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格差を容認するのは・_分与主義社会から来た男のボヤキ_02

2006-08-09 20:28:39 | 分与主義社会から来た男
ちょっとした、思考実験をしましょう。

Aさん;力持ちで100kgまで持ち運びできる
Bさん;標準的な筋力で50kgまで持ち運びできる

倉庫から店舗まで荷を運ぶ仕事があります。
荷の種類は99kg45kgの2種類でそれぞれ分割などできません

力持ちのAさん
99kgの荷・1つを9分で倉庫、店舗間を輸送でき、
45kgの荷・1つを3分で倉庫、店舗間を輸送でき、
45kgの荷・2つを8分で倉庫、店舗間を輸送できます。
ちなみに荷物がないときは1分で倉庫、店舗間を移動できます。

標準的な筋力の持ち主のBさん
45kgの荷・1つを8分で倉庫、店舗間を輸送できます。
ちなみに荷物がないときは1分で倉庫、店舗間を移動できます。

99kgの荷・1つを倉庫、店舗間片道に対して、99円支給されます。
45kgの荷・1つを倉庫、店舗間片道に対して、40円支給されます。

労働に対して単純に時給を考えてみましょう。

力持ちのAさんは60分間フルに働くと
99kgの荷・1つを運ぶ場合、
9分で倉庫から店舗まで荷を運び、1分で倉庫に戻るので
6往復できるので;99×6=594 [円]

45kgの荷・1つを運ぶ場合、
3分で倉庫から店舗まで荷を運び、1分で倉庫に戻るので
15往復できるので;40×15=600 [円]

45kgの荷・2つを運ぶ場合、
8分で倉庫から店舗まで荷を運び、1分で倉庫に戻るので
60/9往復できるので;80×60/9=533+1/3 [円]

の3つの選択があります。一方、
標準的な筋力の持ち主のBさんは60分間フルに働くと
45kgの荷・1つを運ぶ場合だけなので
8分で倉庫から店舗まで荷を運び、1分で倉庫に戻るので
60/9往復できるので;40×60/9=266+2/3 [円]

※時給換算なので往復回数が分数ですが実際の仕事が倉庫、店舗間の途中で完了することはありません。

この続きは_03で考えてみましょう。
例えば、力持ちのAさんがどの様に働きたいと考えるか、
やっぱ、実入りがよい、45kgの荷・1つを運ぶことに精を出すのだろうか、
など。
_03.1

思考実験の続きは_03に先送りしますが

格差を認める、というか能力に応じて
所得格差はしょうがない、といった考えを容認する風潮について
私は危険を感じます。

容認の理由は頑張りに対する対価ということだろうが
その頑張りは最近流行のある側面からだけ見た成果に比例していて
額の汗の量、純粋な頑張り量には比例していない気がします。

言葉を換えます。
能力に対して所得格差があるのも容認できるらしい。
これまた、成果は能力に比例すると考えているからでしょう。
(独り言)本当に能力ある人が、または能力を評価する人が単純に能力に比例した
対価を望むとは想像し難い。むしろ、能力をあるフリをする人、評価することで自らも利益が得られる人が能力を殺し文句に能力給を要求する、気がする。(独り言)


このページはなかなか進まぬ、分与主義社会から来た男の感想文に
業を煮やして、見切り発車満載で進めていく企画である。

趣旨は分与主義社会から来た男の感想文と同じで
□貨幣制度のない社会(分与主義社会と命名)から来た私にとって、
貨幣制度の幾つかの矛盾が自浄されるシステム構築で分与主義社会では
難しかったことがこの社会ではできるという感想を持ちました。

一言で自浄システムを言っても、簡単に達成できるものではないでしょう。
よそから来たものとしては私が貨幣制度の幾つかの矛盾の一つと考えている
格差が生じる・拡大することへの放置の現実を挙げることで、自浄システムについて考察したいと、現時点では考えています。

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