最近の都立高校では、「改革派」と呼ばれる学校が増えています。文字通り、旧態依然の教育から脱するべく大改革を積極的におこなっている学校のことを指します。
近年の都立高校の急成長ぶりには目を見張るものがありますが、こうした都立の躍進は、改革派の都立高校が先導しているといってもいいでしょう。
2010年に顕著な大学合格実績を残した「改革派」の都立高校の事例をいくつか見れば、その共通点が見えてくるはずです。
都立北園高校の改革事例
北園高校の改革は一言で言って「ユニーク」。他校の真似をせずに独自路線を突っ走っているところが、北園高校の校風と相まって好感が持てます。
北園高校の2大改革の一つが「信州北園プロジェクト」です。長野県と提携して、受験に必要な力と、世の中で生きていくために必要な力を身につけようという大胆なプロジェクトです。
もうひとつが、ドイツ外務省からPASCHのパートナー校に都立で唯一指定されたことです。北園高校というのは昔から第二外国語の伝統があって、とりわけドイツ語に力を入れていました。ドイツと提携することによって、可能性が無限に広がります。
2010年は京都大学に1名、東京外国語大学に2名など難関国立大に顕著な実績。早稲田大13名合格も過去最多となりました。実績はどんどん伸びています。
都立田園調布高校の改革事例
東京大や東京外国語大に合格者を出して、大躍進を遂げています。面倒見の良い高校として評判が高まっています。講習や補習が充実している典型的な「予備校いらず」の学校。
来年にはアドバンストクラスの卒業生が出ます。来年も伸びそうです。
都立上野高校の改革事例
上野高校は、東京芸術大学や美術館のある文教地区にあって、芸術系の大学進学にも強いことで有名です。
行事は全てが生徒による自主運営で知られる自由な校風ないっぽうで、学校改革により学習指導の評判が高くなって、面倒見の良い高校に生まれ変わっています。
「特別進学クラス」を設置して、早慶や国公立大などの難関大学志望者向けのハイレベルな授業が展開されています。
このレベルの高校のなかではずば抜けた実績で、早慶に2桁合格を達成しました。