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「高桑氏族」 覚書(28)

2012-05-10 08:45:19 | 歴史

「承久の乱」 (14)

「高桑大将軍」の戦死(3)

「高桑氏族」覚書(27)から続く「承久記」を少々原文で読んでみると、

ヌレタル矢ヲハゲテ(濡れた矢の水滴を拭ぐって)、思フ矢束(やたば)飽(あく)マデ引テ放チタレバ(これと思う矢を取って、矢の長さ一杯に引いて放つと)、高桑殿ノ弓手(ゆんで)ノ腹(左腹)ヲ、鞍(くら)ノ末(すえ)マデコソ射附(いつき)タレ。馬ヨリ逆(さかさ)ニ落テ、此世ハ早ク盡(つき)ニケル(即死した)。宣旨ノ方(上皇方の兵)ニハ、是(これ)ヲ見テ、我モ我モト懸(か)ケレバ(一斉に駆け寄って来たので)、荒三郎ハ又(また)水ノ底(そこ)ヘゾ入ニケル。

荒三郎の活躍は、現代戦の潜水艦による魚雷攻撃の800年前、鎌倉初期版であり、日本戦史上、稀有の戦果であろう。

写真は、「承久記・和装古版本」 (早大図書館蔵)

Waseda

左の3行目に、次の「高桑氏族」覚書(29)に登場する「武田五郎」・「小笠原次郎」、両大将軍の名が見える。