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『農』な生活

北の大地、北海道に北村という小さな村がある。そこに住む農業青年の『農』な生活のぞいてみませんか?

麦刈り

2005-07-25 21:20:23 | 麦のお話
昨日の午後から麦刈りが始まりました。
収穫作業は11件の農家が共同で行います。

構成員以外の農家も請け負って作業しています。

どういう順番で刈るかは水分量で決定します。
早く刈るところは正直いって不出来です。

我が家の順番はというとなんと2番目
やっぱり病のせいで品質も最悪。

これを教訓に来年はいい物を作ろう…。

タチミ

2005-07-21 20:53:09 | 麦のお話
今日は麦の「タチミ」をしてきました。
タチミとは収穫前に何時、どの順番で刈りとりしていくかを決める作業です。

自分のうちの畑以外に、今日は農協さんの主催で、北村内の数件の畑を見てきました。

今年の麦は干ばつの影響で全体的に実が細く品質は悪いですね~。

干ばつのときは人間で言う脱水症状のようなものでさまざまな生理障害が起こります。
特に病気に対する抵抗力が落ちるのが怖いです。

我が家の麦も一部、病にかかってしまい、残念な結果になりそうです

水が無いとだめなのは人間と同じですよね~。
植物の声を聞けるようになるには、まだ当分かかりそうです…。


後は水稲と大豆でどれだけ挽回できるのか…

麦刈り間近

2005-07-19 22:07:11 | 麦のお話
例年より1週間ほど遅いですが、麦刈りの準備に追われる日々です。
収穫は農家十数件で作った法人で作業しますので、我が家の仕事を休んでそちらの法人で仕事をしています。

主にコンバインの整備をしています。
このコンバインは米、麦、大豆、そば等異なる作物を収穫することができなかなか優秀です。
(写真は後日upします。)
しかし、作物ごとに大掛かりな掃除とパーツの交換があり結構たいへん。
この暑い日に収穫物を入れるタンクの中に入っての作業は地獄です。

ああ~海に行きた~い

麦が色づき始めました。

2005-06-30 21:33:45 | 麦のお話
ここ数日で我が家の麦が色づき始めました。(数週間後には一面黄金色になって見事です。)
平年より数日遅れているらしいですが、最近の高温で若干、生育が加速されつつあるようです。
もう花も終わり、種を太らせている最中です。
この時期に温度が高いと実が太る前に成熟してしまいます。(痩せた実になってしまいます)
涼しいほうが熟すまでの日数は長くなり丸々としたいい実になります。

後は天候しだい!今年も豊作だといいな

麦の穂が出ました。

2005-06-10 22:12:43 | 麦のお話
携帯電話のカメラの調子が悪く、麦の画像はありませんが、ここ数日間暖かかったこともあり、穂が出かけてきました。
今のところ順調です!!
収穫は7月の下旬です。
ちょうどフランボワーズの収穫と重なってしまうのでチョッと大変。
しかも麦は一度熟したあとに雨にあたると木についたまま発芽してしまいます。
そうなると売れなくなってしまうので、これまた天候と時間の勝負になってしまいます。

とりあえず収穫までは赤カビ病という恐ろしい病気(人体に対して神経毒をもつ病気)にかからないように、お薬をまいて予防します。
無駄な薬をまかないように最も感染の危険度が高くなる時期をピンポイントでまかなくては!!

雪解けました。

2005-04-12 20:44:04 | 麦のお話
またまたご無沙汰してます。
里帰り出産で3ヶ月間離れ離れだった家族と再会。
日々子育てに奮闘中です。

写真は4月6日にとりました。
融雪材のおかげですっかり雪も溶け秋播き小麦が顔を出しています。
この時点で、融雪剤をまいていないところで30~40㎝の雪が残っていました。
融雪効果は、タイミングにもよりますが1週間から10日と袋には書いてありますが、チョイ濃い目に撒いたので結構早く溶けました。

写真ではちょっと解りにくいですが紐をヒラヒラさせた白いポールを麦畑に挿しまくりました。
これはこの地域特有のもので、正体が何なのかこの辺の農家しかたぶんわからないでしょう。
これは、以前もご紹介しましたがラムサール条約にも指定されている宮島沼が近くにあり、そこに飛んでくる雁(がん)を脅すためのものです。

