朝イチのテレビはなにを見る？

多摩爺の「時のつれづれ（長月の１９）」
朝イチのテレビはなにを見る？

毎朝、目覚めたときから決まっているルーティンは、
家族への「オハヨー」の挨拶と、リモコンを持って、テレビの電源を入れることだが、
見ているというよりは、ほとんど聴き流しているのに、
いつも同じ情報番組に・・・　チャンネルを合わせている。

朝イチの情報番組に求めているものは、
常識的に知っておくべきニュースと、天気予報と、時計ぐらいで、
私にとってはスポーツや芸能の情報は、正直言ってオマケのようなものだから、
いつも聴き流していて、数分も経つと・・・　頭のなかには、なにも残ってはいない。

好みの情報番組は、ひとそれぞれなので、細かいところにフォーカスするつもりはないが、
私にとって、我が家にとって、朝イチなにを見るのか（聴くのか）を決める、大事な選択ポイントは、
男性でも女性でも、どちらでも構わないが、
聴き流していても差し障りがない、ＭＣの声に左右されていた。

子供が小さかった頃は、Ｆ局系列の番組を見ていたが、
次第に企画そのものが・・・　子供向けのような気がしだして、
「朝っぱらからこれは・・・　」さすがにこれは拙いと思って、他局の番組を見るようになる。

そして、Ｎ局の中年男性アナウンサーが「ズームイン」と小気味よく仕切る番組にしたが、
何年か経って、中年アナウンサーから若返ると、企画自体は面白くなったのだろうと思うが、
男性アナウンサーの「ジャストミート」と発する声が、いつしか五月蠅くなり、
さらにはサポートする女性アナウンサーの声も、キーが高くキンキンして耳障りになり、
Ａ局の番組に変えてしまった。

あくまでも私見であり、とっても元気で明るいアナウンサーだと思うが、
我が家の朝には・・・　無理があったと思う。

そして・・・　しばらくは、そのままＡ局の番組に落ち着いていたが、
その番組は、朝っぱらから複数のコメンテーターが揃って、詳しく解説を加えてくれるものの、
さまざまな事柄に批判が多くて、ちっともスッキリしないばかりか、いつしかモヤモヤしてくる。
「そりゃ違うだろ。」ってこともあり、
忙しい朝には不適なのかなと思い・・・　次はＴ局の番組に変えてしまった。

この間だけで、既に２０年ぐらいは経っている。
Ｔ局の番組は、最初は調子の良いオッチャンがＭＣをやっていて、
ズバッと切れ味の良い番組だったが、このオッチャンがなにやらやらかしたらしくて、
Ｎ局出身の女性フリーアナウンサーに代わってしまった。

ところが、不思議なもので・・・　この女性の声が、私の耳にはジャストフィットで、
超しっくり来るんだから、なにが縁になるか分らない。
以来、私の朝の貴重な時間は・・・　現在に至るまで、彼女に声に頼りっきりになってしまった。

その女性が結婚を機に、今月末で同番組を降板し・・・　メディア関係の仕事から引退するらしい。
旦那さんになる予定の芸人さんは、ある番組でその理由について、
「離婚って、すれ違いか、価値観の違いだから、すれ違いだけはつぶしておきたい。」と語っていた。
けっして、それが本音ではないと思うが、
それもまた一つの価値観だし、彼女の幸せを素直に祝福したい。

１０月からの放映される後継の番組では・・・　同局の看板男性アナウンサーが引き継ぎ、
新番組が企画されていると、期待を持たせる番宣が既に流れるようになったが、
私の好みは、企画内容よりも声質だから、
彼の声が、私の耳に合わなければ、また他局の番組に移らねばならなくなってしまうだろう。

女房からは、サラリーマン生活をリタイアしているし、ゆっくりできるんだから、
もう少し落ち着いて、テレビを聴くんじゃなくて、見れば良いのに・・・　と、言われるが、
根っこが貧乏性なもので・・・　それができないのである。

今風に言えば・・・　「くせが強い。」ということになるのだろう。
損な性格だということは、十分すぎるほど分ってるのに、
朝イチから波長が合わない声を耳にすると・・・　なぜだか、テンションが下がってしまうのである。

どうしてもダメなら、しばらくは公共放送に頼るしかないのだろう。
公共放送のアナウンサーは、男性、女性ともに静かな口調で、
テンションが高くないので、外れはないが、
面白みに欠けて、日々の変化が楽しめず、申し訳ないが・・・　つまらない。

このことを女房に相談したら「バカじゃないの・・・」と、あっさり、さじを投げられてしまった。
けっして、優柔不断ではないと、自負しているものの、
朝は情報番組を見るんじゃなく、聴きながら支度をするというのが上京してから３７年の拘りであり、
目覚めてから１時間ちょっとのルーティンだが、そう簡単に変えられない生活スタイルでもある。

Ｔ局の女性アナウンサーが引退するまで・・・　あと２週間
さて、どうなることやら・・・　とりあえずは、後任ＭＣの声に、期待するしかないだろう。