驚異の時間活用術

2019-02-21 00:05:40 | 本のこと

戦闘機「隼」の設計者であり、日本初のロケットの開発者、さらにはストラディバリウスを超えるバイオリンの製作を研究テーマとして掲げた人を知っているだろうか。

糸川英夫である。

 

今、糸川英夫著の「驚異の時間活用術」を読み進めている。

バイオリンの製作を研究課題とするまでの過程や、長嶋茂雄が初めて監督を務めたときになぜ巨人は負け続けたのか、その原因が座禅にあることなど、面白い内容が数多く含まれている。

その中で特に関心を持ったのは、「一を聞いて十を知る方法」。

例えば本を読む場合、一冊丸ごと暗記するのは天才でなければ不可能。

それならば、エッセンスのみ(十のうちの一)を吸収するべきだと考え、得られた一の知識を、自分の想像力で十にする。

しかし、どうやったらエッセンスを吸収できるのか。

 

答えは本を読んで確認してもらいたいと思うが、今の自分なりの方法(読書に対してのみ)は「まえがき」、「あとがき」、「目次」の3つを最初に読むこと。

論文であっても、研究背景と結論、そして論文中の見出しを見れば、著者が言いたいことは、大方理解できる。

 

書店へふらっと立ち寄り、偶然にも本を手に取ってくれた読者を逃すまいと、著者は、冒頭の箇所の執筆に力を入れる。

最後まで読んでくれた読者に対して、苦労を労う意味も込め、結末の部分には一番伝えたいメッセージを記す。

冒頭と結末をどう繋げるか、その流れも目次に表れている。

 

 

以上の点を意識すると、エッセンスを吸収する速度はこれまで以上に早くなるはず。

 

一方で、自分が書く側になったときには、はじめと最後、そして文章の構成(ストーリー)に力を入れなくてはいけないことが分かる。

表現する方法が変わるだけで、これはスライドを用いた発表にも共通することだと考えられる。

ブログに対しても、この法則は適用されると思うと、結末部分が急に書きづらくなるのは気のせいだろうか。

ひとまず、驚異の時間活用術からは、一は得られたので、試行錯誤を重ねて十にしたい。


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