ちみかなのブログ

日常ときどきパズル・クイズ、ときどき小説、について適当に書いていくブログです。

私たちが星座を盗んだ理由。

2011-05-11 00:31:47 | 小説



おはようございます、こんにちは、こんばんは。ちみかなです。

ここ数日、急に暑くなりだして、このまま夏に突入することになったらどうなるの

と思ったとたんに今日は雨が降り出し、数日は続く模様。梅雨、なんですかね。

明日は待ちに待った、ぺんろけさんのヤジリンがnikoli.comで出題される日。

そして、明後日12日はぺんろけさんがテレビに出演される日。楽しみ!


閑話休題。


北山猛邦さんの『私たちが星座を盗んだ理由』というミステリを読みました。

全5篇からなる短編集で、それぞれ、ラストがぴりりと効いていて、楽しめます。

こういうミステリを読むと、自分もまた書きたいなあ、と創作意欲を掻き立てられ

るんですよねえ。

個人的にすきなのは、『恋煩い』、『妖精の学校』、『嘘つき紳士』の3篇。『恋

煩い』は親しくない先輩と恋人関係になりたいがために、噂や都市伝説の類の

おまじないを実行していく女の子のお話。『妖精の学校』は離島で暮らす、子供たち

だけの世界のお話、『嘘つき紳士』は携帯電話を拾った主人公が、本当の持ち主の

ふりをしてある女性とメールをして親しくなっていくお話。どれも、衝撃的なラスト

が用意されていて、物語の余韻が楽しめます。

また『終の童話』では、ラストが曖昧な書き方になっていて、主人公が取ったであろう

二つの行動のいずれとも取れるようになっています。ただ、どちらを選んでいても、

最後の一行から読み取れる情報は変わらず、バッドエンドであるところが悲しい。


そして、特筆したいのは『妖精の学校』。この物語は、読後に読者がラストの意味を

考え、調べ、納得した上で再読する必要性があるのです。そうして再読することで

『妖精の学校』は初読とはまったく別の感想が生まれ、なんとも不思議な感覚が

味わえるようになっています。

こういった、物語が本の中で閉じずに、読者が既に有している知識や、あるいは

読者が進んで調べることで物語に隠された意味が分かる、なんていうのが好きなん

ですよね。

こういうミステリは印象深く記憶に残るので、自分でも何か書いてみたいなぁと

思うものの、たいていのことはやられてしまっていて、二番煎じにしかならないのが

難しいところ。むむむ。



ところで、城シリーズ第5弾の石球城殺人事件はいつでるんだろう……。

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