プロジェクトワークの重要性が高いことも授業の大切な要素の一つでした。特にグループワークではディスカッションを通して、授業で学んだ理論を実践を通して理解し深め合うという意図を持つのですが、意外とうまく機能していたというのが印象です。
要は、学生達に数人ずつのグループを作らせて、課題を与えるというものです。シンプルなものは、Literature Reviewに関するもので、少し難解な論文を与えられて、この研究内容や結果に対する議論を展開しなさいというもの。特に実験結果から論文中で導かれている考察が妥当かどうかなどの議論が主でした。
一番大変だったのは、Water Resources Planning and Managementという、水資源の管理や計画に関する授業でのグループプロジェクトでした。個人でもグループでもいいから、水資源に関することをやりなさいとだけ言われ、スケジュールと成果の発表方法だけ示されました。流れ的には、
1) グループを作り、大まかなプロジェクトの内容を決める。
2) 中間試験前後までに、1ページ程度のプロポーザルを作成し、WEBページとして提出
3) 学期末に、まとめたプロジェクトをグループごとに発表。
4) 期末試験前後までに、最終レポートを完成させて、WEBページとして提出
といった本格的なものでした。
僕は友達の留学生グループ(メキシコ2人、フランス1人、南米一人)の5人でチームを組みました。留学生同士でチームを組んでいる時点で、レポートや発表における英語のハンディは否めません。それにはめげずに、テーマをメキシコからテキサスに流れ込むRio Brabo川の水資源計画に焦点を定め、授業の合間を縫ってはコンピュータラボに集まってああだこうだやっていました。途中で盛り上がってきて、3連休を使って、車で8時間程度かけて、Big Bend国立公園内にある、Rio Bravo川がメキシコとテキサスの境でRio Grandeにまさに流れ込む地点(写真=テキサス側から臨むRio Grande - Big Bend National Parkにて)までみんなで遊びにいったりと、まあいろいろやりました。
結局、スペイン語の読めるメキシコ人が降雨量、流量、ダム貯水量データをメキシコのWEBからダウンロード、GISを扱える僕が流域や流路の確定、もう一人のメキシコ人が専門知識を活かして降雨―流出量関係のモデル化を担当し、最終的に授業で習ったGAMSという非線形問題を解いてくれるソフトを使って、諸条件を満たしつつ複数のダムの貯水量を最大にするためのダム放流量計画を作成するという、大雑把ではあったけれども、かなり面白いプロジェクトに仕上げることが出来ました。
今思えば、こういった授業のプロジェクトワーク、特にグループワークがうまく機能する理由が二つほど思いつきます。
一つは、授業を受講する生徒が多様であること。留学生もいればアメリカ人もいる。実験室系の人もいればシミュレーション系の人もいる。修士もいれば博士もいる。社会人経験のある人もいれば無い人も。こういった多様性が、ディスカッション等でうまくダイナミズムをもたらす場合が多かったと思います。
もう一つは、グループ作成から最終発表にいたる流れがうまく管理されていたことにあります。WEBを作ったことがあろうがなかろうが、まずプロポーザルを中間試験あたりでWEBにて提出させる。プロポーザル通りに最終レポートが作成されたかどうかたぶんあまり重要ではなくて、でもそのプロポーザルの提出を利用して、学生達にそこまでに一度、ある程度の議論をさせておくというのが味噌だったんだと思います。それによって、最後の最後に重い腰を上げてみたものの、時既に遅しで沈没するグループをある程度防ぐことが出来るのでしょう。
このようなプロジェクトワークにプラスして、毎週の宿題提出、中間と期末試験があるので、一つの授業をこなすのにかかるエネルギーは、半端ではありません。それだけに終えた後の充実度は大変な授業ほど大きい、といえます。
要は、学生達に数人ずつのグループを作らせて、課題を与えるというものです。シンプルなものは、Literature Reviewに関するもので、少し難解な論文を与えられて、この研究内容や結果に対する議論を展開しなさいというもの。特に実験結果から論文中で導かれている考察が妥当かどうかなどの議論が主でした。
一番大変だったのは、Water Resources Planning and Managementという、水資源の管理や計画に関する授業でのグループプロジェクトでした。個人でもグループでもいいから、水資源に関することをやりなさいとだけ言われ、スケジュールと成果の発表方法だけ示されました。流れ的には、
1) グループを作り、大まかなプロジェクトの内容を決める。
2) 中間試験前後までに、1ページ程度のプロポーザルを作成し、WEBページとして提出
3) 学期末に、まとめたプロジェクトをグループごとに発表。
4) 期末試験前後までに、最終レポートを完成させて、WEBページとして提出
といった本格的なものでした。
僕は友達の留学生グループ(メキシコ2人、フランス1人、南米一人)の5人でチームを組みました。留学生同士でチームを組んでいる時点で、レポートや発表における英語のハンディは否めません。それにはめげずに、テーマをメキシコからテキサスに流れ込むRio Brabo川の水資源計画に焦点を定め、授業の合間を縫ってはコンピュータラボに集まってああだこうだやっていました。途中で盛り上がってきて、3連休を使って、車で8時間程度かけて、Big Bend国立公園内にある、Rio Bravo川がメキシコとテキサスの境でRio Grandeにまさに流れ込む地点(写真=テキサス側から臨むRio Grande - Big Bend National Parkにて)までみんなで遊びにいったりと、まあいろいろやりました。
結局、スペイン語の読めるメキシコ人が降雨量、流量、ダム貯水量データをメキシコのWEBからダウンロード、GISを扱える僕が流域や流路の確定、もう一人のメキシコ人が専門知識を活かして降雨―流出量関係のモデル化を担当し、最終的に授業で習ったGAMSという非線形問題を解いてくれるソフトを使って、諸条件を満たしつつ複数のダムの貯水量を最大にするためのダム放流量計画を作成するという、大雑把ではあったけれども、かなり面白いプロジェクトに仕上げることが出来ました。
今思えば、こういった授業のプロジェクトワーク、特にグループワークがうまく機能する理由が二つほど思いつきます。
一つは、授業を受講する生徒が多様であること。留学生もいればアメリカ人もいる。実験室系の人もいればシミュレーション系の人もいる。修士もいれば博士もいる。社会人経験のある人もいれば無い人も。こういった多様性が、ディスカッション等でうまくダイナミズムをもたらす場合が多かったと思います。
もう一つは、グループ作成から最終発表にいたる流れがうまく管理されていたことにあります。WEBを作ったことがあろうがなかろうが、まずプロポーザルを中間試験あたりでWEBにて提出させる。プロポーザル通りに最終レポートが作成されたかどうかたぶんあまり重要ではなくて、でもそのプロポーザルの提出を利用して、学生達にそこまでに一度、ある程度の議論をさせておくというのが味噌だったんだと思います。それによって、最後の最後に重い腰を上げてみたものの、時既に遅しで沈没するグループをある程度防ぐことが出来るのでしょう。
このようなプロジェクトワークにプラスして、毎週の宿題提出、中間と期末試験があるので、一つの授業をこなすのにかかるエネルギーは、半端ではありません。それだけに終えた後の充実度は大変な授業ほど大きい、といえます。