ポルトガルのえんとつブログ

画家の夫と1990年からポルトガルに住み続け、見たり聞いたり感じたことや旅などのエッセイです。

165. 恐竜の足跡と6月の野の花

2020-07-01 | 風物

このところ武漢ウィルスの猛威が少し収まったかと思ったら、南へ移動してきたらしい。以前は北部のポルト周辺の感染者が多かったが、リスボン周辺とテージョ川の谷間で感染者が急激に増えた。テージョ川の谷間は工場地帯で、リスボン周辺からも労働者がバスや電車で通勤している。それに今までほとんど感染者や死者が少なかったアレンテージョ地方やアルガルベでも急に死者が増え始めた。犠牲者は老人ホームや病院の入所者が多い。今まで自宅待機で家に引き籠っていた人々も、気温が30度近くなり、大勢の人々がビーチへ殺到している。我が家から見えるトロイアのビーチも人の姿が多くなった。毎日の死者もかなり減っていたが0人にはならず、昨日は4人に増えた。ポルトガル政府は緊急事態を再び宣言して、また自宅待機の状態になってしまった。

気分転換に野の花を見に行くことになった。いつも行く場所は他の人とほとんど出会わない。手袋をして、マスクをきっちりして出かけた。手前に恐竜の足跡の遺跡がある。2箇所あるので、まず手前の遺跡に。

 

 

恐竜が歩いていた場所はその後の地殻変動で大きく湾曲し、足跡だけが残った。

 

第一の現場。今では周りは住宅地帯に囲まれ、隣は石切り場。

 

足跡は50センチ以上、この岩盤の厚さは数メートルもある。

 

第二の現場。岬の突端には別の恐竜の足跡が残っている。

 

こちらは三本指の足跡。遥かに見下ろす崖下にあるので判りにくいが、巨大な恐竜がいたのは確かだ。

 

断崖の上に咲く エリンギウム・ディラタトゥム Eryngium dilatatum

 

メセムブリアンテムム・ノディフロルム Mesembryanthemum nodiflorum

 

アナガリス・モネリー Anagallis monelli

 

エリンギウム・ディラタトゥム Eryngium dilatatum

山道には恐竜の足跡の標識が所々に建てられている。

 

パレニス・マリティマ Pallenis maritima も潮風を受けこじんまりと咲いている。

 

ベニバナセンブリ Centairium erythraea

 

スコリムス・ヒスパニクス Scolymus hispanicus

 

ケンタウレア・デベアウシ Centaurea debeauxii、 この下の崖に恐竜の足跡があるが、下に降りることはできない。対岸にまわると見えるが恐竜の足跡はどこにあるのか小さくて判りにくい。

 

チコリ Cichorium intybus、大西洋の向こうにはシントラの山並みがうっすらと見える。

 

恐竜の足跡を訪ねて歩くと、6月下旬なのにまだまだ野の花が咲き残っていた。MUZ

 

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