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キンセンカ

2013-04-27 23:18:40 | フラワー・園芸

春の畑に、野菜とともに植えられていることの多い花、キンセンカ“Calendula officinalis”

鮮やかな黄色~橙色で、はっきりとした花姿が畑の片隅を彩る。

仏壇やお墓の切り花として利用されることが多く、

農家の方が畑の空いたスペースに植えていることが多い。

 

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色は橙色が主流だが、黄色に山吹色、赤に近い色までバリエーションがある。

一重咲き,八重咲き,ピンポン咲き,芯黒(花の中央が黒いもの)など、

また切り花向きではなく、花壇向けの矮性のものなど、花姿にもバリエーションが多い。

 

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原産は地中海沿岸地域で、南ヨーロッパでは古くから薬草(ハーブ)として利用されてきた。

キンセンカから作られた軟膏は、万能な皮膚薬として重宝されていたらしい。

日本へは中国を経由してかなり昔に入ってきたらしく、

キンセンカを漢字表記で、“金盞花”とするが、これは中国語表記そのまま。

花の形を金の盃に見立てて名付けられている。

 

“金銭花”と表記して、花を金貨に見立てて~などと、

別の由来を掲載したり言ったりしているのを見かけるが、

これはキンセンカではなく、オグルマという雑草を指す。

音が一緒で、キンセンカも金貨に見えてしまうので混同されやすい。

  

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栽培は用意で、種まきから発芽まで放置気味でも構わない。

キク科らしく生育旺盛で、切り花用はぐんぐん伸びる。

花壇向けの矮性のものも、後から後からどんどん花を咲かせる。

花柄は少しみにくいので、早めに摘み取る。

放置していると、綿毛の付いた種が生成される。

病害虫にもやられやすく、特にうどんこ病にかかりやすい。

放置していても花は咲き続けるが、やはり見た目が芳しくないので、

木酢液などで暖かくなる前に予防しておきたい。

 

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「暖かい」が「暑い」に変わり、夏の花がどんどん登場し始めると、

だんだんと処分されて畑から姿を消す。

夏にはマリーゴールドにその役目をバトンタッチすることが多い。

同じキク科で、色合いも近い。

英語圏では、キンセンカはマリーゴールドの一種と捉えられ、

“ポット・マリーゴールド”と呼ばれる。

マリーゴールドは日本でも着色料として食品にも利用されるし、

薬効成分は薬にも利用されている、やはりキンセンカと近縁種なのだろう。

 

暖色の明るい花は春の花壇や部屋にもぴったり。

キンセンカだけだと、ちょっとつまらないけれど、

ノースポールやアリッサム,ネモフィラなど、

他の花と組み合わせれば、春の陽気にぴったりな花壇を作ることができる。

仏壇用の花だから・・・などと毛嫌いせずに、どんどん植えてほしい。

 

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