今年に入り大作続きの宝塚でしたが、ようやく宝塚らしい舞台に出会えて
とても新鮮な気持ちになった私です
今回は友の会のお席5列センターのSS席が当たりとてもラッキーだった
専科・轟悠の特別出演の月組「暁のローマ」とショー「レ・ビジュー・ブリアン」
は、芝居もショーも夏休みにふさわしくとても楽しく仕上がっている
瀬名じゅんはいっそうトップらしく、また一段と綺麗にになったような気がする
大空悠飛、霧矢大夢、北翔海利の芸達者の活躍も目立ち、何より、轟悠様が
舞台を引き締め、彼女の魅力も存分発揮されている舞台だった
「暁のローマ」は、「ブルータス、お前もか!」のセリフが有名な
シェークスピア原作の「ジュリアス・シーザー」をもとに、ロック音楽
と現代感覚のファッション(デザインは有村淳)で見せる作品。
冒頭の緞帳前で、霧矢大夢と北翔海莉が“道化役”となり、時代背景を大阪弁の掛け合いで説明して物語が始まる。演出の木村は「シェークスピアということで構える観客がいるかもしれない。かた苦しくならずに観ていただくための仕掛け」だという。
ローマの絶対的な指導者となった将軍カエサル(=シーザー、轟)だったが、
独裁を懸念する政治家たちは、共和制を理想とするブルータス(瀬奈じゅん)をリーダーに立ててカエサルを暗殺する。しかし、副将アントニウス(霧矢)がカエサルの遺言状を読み上げる巧みな演説で、ローマ市民たちの心情は一転。追われる身になったブルータスは戦いに敗れ、自害する。
今回はカエサルとブルータスという2人の人物のぶつかり合いの中から
テーマをあぶりだすという手法を初めてとったとしている。
「レ・ビジユー・ブリアン」は宝石の持つきらめきをイメージした、懐かしい
香りのするレビュー。
轟と瀬奈がそっくりの宝石泥棒姿で共演する「ビッグダイヤモンド」のシーンは、スターの魅力で見せるレビューならではの醍醐味を感じさせる。また、
「情炎のタンゴ」では轟が圧倒的な歌唱力で場を引き締める。
No.2(2枚目の写真)
「どうもどうも」。霧矢大夢と北翔海莉による“漫才”よろしい口ぶりで観客を、古代ローマの歴史物語へと誘う。円形劇場。ローマ市民が歌う。「カエサルは偉い」。そこにカエサル(轟悠)が現れる。カエサルの副将アントニウス(霧矢大夢)が、王冠を差し出すが、カエサルは「こんなものを私がほしがると思うか」とはじき飛ばす。男はみんんな王になりたいはずなのに、カエサルはいらないというのだ。ローマを治める。しかし、自分は王ではないというカエサル。しかし、その政治姿勢を懐疑の目で見つめる一団もいた。
No.3
「男はみんな王になりたいものなのに」。カエサル(轟悠)を敬愛しながらも彼が王を望まないという姿勢をにわかに信じられないのはブルータス(瀬奈じゅん)。共和制を維持したいのにカエサルが王制を敷くのではないかと懸念している。
No.4
「見たか。カエサルはいまにも王冠に手をのばしそうだったじゃないか」。シニカルな目でブルータス(瀬奈じゅん)に語りかけるのはカシウス(大空祐飛)。カエサルは危険だ。ローマを自分のものにしようとしている。反カエサル派がブルータスにささやきを続ける。カシウスらが去った後、ブルータスの妻ポルキア(彩乃かなみ)が現れる。ポルキアの父はカエサルに抵抗し自害した人物だ。
No.5
カエサル(轟悠)と会見したブルータス(瀬奈じゅん)。「あなたはローマを治めるのか」と問うブルータスにカエサルは「すでに治めているが私は王ではない。カエサルはカエサルだ。そのうえでローマを治める」と答える。共和制維持派のブルータス。「王制を倒して築き上げた共和制の行方はどうなるのだ」と問いつめるとカエサルはこともなげにいう。「多数決でいい国は作れない」。王ではないが治めるというカエサルの言葉が理解できないブルータスはまたカエサルへの敬愛の念との狭間で苦悩する。自分が愛しているのはカエサルか? ローマか?
