老人の寝言

頭の体操

長寿社会

2009-05-22 19:41:19 | 日記・エッセイ・コラム

今朝のNHK news を見ていまして吃驚しました、平均寿命のことです、男79才・女86 才こりゃあ凄い記録だ、矢張り世界一の長寿国になりました。 昔(人生僅か50年)と言われて来ました、これは日本が敗戦頃まで言われた言葉です、その後どうでしょう僅か5・60年で世界一の長寿国となったのです、先ず考えられる事は食物を始め人間を取り巻く環境が格段に良くなったことです、戦後直ぐから食改善が叫ばれ特に田舎では油脂類の摂取不足が言われ何でも油炒めが流行りました、確かに食事は貧しかったと記憶します、予科練から復員し家に帰った時余りの悪さに『これは豚の餌か』と言ってしまいました、予科練の食事は毎日牛乳あり肉は毎日出ました航空食と称して菓子類も始終ありました、余りの格落ちに暫くは馴染めませんでした、米軍放出の粉ミルクに群がったのも戦後の一風景でした。 景気の良くなるに従い我々の食事も良くなってきました、これが高齢化に繋がっているような気がします、そうです此の頃から外食産業という言葉が出来ました、庶民も懐が温かになると美味しいものを求めて外に食べに出るようになりました、戦前・戦後の食生活からは考えられない事です。  それと大事な事は精神的な重圧から解き放たれた事です、戦時中の精神的圧迫からの開放は随分と生活に潤いをもたらしてくれました、戦後の自由な生活は日本人の考え方・過ごし方に大変な変化を与えました、石原慎一郎の小説を弟裕次郎で映画化され日本中の若者が一斉にその時流に乗り遅れまいと狂奔した時代がありました、日本もこの時期色々の意味に於いて生活の一大変革があり戦前の重圧から開放されました、こういった食生活と精神的な面で暮らしいい日が続きましたので寿命も伸びて行ったのではないでしょうか。  戦後60年が過ぎ世界一の長寿国なった事は御同慶の至りと存じます。 ですがその陰ではまだそれに浴さない一握りの人達も居る事を忘れてはなりません、医療の長足の進歩です 保険制度が定着し病気に対する心配が格段に減ったのです、そのお蔭か老齢の生かされている人達が増えております、そういう私もそろそろその人達の仲間入りの年になって来ました、時々疑問に感じますのはその生かされている現実です、その人達も含めての平均寿命だろうと思いますが、医学の進歩は結構ですが意識もなくただ機械的に生かされているのが本当に幸せなのか? 自分がこの年になり最近特に考えるようになりました、楽しさも悲しみも分からず痛いも痒いも感じずこれが終末ケアか、私はどうも納得しかねます。  私は尊厳死を選びたいと思っております、長寿世界一を見た瞬間これが頭をよぎりました、何方にもそれぞれのお考えはあろうかと思いますが私は尊厳死の道を選びます。 先日もNHKのど自慢で90代のおばあちゃんが唄って居りました、余りの元気さに二度吃驚です、そうかと思えば60才代でも家族のお世話になっている方も居ます、中々人生思うようにはいきません、自分で食事が出来 自分の足で歩きたいものです、これが私の終生の願いです。