渡り鳥は、冬に南の方へ、冬は北の方へと行ったりきたりしています。
途中、何箇所かとどまる場所があり、数週間栄養を蓄えます。
その中継場所のひとつが宮島沼です。

この時期は田んぼの落ち穂(身のついたワラ)や、秋播き小麦の新芽が食料となります。
ここ数年は外敵もいなく、餌も豊富なことからどんどん雁が増えており、農家としては、どうやったら大事な麦の新芽を食べられなくするか頭を抱えています。

さて、ポールに紐をつけている意味はというと、風で紐がなびくと空から見たときに障害物となり降りにくくなるということらしいですがその効き目はというと…効果のない畑があります。
それは一度、食害にあった畑です。
さすが渡り鳥、一度ご馳走にありついた場所は覚えていて何度も同じ圃場が餌食になります。
頭のいい鳥はポールの無いところに降りて歩いて麦畑に進入したりします。(笑)
これには農家もこまめに見回って追っ払うしかありません。
そのときは逃げても、ぐるーっと旋回してまた戻ってくるまた追っ払いに行くといったいたちごっこが、この辺の春の風物詩になっています。(笑)

もう一週間ほどすると恐ろしい数の雁が飛んでくるので皆さん見に来てみませんか?
夜明けとともに一斉に飛び立つ瞬間と、夕方餌場から帰ってくるシーンは必見です。

茶色いうどん!?!

2004-11-16 16:46:34 | 麦のお話
北村は昨日から降り出した雪ですっかり冬景色

新潟県の被災者の方、これからの季節本当に心配です。
私にできることは少しばかりの気持ちを送ることしかできませんが
どうか力を合わせて頑張ってください!

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さて、この写真「蕎麦」ではないです「うどん」です。
前回のゆでている写真でも既にお気付きの方も多いと思いますが。
この「うどん」かなり茶色いです。

なぜかというと、「フスマ」が入っているからです。
「フスマ」といっても和室の仕切り戸のことではないですよ

小麦の外皮のことです製粉の際に出るのですが、製粉工場では廃棄物として捨てたり、もしくは
飼料(動物の餌)として出荷したりしているようです。

製粉会社からすると粉に色がついてしまうので厄介者のこの「フスマ」
実は体にいいらしいんです
その効能は主に
・便秘の解消。
・痔の予防
・大腸の機能全般を改善する。
・またそれによる腸の癌のリスクを軽減する
等の効果が期待できます。

効能を支えている成分は高濃度の食物繊維です。
他の食物繊維と比べ小麦の食物繊維は特別な成分があるらしく、
同じ量の食物繊維をとっていても小麦のフスマを多くとっている地域のほうが
結腸癌で死亡する確率が30%も低いというデータがあります。(イギリスのお話です)

でも輸入小麦は前々回に触れたとおり皮に農薬がかかっているので、口にするのは危険です。
(たぶん手に入らないと思いますが)
国産小麦の全粒粉(フスマ入りの小麦粉)を手に入れて茶色いうどんを作って食べましょう!
味は多少ざらついた感じがありますが、小麦の粉の味が引き立つような感じはします。

いずれ茶色いうどんがブームになる日が来るかも…

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麦畑の写真(11月13日の記事)から麦ネタでちょっと長く引っ張ってしまい紹介が遅れましたが…
次回は「村人2」が初登場!
楽しい記事をお願いします。

北村産小麦でうどん作ってみました。

2004-11-16 15:32:55 | 麦のお話
「自分で作った小麦を食べてみよう」という内容の講習会でうどん打ち体験をしました。
(使用した粉は前回の写真に写っていたものです)

作り方
5~6人分
小麦粉:600g
打ち粉:200g程度(同じ小麦粉でOK、多目に振るくらいでいいです)
 水 :約300g(軟らかくなり過ぎないように加減して下さい)
 塩 :約30g(先に水に溶かしておきます)