No.1
カシウス(大空祐飛)邸には、暗殺者たちが集まっていた。カエサルを亡き者にして…という野心。その野心の実行にはブルータス(瀬奈じゅん)が必要だとカシウスは考えていた。ブルータスはカシウスたちのカエサル暗殺計画に加わることを決める。「すべてはローマのためだ」というブルータスにカシウスはつぶやく。「野心がないのも、また野心…か」
No.2
そして3月15日の元老院会議の日。計画は実行された。暗殺者たちが小刀でカエサル(轟悠)をめった刺しにする。とどめの一撃はブルータス(瀬奈じゅん)。「ブルータス、おまえもなのか…。ならば、よい」。カエサルはほほえみを残して果てる。
No.3
翌3月16日。市民会議の席上でブルータス(瀬奈じゅん)は、カエサル暗殺の真意を伝える。「ローマはみんなのものだ。だれかの支配の下にあるべきではない。人が人を統治できるものだろうか」。ブルータスの心からの言葉は市民の心をつかむ。ブルータスはカエサルの副将アントニウス(霧矢大夢)に、カエサルへの弔辞を読ませる。アントニウスはブルータスを持ち上げる。しかし、すぐに市民に問いかける。カエサルは本当に野心家だったのか? ここにカエサルの遺言がある。「すべての市民に財産を贈るとある」。市民の態度が変わり始める。カエサルは財産をくれる。カエサルはローマの父だ。市民はカエサルの子供だ。父を殺したのは…ブルータスだ!!
No.4
帰宅したブルータス(瀬奈じゅん)は、ポルキア(彩乃かなみ)と愛について議論する。「あなたが何を愛するかであなたが何者かが分かる」とポルキアに言われたブルータスは「私はあなたとローマ、そしてまたカエサルをも敬愛している」。しかし、ポルキアはその言葉を否定する。「もしもカエサルを愛しているのなら、たとえ相手に嫌われても相手に意見を伝えられるはずです。あなたはただ、カエサルを怖がっているだけです」
No.5
血染めのカエサルのトーガを市民に示し、まんまと心をつかむことに成功したアントニウス(霧矢大夢)は、兵を率いてブルータス(瀬奈じゅん)に迫る。もはやこれまで。ブルータスはカエサルのいまわの際の笑顔を思い出す。私は大勢の人に愛されたということなのか。ならばそれは生きる意味があったということか。ブルータスは部下にもたせた刀に身を投げ自害する。攻め込んできたアントニウスに部下はいう。「ブルータスさまはご自分を手に入れられました」。アントニウスも嘆息する。「自分のためではなくローマを思ったのはブルータスだけだった」。無私。人間とはなんなのだろう。
No.6
幕が下りて冒頭と同様霧矢大夢と北翔海莉が出てきて漫才調でこの後の歴史を解説する。カエサルが英雄だったのかブルータスこそは民主主義の先駆けだったのか。その結論は出ていないのだと霧矢。ただ英雄の死は寂しいと北翔。それでは、と霧矢のカウントとともに幕が開き、カエサル(轟悠)、ブルータス(瀬奈じゅん)ら全員が登場してのフィナーレ。「愛している」。愛するとは何か。人間とは何か。歴史はなにも結論を出していない。
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専科・轟悠の特別出演の月組「暁のローマ」とショー「レ・ビジュー・ブリアン」
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瀬名じゅんはいっそうトップらしく、また一段と綺麗にになったような気がする
大空悠飛、霧矢大夢、北翔海利の芸達者の活躍も目立ち、何より、轟悠様が
舞台を引き締め、彼女の魅力も存分発揮されている舞台だった
「暁のローマ」は、「ブルータス、お前もか!」のセリフが有名な
シェークスピア原作の「ジュリアス・シーザー」をもとに、ロック音楽
と現代感覚のファッション(デザインは有村淳)で見せる作品。
冒頭の緞帳前で、霧矢大夢と北翔海莉が“道化役”となり、時代背景を大阪弁の掛け合いで説明して物語が始まる。演出の木村は「シェークスピアということで構える観客がいるかもしれない。かた苦しくならずに観ていただくための仕掛け」だという。
ローマの絶対的な指導者となった将軍カエサル(=シーザー、轟)だったが、
独裁を懸念する政治家たちは、共和制を理想とするブルータス(瀬奈じゅん)をリーダーに立ててカエサルを暗殺する。しかし、副将アントニウス(霧矢)がカエサルの遺言状を読み上げる巧みな演説で、ローマ市民たちの心情は一転。追われる身になったブルータスは戦いに敗れ、自害する。
今回はカエサルとブルータスという2人の人物のぶつかり合いの中から
テーマをあぶりだすという手法を初めてとったとしている。
「レ・ビジユー・ブリアン」は宝石の持つきらめきをイメージした、懐かしい
香りのするレビュー。
轟と瀬奈がそっくりの宝石泥棒姿で共演する「ビッグダイヤモンド」のシーンは、スターの魅力で見せるレビューならではの醍醐味を感じさせる。また、
「情炎のタンゴ」では轟が圧倒的な歌唱力で場を引き締める。
No.2(2枚目の写真)
