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テキサスとサルサ、そして環境工学

テキサス大学留学中のあれこれ+卒業後の環境コンサル生活@MDのあれこれ

松井選手、2000本安打達成前日の試合

2007年05月07日 | スポーツ生観戦 in USA
5日の土曜日、ブロンクスにあるヤンキースタジアムでヤンキース対マリナーズの試合を観て来ました。席は1塁側ファールグラウンドの、文字通り最上段です。金曜日までに1999本と王手をかけていたので、かなりの確率で松井選手の2000本安打達成の瞬間を見届けられると踏んでいたのですが、残念ながらこの日はノーヒットでした。

そのかわりすごかったのが、台湾出身のヤンキース・王建民投手。序盤からまったく危なげのないピッチングでマリナーズ打線を無安打にねじ伏せていたのですが、ノーヒットノーランを意識して、スタジアムの雰囲気が変わってきたのが5回辺りから。バッターをアウトに取るたびに球場が割れんばかりの拍手で賞賛し、ツーストライクと追い込むたびに三振を期待する地鳴りのような唸り声でバッターにプレッシャーをかける、気持ちの良い一体感が球場全体にあふれました。結局8回にソロホームランを打たれて快挙の夢はついえましたが、あの一体感といい、その後の観客の減りの早さといい、まさに甲子園のようでした。ニューヨーカーと関西人は似ているってことですね(笑)

でもやっぱりプレーの迫力を楽しむなら前のほうで観ないとちょっと消化不良です。イチロー選手の本気送球が2回もあったのに遠すぎました。でもあのレーザービームはたぶん体重が乗り切ってこそ威力が出るのだと思います。この試合はセンターだったのですが、ライトよりのセンターフライで試みた2塁から3塁へのタッチアップ捕殺は、送球が少しそれて完成しませんでした。ファンとしては、Area51、やっぱりライト・イチローが観たいです。

それから、ヤンキースのゲームは有名選手が多いので楽しいです。ジーターは練習の遠投を見ているだけで、肩の強さにびびります。それこそ腕と手首だけで投げているように見える球が、気持ちいいくらいにぐんぐんのびます。ロドリゲス、ジオンビー、ポサダ、デーモン、そしてもうすぐクレメンス44歳も。ところで球場からの帰り道、予想通りのひどい渋滞に巻き込まれていたところ、後ろの人だかりからすごい歓声が沸きあがったと思ったら、おっきなベンツが猛然と反対車線を逆走して抜けていきました。窓を開けてちらっとみたあの顔は、ほぼ間違いなくヤンキースの看板捕手、スイッチヒッターでプエルトリコ出身の、ホルヘポサダでした。

上原ひろみコンサートat Blue Note in NY

2007年04月23日 | スポーツ生観戦 in USA
こんにちは。
お久しぶりです。

ブログの中断中は、長くつらい就職活動が続いておりました。2006年12月でテキサス大学を卒業し、今年一月からNJ州にある、とある環境コンサルで働き始めました。

ところで、昨日NYですごいものを見てきました。JAZZの老舗Blue Noteでの上原ひろみコンサートです。なんというか魂をゆさぶられました。ジャズもことも全然知らない、ましてや上原ひろみさんととはどういうミュージシャンかも知らない、妻が聴いてみたいといってとりあえずついていっただけのコンサートで、ここまで感激するとは思ってもいませんでした。

でもひとつだけ役に立ったのはほぼ日「はじめてのJAZZ」。たしか糸井重里氏かタモリ氏がジャズは「俺の話を聞け!」なんだよってどこかで語っていたのです。言い当てて妙でありながら、これほど素人の肩の荷を軽くする言葉はないんじゃないかと思って、コンサート中に妙に納得したわけです。

