hiroさんのトラックバックの中で連作障害に関してもっと詳しく教えてほしいとの要望がありましたのでお答えします。
【連作障害とは】
昔の人は「いや地」とか「いや地現象」などと呼んでいます。
調べてみると江戸時代からいわれているようです。(作物を嫌う土地という意味合いのようです)
昨日の記事の中でも説明しましたが、何年も続けて同じ作物を同じ畑で作り続けると、うまく育たないという現象が起きてきます。(同じ科の植物もNGです)
生産者としては、限られた土地で何年も同じ作物を育てることが出来れば作業も簡単で楽なのですが、収量が減ったり、病気にかかりやすくなったりするので輪作(異なった種類の作物をローテーションさせる方法)します。
【連作障害の原因】
説明の前にhiroさんの意見にコメントしたいと思います。
>自然を見たら同じ所に、同じ植物が生えてますよね?
これに関して自然界と畑の決定的に異なる点は以下のとおり。
・自然界は多種多様な植物が生育しているのに対して農作物は他の植物(雑草)を除外して育てる。
・自然界の植物は遺伝子を残すために病気や気候変動に弱い遺伝子は淘汰されているのに対して、農作物は美味しい、多収なもの等人間の都合のいいように品種改良されている。
などがあげられます。
このことが連作障害の原因をつきとめるヒントになります。
一言に畑といっても、土と肥料と水と作物だけではありません。
土の中にはおびただしいほどの微生物がいます。
1gの土の中にはカビの菌糸で200m~500m。細菌の数は約10億個いるともいわれています。
その中には、植物の成長を助けるものもあれば(豆か植物に寄生する根粒菌など)、植物体に感染し枯らしてしまうものもあります。
微生物の餌は有機物です。植物の根っことか、枯死したものなどです。
一種類の作物を作るということは微生物の種類も偏ってしまうということです。
連作をすると、病原性の菌が作物の残渣(残りかす)や残根を餌に生き残り、次の耕作時に作物に感染する。これを繰り返すたびにどんどん溜まっていってしまいます。
また、土の養分やPHのバランスが崩れていると作物の抵抗性も低くなり障害を受けやすくなります。
ある実験では、連作すると病原菌自体が強くなるといった報告もあるようです。
【連作障害を回避する方法】
・輪作
「連作障害とは」を参照してください
・土壌消毒
施設園芸ではどうしても連作をしなくてはいけない場合が多いので、土壌消毒をして良い微生物、病原性の微生物を有無を言わさず殺してしまいます。
効果大
しかしながら増殖力の高い菌が優先的に増殖するので土の中の生態系は単純化してしまう恐れも。
・プロバイオティクス!?
微生物の世界にも生態系があり、多種多様な菌を存在させることで病原性の菌の繁殖を抑えることが出来ます。
人間でいう腸内細菌のバランスみたいなものですが、善玉菌(ここでは無害なもの&有益なもの)を増やす為に堆肥を入れる。
極めつけは同時に微生物資材(作物に有益な微生物を培養したもの)を投入する。
もちろん、微生物のバランスさえ整っていれば健全な作物が出来るわけではありません。
きちんと栄養バランスを考えた土作り、排水対策、病害虫の防除(病気の感染は土の中だけではは無いので適期防除は欠かせません)等など、総合的な努力が必要でしょう。
人の体も同じですね。
これが私の意見です。
他にも原因があると思うので(連作障害と関係があるかわかりませんがアレロパシーとか…)誰か知っている人がいたら教えてください。
hiroさんはメロンを作っているようですが連作しているんでしょうか?障害は出ていませんか?
明日は締め切り間じかの物があるのでブログお休みします。
【連作障害とは】
昔の人は「いや地」とか「いや地現象」などと呼んでいます。
調べてみると江戸時代からいわれているようです。(作物を嫌う土地という意味合いのようです)
昨日の記事の中でも説明しましたが、何年も続けて同じ作物を同じ畑で作り続けると、うまく育たないという現象が起きてきます。(同じ科の植物もNGです)
生産者としては、限られた土地で何年も同じ作物を育てることが出来れば作業も簡単で楽なのですが、収量が減ったり、病気にかかりやすくなったりするので輪作(異なった種類の作物をローテーションさせる方法)します。
【連作障害の原因】
説明の前にhiroさんの意見にコメントしたいと思います。
>自然を見たら同じ所に、同じ植物が生えてますよね?
これに関して自然界と畑の決定的に異なる点は以下のとおり。
・自然界は多種多様な植物が生育しているのに対して農作物は他の植物(雑草)を除外して育てる。
・自然界の植物は遺伝子を残すために病気や気候変動に弱い遺伝子は淘汰されているのに対して、農作物は美味しい、多収なもの等人間の都合のいいように品種改良されている。
などがあげられます。
このことが連作障害の原因をつきとめるヒントになります。
一言に畑といっても、土と肥料と水と作物だけではありません。
土の中にはおびただしいほどの微生物がいます。
1gの土の中にはカビの菌糸で200m~500m。細菌の数は約10億個いるともいわれています。
その中には、植物の成長を助けるものもあれば(豆か植物に寄生する根粒菌など)、植物体に感染し枯らしてしまうものもあります。
微生物の餌は有機物です。植物の根っことか、枯死したものなどです。
一種類の作物を作るということは微生物の種類も偏ってしまうということです。
連作をすると、病原性の菌が作物の残渣(残りかす)や残根を餌に生き残り、次の耕作時に作物に感染する。これを繰り返すたびにどんどん溜まっていってしまいます。
また、土の養分やPHのバランスが崩れていると作物の抵抗性も低くなり障害を受けやすくなります。
ある実験では、連作すると病原菌自体が強くなるといった報告もあるようです。
【連作障害を回避する方法】
・輪作
「連作障害とは」を参照してください
・土壌消毒
施設園芸ではどうしても連作をしなくてはいけない場合が多いので、土壌消毒をして良い微生物、病原性の微生物を有無を言わさず殺してしまいます。
効果大
しかしながら増殖力の高い菌が優先的に増殖するので土の中の生態系は単純化してしまう恐れも。
・プロバイオティクス!?
微生物の世界にも生態系があり、多種多様な菌を存在させることで病原性の菌の繁殖を抑えることが出来ます。
人間でいう腸内細菌のバランスみたいなものですが、善玉菌(ここでは無害なもの&有益なもの)を増やす為に堆肥を入れる。
極めつけは同時に微生物資材(作物に有益な微生物を培養したもの)を投入する。
もちろん、微生物のバランスさえ整っていれば健全な作物が出来るわけではありません。
きちんと栄養バランスを考えた土作り、排水対策、病害虫の防除(病気の感染は土の中だけではは無いので適期防除は欠かせません)等など、総合的な努力が必要でしょう。
人の体も同じですね。

これが私の意見です。
他にも原因があると思うので(連作障害と関係があるかわかりませんがアレロパシーとか…)誰か知っている人がいたら教えてください。
hiroさんはメロンを作っているようですが連作しているんでしょうか?障害は出ていませんか?
明日は締め切り間じかの物があるのでブログお休みします。
