おはようございます、こんにちは、こんばんは。ちみかなです。
昨日は新横浜にも雪が降り、とても寒い一日でありました。(そういえば、今年はなぜか
「ゆき」という単語が一発で「雪」に漢字変換されないという謎現象が発生中)
そんな雪の中、昨日は日ノ出町までおでかけして、たかさご家というラーメン屋に
行ってきました。最近、家系ラーメンをめぐるのがひとつの趣味になっていたりします。
閑話休題。
本日は一転して、おとなしく本を読んでいました。東京創玄社から出ている
「放課後探偵団」というアンソロジーです。実はその前にあるシリーズもののミステリーを
読んでいたのですが、あまりに個人的評価が低くてブログでとりあげるのはやめにしまし
た。パズルと絡めたミステリー、と謳っていたのですが、どうにもトリックというか、物語に
無理やり感しか感じられなくて。
さて、本作。本作は八十年代生まれの若手作家が書いた短編を集めたもので、それぞれに
特徴があり、また水準も高くて、面白かったです。以下、個別に。
○『お届け先には不思議を添えて』 似鳥鶏著
映像部からの頼まれでビデオ入り段ボールを送ったら、中身が入れ替わっていて
というお話。登場人物が少ないのでテンポもよく、また五作の中では一番本格ミス
テリの格好を備えていて、残りの四作に期待を感じさせる一作でした。
○『ボールが無い』 鵜林伸也著
今年デビューされる著者の、一足先に発表された本作は、野球部がコーチから
ボールをすべて見つけるまで返さないという指令がくだされるものの、最後の一球
だけが見つからないというお話。野球部員がいろいろと頭を働かせるのがなんだか
ギャップがあって面白かったです。
○『恋のおまじないのチンク・ア・チンク』 相沢沙呼著
マジックラブコメミステリーという謎の(?)ジャンルを確立させた著者の本作、
タイトルにある「チンク・ア・チンク」も有名なコイン消失/出現マジックで、
ヒロインがそれをバレンタインにあわせてチロルチョコでやってしまうのだけど、
そのあと学校中のチョコが本当に消失/出現してしまい……。
五作の中では一番とっつきやすい文体で書かれていて、楽しめました。
○『横槍ワイン』 市井豊著
同好会仲間で映画を見ていたら、暗いシーンになった直後、見ていた一人の顔にワインが
かけられた。誰が、何のために。推論はするする進むのに、なかなか結論は得られず、
またラストに予想外な結末が待っているのが面白かった。
○『スプリング・ハズ・カム』 梓崎優著
同窓会で集まったクラスのメンバー。そんな中、卒業式に起こったある事件の犯人は誰か
という話になり……。梓崎さんは意想外でちょっと心にうるっとくる結末を用意される
作家さんなのですが、今回も例に漏れず、ラストにじんときました。締めにくるにはちょうど
よい作品だったと思います。
現在は羽田圭介さんの新作『ワタクシハ』を読んでいます。落ちぶれ気味のギタリストを
主人公に就職活動について書かれた作品です。
また、それぞれの作者が今年中になんらかの形で新作を上梓する予定みたいなので、
今から楽しみです。
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