とにもかくにも、コンサートものすごく良かったです。

僕のほうももう少しアメリカ生活が伸びそうなので、また書きたいことを書きたい時に書いてみようかとも思います。

スポーツ生観戦 in USA "イチロー250th in Dallas" Vol.5

2004年12月19日 | スポーツ生観戦 in USA
待ちに待った9月25日、試合開始は夕方7時なのですが、待ちきれない僕たちは朝からAustinを出発しました。ダラスまでドライブすること3時間、昼食は以前たまたま見つけてすごくおいしかったダラスのベトナム料理屋”Green Papaya”です。ダラスはさすがに全米5位くらいの人口を誇るだけあって、テキサスではヒューストンと並びかなりの大都会です。

昼食の後、まだたっぷり時間のあった僕たちは杏子のお気に入り”Crate & Barrel”へ。ここは食器を中心とした雑貨店で、かなりアメリカで人気があるようです。実際、ベトナム料理屋さんのテラスで横に座っていたおばさん二人組みと、Crate & Barrelでも鉢合わせになり”Good mind”と言われました。どういう意味かよくわかりません。でもジモティーの好むラインを僕らもきっちりと押さえたようです。

ダラス(Dallas)はフォートワース(Fort worth)とツイン都市になっており、その真ん中のアーリントン(Arlington)という小都市にBall Parkと遊園地Six Flagが隣接しています。球場に着いたのはたぶん夕方の5時前くらいです。開門を待ってうろうろしている間に、Austinで顔見知りの日本人の方達にも何組か遭遇しました。球場内にはオクラホマから来たという日本人学生の集団もいて、アメリカ中南部の野球好きの日本人がダラスに集結したような感じでした。

球場に入って一つだけ残念だったのは、バッティング練習が行われなかったことです。かわりにレンジャーズ球団職員チームかなにかが試合をやっていました。本人たちにはいい思い出になるでしょうが、やっぱり試合前といえども選手達の一挙一投打を見たかった僕には少し残念でした。

試合のほうは中盤、待ちに待ったヒットがイチロー選手から飛び出しました。投手の横をしぶとく抜けて、センター前にぼてぼてっと転がったあたりでした。決してきれいな当たりではなかったですが、それがちょうどイチロー選手の今季250本目のヒットでした。

守備のほうは残念ながら、あのレーザービームが披露される機会はついぞ現れませんでした。ライト線に転がる打球を処理してセカンドへすばやい送球というのはありましたがすごさを楽しむにはちょっと遠かったです。完璧な捕球体勢から、体重と助走によるモーメントをすべて込めて一直線に放たれるあのレーザービーム、あれが見たかったのですが今回は運に恵まれませんでした。

でもフィールドに限りなく近い内野席4列目の楽しみは、スコアブックに残る結果だけではありませんでした。今日の写真を見るとよく分かるのですが、いわゆるネクストバッターズサークルと観客席は実際ものすごい近くなのです。ベンチからこの次打者席まで約5m。ちょっとした出来事はその間で起こりました。ベンチを駆け上がってグランドに上がり、観客席に沿ってネクストバッターズサークルへいつものように泰然と歩くイチロー選手が、最前列でエールを送った(きっとイチローファンの)野球少年に、すごい唐突にさりげないウインクを贈ったのです。打席前に声なんかかけちゃあかんやろうと、息をこらして見ていた僕らが一番びっくりしましたが、なんかすごくいいシーンでした。

こんな感じで、今回の観戦はヒット一本とウインク一つでおわりました。また来シーズンも機会を見つけて日本人メジャーリーガーを応援しに、ダラスかヒューストンまで足を伸ばしたいと思います。でもやっぱり彼らにとってテキサスはアウェーなんですね。声を張り上げて応援したりしていると熱心な地元ファンに睨まれます。。。でもやっぱり、シアトルのセーフコフィールドでイチロー選手を、ニューヨークのヤンキーススタジアムで松井選手を、やっぱりいつか見てみたいなあと強く思います。

おわり。

なんで今日こんなに気合を入れて最後まで書いたかというと、明日からホリデーにでかけるからです。今年の更新はこれで終了します。また来年、ぼちぼち書き始めます。今年のご愛読ありがとうございました。よいお年をお迎えください。