ボールの中で小麦粉に塩水を少しずついれながらコネていき、ひとかたまりにします。
その塊を厚手のビニール袋に入れます。(念のため2重にすることをお勧めします)
ポイント
ビニールの上からひたすら踏みます。
平らに延びたら折りたたんで再度ひと塊にして、またひたすら踏みます。
5,6繰り返します。→体重のかけ方で麺のコシが変わります。体重の乗る踵で踏むとよさそうです。

30分ほどねかせます。

麺棒で伸ばしお好みの幅に切ります。(パスタマシンがあるとお子さんでも出来るので便利です。)
切るときは打ち粉をケチるとくっついちゃうので気をつけましょう。

多目のお湯で5分程度ゆでます。
(太さにもよるので火が通っているか確認しながら調整してください)

写真はゆでているところです。
次回は『茶色いうどん!?』を掲載します。 乞うご期待!!

「国産小麦」と「輸入小麦」

2004-11-16 14:43:14 | 麦のお話
写真は北村産の小麦粉です。
皆さんもご存知だと思うのですが、日本の小麦は80%以上が輸入品なので
国産の小麦粉は珍しいのではないでしょうか?(見た目は変わりませんが…)

前回の記事でも触れましたが、日本の小麦の大部分は中力粉の性質です。
パンや中華麺(強力粉)、ケーキやお菓子(薄力粉)など需要のあるものはほぼ輸入小麦となっています。


輸入小麦について

パンやお菓子を作る際、日本産の小麦粉に比べて加工しやすく品質が高いといわれますが。
ちょっと危険な事実があります。

皆さんはポストハーベストって知ってますか?
一時期かなり騒がれたのでご存知の方も多いと思いますが、収穫後に農薬を使用することです。
輸入されてくる小麦は何ヶ月もかかって船で運ばれるので保存性を高めるために農薬を使用しています。

どんな薬品をどのように使用しているのか調べてみて私もびっくり!
有機リン系殺虫剤(神経毒、人間にも様々な神経症状を起こします)の粉を小麦の粒にまぶしているんです。

日本でも農薬は使用していますが、その使用基準は世界的に見ても非常に厳しいです。
それに違反すると懲役3年か、100万円以下の罰金が科せられます。
国内で収穫後に農薬を使用する(ポストハーベスト)なんてことがあればブタ箱行き間違いですね!
非常に悪質です。

食の安全の為に厳しい国内基準を設けているのであれば、
輸入品にも適用しないと私達の「食の安全」は守られませんよね!
どー思います皆さん?

正解は…

2004-11-14 20:16:14 | 麦のお話
麦畑でした(秋まき小麦)。簡単でしたか?

ちなみに麦には「秋まき小麦」「春まき小麦」「六条大麦」「二条大麦」「裸麦」
「ライ麦」などいろいろな種類があります。

私達の地域では主に秋まき小麦と春まき小麦が作られており
特に秋まき小麦が多く作られています。

この麦の違いは種を播く時期が違います。
その名のとおり「秋播き小麦」は秋に種を播き
「春まき小麦」は春に種を播きます。
違いは種まきの時期だけでなく、特徴や用途が異なります。

小麦の特徴及び用途
小麦から作られる小麦粉は、たんぱく質含有量(グルテン含量)の高い順に
・強力粉(パンや中華麺)→硬質小麦
・中力粉(うどん)→硬質小麦と軟質小麦の中間
・薄力粉(ケーキ、クッキー等の菓子)→軟質小麦
に分類されます。

 ≪春播き小麦≫
秋播き小麦より収穫量が落ちます。 たんぱく質含有量が高くパンの原料になります。

 ≪秋播き小麦≫
春まき小麦より収量は高いです。中力粉なのでうどん用に使用されます。
近年タンパク含有量の高い品種として「キタノカオリ」という名前の小麦が開発されました。
今までパン用の「春まき小麦」は収量、技術的問題や農業政策の問題で生産量は少なかったのですが、今後この品種の登場で、国産小麦使用のパンが手頃に買うことができるようになると期待されています。


今日の写真は今年の7月に撮った写真です。(収穫は7月下旬でした)
実りの時期は本当に嬉しいですよ!
来年も無事に実りますように…。

次回の記事は「国産小麦と輸入小麦について」です。