高橋克典の“法律 だいすきになーれ+ひとり言α”・・・・・ まずは“宅建資格”から

法律系資格を取得しようとする場合、まず民法の勉強はかかせませんね。さらに、好きになって得点源にぜひしたいものです。

R3本試験問12肢2について“一言”・・・。

2021-10-23 07:44:41 | 宅建試験 総括
先日、今年は問題に疑義がないということを述べましたが、実はちょっと疑問もあります。

それは問12の問題です。

この問題は、他の肢が明らかに×を付けられます。
つまり、消去法で肢2が正解と・・・。

そして、肢2も、実は昭和44年7月17日判決がありますので、一応“判例によれあば”という根拠はあります。

問題は以下の内容でした。
・・・・・・・
肢2 甲建物がBに引き渡された後、甲建物の所有権がAからCに移転した場合、本件契約の敷金は、他に特段の合意がない限り、BのAに対する未払賃料債務に充当され、残額がCに承継される。 
・・・・・・・・

しかし、この問題は、令和3年7月1日で解けとありますから、新法で解くことになります。

その条文は、605条の2第4項となりますね。

そこには、敷金の承継は認めていますが、判決でいっていた当然充当かどうかは明らかにしていません。
そこまで書いてないのです。書こうと思えば書けたのに。

むしろ、今回の改正でそれを取り入れられるのに、規定しなかったのは、むしろ充当しないという解釈かもしれませんね。どうでしょうか。

講義でもここまでは出しにくいし、予想問でも作問しませんでした。

もし出るとしたら、承継の点だけはきいてくるはずだ、とも講義では言っていました。
条文通りの内容で、です。もしくは、別段の合意があるとして・・・などです。

試験委員は、昭和44年判決の内容が解釈でも今後なされるということを先取り(?)したのでしょうか。質問したいところです(答えてほしいですが)。

以上、このような問題点もあったということを指摘しておきます。

参考までに。

では、また。


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (たつや)
2021-10-26 13:38:51
https://www.businesslawyers.jp/articles/383
これですね。疑義を提出するのでしょうか?
返信する
Unknown (はる)
2021-11-07 21:59:28
是非、可能性があれば疑義お願いしたいです。
返信する
Unknown (はる)
2021-11-08 11:37:40
判例も読みました、
解釈的に充当されるではなく
充当することができる←こちらだと正解に近いと判断出来ますが、

問題通りの
される←断定的だと
疑義もあるかと思いました。
返信する

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