スポーツ生観戦 in USA "イチロー250th in Dallas" Vol.4

2004年12月18日 | スポーツ生観戦 in USA
ほとんどの研究室のメンバーがすでにバケーションに入った中で、残っていた友達とオフィスや工作・実験室の大掃除をしました。テキサスではほとんどのごみを分別しません。全部一緒であとは野となれ山となれ。最初はありえないと思っていたのですが、徐々に慣れていく自分も怖いです。この広大な土地で生活していると、几帳面、細かい、繊細、といった日本ならではの価値観や性格をテキサスの人が持ち得ないのがよく分かります。いい意味で大胆、悪く言えば雑、そんな印象です。

今日も野球ネタです。

9月初旬から中旬、マリナーズのゲームを見に行くことを決めてから、チケットのことで僕は気が気じゃなくなりました。一度などは、e-bayでよさげなチケットを見つけてあと1,2秒でゲットというところで掠め取られたりと、初心者にありがちなミスを犯しながらいい席にありつけるのを狙っていました。

E-bayにはBuy nowオプションというのがあって、出品者が希望する値段以上になると自動的に、即買えるのですが、そこにある日いいのが出たんです。場所はセクション21、今日の画像にあるとおりほぼライトの守備位置とホームベースの延長上です。しかも前から4列目と5列目、でもなぜか前後のペア席です。でもこの際左右でないのは、あまり気にしませんでした^^;出品者に念のため「前後なのが気になるけどいい席ですか?」と聞いたところ

I'm guessing you are an Ichiro fan. from these seats you will be within 10-12 feet of him in the on-deck circle. you'll never get a closer picture of him. no one who has purchased these seats from me has ever been disappointed. (あなたはきっとイチローファンだと思います。その席からネクストバッターズサークルのイチロー選手は3,4mの距離だと思います。こんなに近くでイチロー選手を見ることは、きっとこの先ないでしょう。この席を買った人から苦情が出たことは一度もありません。)

と来たわけです。言ってないのにイチローファンなこともばればれでした。あとは何も迷わず購入しました。結局正規価格で各$55だったのが各$35で買えました。かなりのお買い得です。

そして待つこと数日、とうとう試合の日(9月25日土曜日)がやってきました。その時点でイチロー選手は今季通算249安打、万が一、一試合7安打したらジョージシスラー氏の記録に並ぶというくらいの終盤です。

明日に続きます。



スポーツ生観戦 in USA "イチロー250th in Dallas" Vol.3

2004年12月16日 | スポーツ生観戦 in USA
クラスが終了したらあとはとてもまったりモードになるアメリカの大学。うちも今週は友達を3組も家に招くことにしています。で今日はカリブ海に浮かぶフランスとオランダ領のセントマーティン島から来たジュリアンを招きました。メニューは春巻きと焼きそばとちらし寿司でした。友達をたまに招いたりするようになってから、杏子はめきめき料理の腕をあげています。

さて、今日も野球の話を。

アテネ五輪がおわり、日本のメディアがイチロー選手の年間最多安打記録の更新を本気で騒ぎ出した頃、僕は今季2回目のMLB観戦を決意しました。すでに最下位が確定しているマリナーズを3時間かけてダラスまで見に行く理由はただひとつ、イチロー選手のスーパープレーを見たかったからに他なりません。

アメリカでMLBのチケットを取るのに一番オーソドックスなのはインターネット予約です。テキサスレンジャーズのホームゲームなら、テキサスレンジャーズ公式サイトにいって、チケットを探します。座席表(Seat Map)を見ながら席のグレードと枚数を決めて次のページに進むとその中から一番よい席が自動的にセレクトされるというシステムです。ただよい席はすでに年間予約などで買い占められており、なかなかすごいという席には出会えません。またチケットを扱うサイトも多数存在するのですが、いい席はあるものの高額で全く手が出ません。

そこで今回はオークションサイトe-bayに賭けることにしました。目標はただひとつ、「いかにイチロー選手のスーパープレーを間近で見るか」です。

具体的には、
1、 マリナーズベンチのある3塁側に席を取ること
2、 本塁または三塁への返球の迫力を最大限に楽しめる場所であること
3、 できるだけバッターボックスに近いこと

