いくらあっても邪魔にもならず、あればあるほど安心感を与える物、な~んだ?
愛…それとも…お金。
何気なく見ていたワイドショーで、パトリック・ハーランさんが「パックン式お金の育て方」という本を出した事を知った。直ぐに読んでみようかなと思い中古本をフリマで探したが、やはりみんな思いは同じ様で、手頃な物は全て売り切れていた。
「日本人は人前でお金の話をあまりしない」と指摘していたのは、確か彼だったと思うのだが、確かにそうだと思う。親がそうだった。
何か人前でお金の話をするのは浅ましい、といった雰囲気があって、子供の前では特に家の経済状態を話すことは決して無かった。
そんな家庭で育ったにも関わらず、私は自分の子供たちの前では、我が家のお金事情をオープンにしていた。詳細はともかく、お金に余裕がない事は常々伝えていた。
それでも、月に1度は家族で回転寿司など外食をすることはあった。
夫は「月に一度ぐらいなんだから…」と言って、値段を気にせずに何皿も食べる。私は気が気ではなかった。
最近になって、娘が私の心配を慮って、安いカッパ巻きを選んで食べていたと吐露した。私はてっきり娘はカッパ巻きが大好きなのだと思っていた。娘が小学生の頃からそんな気を使っていたとは。
私が家庭の経済事情をオープンにしていたせいで、娘は我が家が貧困家庭であると、ずっと思っていたと聞かされ、それもショックだった。
親が子供に家の経済事情を話さないのは、こういった事なのだなと妙に納得した。
娘には随分余計な心配をさせてしまい、申し訳なく思う。
お金はたしかに無かったのだが、貧困ではなかった。それは、ある程度の見通しを持っていたし、数年先には安定すると予想出来ていたからだ。そこをあえて説明しなかったことも、いけなかったと反省している。
年金暮らしの今、あの「2000万円問題」を聞いてからは節約に拍車がかかったが、実際のところ、贅沢さえしなければ、今のところは年金で十分生活は出来ている。それは夫婦でいるからこそ可能な話だ。2人分の年金が無ければ到底やっていく事は難しい。
現在ある程度安心できる生活であっても、人生明日は何が起きるか分からない。天変地異、戦争、病、事故等。
そう考えると、やはりある程度の金額はストックしておきたい。蓄えの目標額は1000万円。せめて、このぐらいあったら、安心出来そうな気がするが、道は果てしない。
新聞には最近、投資絡みの詐欺事件の記事が毎日載っている。250万円、500万円と詐取された金額は大きい。被害者は高齢者が圧倒的に多い。どれだけ大切なお金か。儲け話に人は弱い。
目にする記事の中で特に驚いたのは、私と同世代の年金生活の女性の被害額が、1000万円だった事だ。
そんな大金を一人で動かすことが出来た彼女は、恐らくシングルの女性なのだろう。
投資に預けたお金をおろそうとしたが、連絡が取れ無かった為、警察に相談して発覚したという。
すでに1000万円を所持しているにも関わらず、更にその金額を増やそうと、怪しい投資話に乗ったのがまずかった。
結果的に1000万円を失ってしまったかの女性をお気の毒に思う一方で、何故信頼できる大手の銀行や証券会社を利用しなかったのか不思議に思う。余程言葉巧みに誘われたのだろう。
実際のところ、私も割と騙されやすい方だ。うまい話を信じやすい。
夫は常々「世の中にうまい話など無い」と断言する。
♫よ~く考えよー、お金は大事だよー♪
その通り。
変な電話の投資話に乗るよりも、投資に興味があるなら、自分のメインバンクや大手の証券会社に直接話を聞くのが一番安全だ。
一本の電話から、何百万円もの大切なお金をだまし取られないよう気を付けたいものだ。