「どうもどうも」。霧矢大夢と北翔海莉による“漫才”よろしい口ぶりで観客を、古代ローマの歴史物語へと誘う。円形劇場。ローマ市民が歌う。「カエサルは偉い」。そこにカエサル(轟悠)が現れる。カエサルの副将アントニウス(霧矢大夢)が、王冠を差し出すが、カエサルは「こんなものを私がほしがると思うか」とはじき飛ばす。男はみんんな王になりたいはずなのに、カエサルはいらないというのだ。ローマを治める。しかし、自分は王ではないというカエサル。しかし、その政治姿勢を懐疑の目で見つめる一団もいた。
No.3
「男はみんな王になりたいものなのに」。カエサル(轟悠)を敬愛しながらも彼が王を望まないという姿勢をにわかに信じられないのはブルータス(瀬奈じゅん)。共和制を維持したいのにカエサルが王制を敷くのではないかと懸念している。
No.4
「見たか。カエサルはいまにも王冠に手をのばしそうだったじゃないか」。シニカルな目でブルータス(瀬奈じゅん)に語りかけるのはカシウス(大空祐飛)。カエサルは危険だ。ローマを自分のものにしようとしている。反カエサル派がブルータスにささやきを続ける。カシウスらが去った後、ブルータスの妻ポルキア(彩乃かなみ)が現れる。ポルキアの父はカエサルに抵抗し自害した人物だ。
No.5
カエサル(轟悠)と会見したブルータス(瀬奈じゅん)。「あなたはローマを治めるのか」と問うブルータスにカエサルは「すでに治めているが私は王ではない。カエサルはカエサルだ。そのうえでローマを治める」と答える。共和制維持派のブルータス。「王制を倒して築き上げた共和制の行方はどうなるのだ」と問いつめるとカエサルはこともなげにいう。「多数決でいい国は作れない」。王ではないが治めるというカエサルの言葉が理解できないブルータスはまたカエサルへの敬愛の念との狭間で苦悩する。自分が愛しているのはカエサルか? ローマか?
No.1
カシウス(大空祐飛)邸には、暗殺者たちが集まっていた。カエサルを亡き者にして…という野心。その野心の実行にはブルータス(瀬奈じゅん)が必要だとカシウスは考えていた。ブルータスはカシウスたちのカエサル暗殺計画に加わることを決める。「すべてはローマのためだ」というブルータスにカシウスはつぶやく。「野心がないのも、また野心…か」
No.2
そして3月15日の元老院会議の日。計画は実行された。暗殺者たちが小刀でカエサル(轟悠)をめった刺しにする。とどめの一撃はブルータス(瀬奈じゅん)。「ブルータス、おまえもなのか…。ならば、よい」。カエサルはほほえみを残して果てる。
No.3
翌3月16日。市民会議の席上でブルータス(瀬奈じゅん)は、カエサル暗殺の真意を伝える。「ローマはみんなのものだ。だれかの支配の下にあるべきではない。人が人を統治できるものだろうか」。ブルータスの心からの言葉は市民の心をつかむ。ブルータスはカエサルの副将アントニウス(霧矢大夢)に、カエサルへの弔辞を読ませる。アントニウスはブルータスを持ち上げる。しかし、すぐに市民に問いかける。カエサルは本当に野心家だったのか? ここにカエサルの遺言がある。「すべての市民に財産を贈るとある」。市民の態度が変わり始める。カエサルは財産をくれる。カエサルはローマの父だ。市民はカエサルの子供だ。父を殺したのは…ブルータスだ!!
No.4
帰宅したブルータス(瀬奈じゅん)は、ポルキア(彩乃かなみ)と愛について議論する。「あなたが何を愛するかであなたが何者かが分かる」とポルキアに言われたブルータスは「私はあなたとローマ、そしてまたカエサルをも敬愛している」。しかし、ポルキアはその言葉を否定する。「もしもカエサルを愛しているのなら、たとえ相手に嫌われても相手に意見を伝えられるはずです。あなたはただ、カエサルを怖がっているだけです」
No.5
血染めのカエサルのトーガを市民に示し、まんまと心をつかむことに成功したアントニウス(霧矢大夢)は、兵を率いてブルータス(瀬奈じゅん)に迫る。もはやこれまで。ブルータスはカエサルのいまわの際の笑顔を思い出す。私は大勢の人に愛されたということなのか。ならばそれは生きる意味があったということか。ブルータスは部下にもたせた刀に身を投げ自害する。攻め込んできたアントニウスに部下はいう。「ブルータスさまはご自分を手に入れられました」。アントニウスも嘆息する。「自分のためではなくローマを思ったのはブルータスだけだった」。無私。人間とはなんなのだろう。
No.6
幕が下りて冒頭と同様霧矢大夢と北翔海莉が出てきて漫才調でこの後の歴史を解説する。カエサルが英雄だったのかブルータスこそは民主主義の先駆けだったのか。その結論は出ていないのだと霧矢。ただ英雄の死は寂しいと北翔。それでは、と霧矢のカウントとともに幕が開き、カエサル(轟悠)、ブルータス(瀬奈じゅん)ら全員が登場してのフィナーレ。「愛している」。愛するとは何か。人間とは何か。歴史はなにも結論を出していない。
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