この条件を最大限に満たす席は、関数の最大値を決めるがごとくクリアに決まりました。それは「イチロー選手とホームプレートを結ぶ線分の延長線上」です。あのレーザービームと讃えられる矢のような返球がホームベースにストライクで飛んでくるのをその延長線上で観る。どれほど伸びるのか、意外と山なりに見えるのか、ノーバウンドかワンバウンドか、滞空時間は長いのか短いのか、そしてランナーを刺せるのか刺せないのか。想像するだけでわくわくしました。



スポーツ生観戦 in USA "イチロー250th in Dallas" Vol.2

2004年12月15日 | スポーツ生観戦 in USA
アメリカで博士号をとるためには、プロポーザルを書いて、論文委員の教授陣の前で発表し、その後の質疑応答に耐えないといけません。で、今全部で6人もいる論文委員の先生達とスケジュール調整をしているのですが、これが本当に大変です。本当は春学期の始まる前の、1月上旬に済ませようと思っていたのが、なんと一人の先生が1月8日から21日まで日本と韓国に出張することが判明しました。その先生さえ調整できればあとはなんとかなりそうな状況だっただけに、ちょっと落胆です。

では今日も野球の話題で。

ここTexas州でメジャーリーグを観戦しようと思うとダラスでテキサスレンジャーズを観戦するか、ヒューストンでヒューストンアストロズを観戦するかという選択肢になります。今年こそアストロズは、42歳の豪腕クレメンスを迎え入れ、プレーオフを駆け上がりましたが、普段はレンジャーズ、アストロズ共にそれほど目立つチームではありません。ですから僕のほうも、自然とテキサスに好きな日本人選手のいるチームが遠征したときを狙って観戦しに行くというスタイルになります。

しかもピッチャーよりはレギュラーで出ている野手のほうがプレーを観られる可能性が高いので、今年であればイチロー選手のいるマリナーズ、松井選手のいるヤンキース、そして松井稼選手がいるメッツということになります。マリナーズかヤンキースであれば、アメリカンリーグなので基本的にはダラスに、メッツはナショナルリーグなので基本的にはヒューストンに来ることがほとんどです。基本的にと書いたのは、交流戦で逆バージョンが実現する可能性があるからです。

個人的にメジャーにいる日本人野手の中では、イチロー選手が断トツに好きなので、マリナーズの試合を早く見たかったのですが、今まで本当に機会がありませんでした。一度などはかなり前からチケットを買って楽しみにしていたにもかかわらず、学会の日程と重なって泣く泣くチケットを人に譲るという有様でした。

マリナーズがテキサスに遠征するのは毎年約3回で、今年は4月、6月、9月の下旬でした。でも今年は開幕から最下位をひた走っていたのでマリナーズを観戦するのは当初からすでにあきらめていました。そこで今年の焦点をクレメンスを迎えて勢いに乗るヒューストンにしぼり、松井稼選手のいるメッツの遠征に合わせて6月、すでに今年のMLB観戦を終えていたはずでした。

(以下明日に続きます)

スポーツ生観戦 in USA "イチロー250th in Dallas" Vol.1

2004年12月14日 | スポーツ生観戦 in USA
日本のスポーツニュースが妙に大好きな僕にとって、今年つらかったことは、アテネ五輪の感動を日本のスポーツニュースの温度で体感できなかったことです。日韓ワールドカップで日本中が燃えた温度を日本でしっかりと体感してからアメリカに飛んだ僕にとって、日本中が熱くなったであろうアテネオリンピックの感動を日本で味わえなかったは、かなりの痛手でした。阪神甲子園球場の空気が割れんばかりの大歓声をききながら、「うわー、何が起こっているんやろう」と気になりながら球場外でそわそわしている、そんな感覚でした。

でもひとつだけ今年の日本のスポーツシーンを語る上で、アメリカにいた僕が自慢できることがあったとすれば、メジャーの年間最多安打記録の更新まであと8本と迫るイチロー選手の250本目のヒットを、ものすごく近い距離で体感できたことです。そのあたりの状況を思い出しながら、何回かに分けて感動を書きとめておきたいと思います。