ひとときの駿感.blog

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『弥次喜多』…安曇野~白馬~塩尻最終章

2014-11-20 23:10:45 | グルメ・カフェ
前回はこちら→『茶房虹の村陶苑』…安曇野~白馬~塩尻その4

夕暮れに西日が安曇野の樹林を照らし出していた。
夜に向けて陽射しは急激な速さで沈んでゆくように見え、
目の前の景観はひたすら私の心象スケッチを描いていくように変化していく。

陽が沈むとともに安曇野の一日は終わる。
いったん宿泊予定のホテルでチェックインをするために塩尻に向う。
国道19号線を通ることはない。
山麓線をそのまま塩尻方面に走るだけだ。
サラダ街道から、川沿いの細道をひたすら西へ。

松本市内のホテルがほとんど満室だったのは残念だったが、
ルートイン塩尻なら全く問題ない。
ロビーで無料の珈琲を飲みながらソファーに座りしばらく休憩をして、
夕飯のために再度出かけた。

夕飯はどこで済ますか。
実はもうすでに決まっていて
塩尻・洗馬の『弥次喜多』なのだ。

正直言って最初は松本市内のどこかのお店で
山賊焼きが食べたかったのだが、この「弥次喜多」にしたのは
このお店が今月11月24日をもって閉店なるという情報を聞いたからだ。

沼津発信の海鮮の定食を出す『弥次喜多』。
松本に居たころは、何度も通ったお店である。

国道20号線から木曽方面へ洗馬あたりの道沿いに
長距離トラックのたまり場に位置するところにお店はある。

着くと驚いたのがここにあった家系のラーメン屋がなかった。
新しくコンビニがオープンしていた。

お店に入ってみると中扉の横に貼ってあった貼り紙に確かに閉店の告知が記してあった。
なんとも寂しい限り。





最後となればメニューは2つのうちどちらかだ。
魚がし定食か駿河丼か。

魚がし定食は魚のフライの定食だ。
やっぱり弥次喜多ならではの沼津ご当地どんぶりである個性的な駿河丼を選んだ。



マグロの赤身を散らした真ん中に茹でシラスをこんもりと盛ったどんぶり。
とうぜん酢飯を選ぶ。

非常にシンプルな海鮮ネタの丼。
いや、しかし、どう考えても史上最高の組み合わせの丼だ。
ほくほくのシラスと漬けマグロを酢飯を土台にして
箸の上にこんもりと乗せ、そして掻き込むように食らう。

そこには信州らしさは微塵もない。
確かに沼津にいけば食えるだろう。
そんなことはわかっている。

山々に囲まれた思い出の地で
懐かしの海鮮どんぶりを食べる。

自身の追憶を辿る小さな旅。
巡る季節に確かに居た、
我が身体と心。

次に来るときは『弥次喜多』はもうない。
どこかで山賊焼きを食べよう。もうプランは半分固まったも同じだ。

あっというまに完食し、熱い緑茶で余韻に浸り続けた。

帰りの夜空は雲が浮かんでいるのがはっきりとわかる。
白い雲は夜空でこそ映えているものなのかもしれない。

信州にいたころはそんなことばかりを考えていた。

国道19号線と20号線が交わるところにあるスーパーデリシアに寄って、
ヨーグルトを買ってホテルに戻っていった。

…終わり。

弥次喜多海鮮丼 / 洗馬駅
夜総合点★★★☆☆ 3.5



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