叩き付けるほうが早かった。そして勝利。
この鏡は本当に必要となるわけではない。この街が元に戻るためにはこの小男は昔の愚かで醜いだけの白痴の道化に戻ってしまうのだ。今のこの知恵も知識も理性も何もかもが失われてしまうのだ。
小男はその賢明さゆえに迷うことなく「より良い選択」を選んだのであった・・・泣かせるぜ・・・
鏡は魔力を取り戻し、鏡写しのように正反対の方向に進んでいた物事はすべて影から開放されて本来の姿を取り戻したのであった・・・
続く・・・・