うとき 鳥兎記

うとうと、うろうろの日暮らしを落ち着かない住職の日記

落慶法要

2009-05-24 22:42:47 | Weblog
法務の手伝いをしてもらっているH君のお寺の落慶法要
自坊のお参りもあって、9時半からのお稚児行列も行道散華も
会うことが出来なかった。
11時からの法話のためにも行道散華はお参りしたかったのですがね。

儀式・お荘厳を経典の言葉に確かめつつ、その意味をお話しするつもりで
準備していったので、その確かめをしたかったんだけどね。
言葉ということを、
竹西寛子さんは次のように言っておられる。
「日常の言葉遣いがその人の生活の基礎をつくる。
 考え方・感じ方の土台となる」
真宗門徒の家庭が子どもを育てる時に真宗の言葉が非常に大事になるのだけれど、
今日の学校教育は、真宗門徒になる前に日本国民に仕立ててしまう。
いちど日本国民になってしまうと、なかなか真宗の言葉が耳に入らない。
真宗門徒の言葉遣いを大切にしなくてはと、
こういうことまで話すつもりでいたんだけれども、
入り口で終わったようで、たくさんのお参りの人に申し訳なかったです。

解放

2009-05-18 22:21:00 | Weblog
解放運動の研修会に行ってきたこともあるけれども、
6月6日(土)の午後に辛淑玉さんの講演会が予定されているので
とにかく著作を読まなくてはということで、昨晩から読み始めたのが
「女に選ばれる男たち」(太郎次郎社 2001年初版 1800円)

男女の差別というのは、先の研修会の折に講師の園田さんが
「毎日が差別的であることが普通であるような日常を生きている」
と言われるほど、あたりまえにしていて、
「する側もされる側もそれぞれの方向に十分に自らをゆがめているという
 認識が必要」な問題だから、
両方からの「おのれの無知ととらわれからの解放」(与謝野晶子)
という言葉にするまでの格闘がたいへん。

そのことを二人の対談と、それぞれの連れ合いの対談で
言葉にして伝えてくれる。

読みやすい本で、まず一読。そのあと一つひとつの言葉が
結構考えさせてくれます。
 

怒濤というわけではないけれど

2009-05-17 21:20:29 | Weblog
前にも書いたとおり、教区改編の中央委員との会談を前にして
文章を作ることもあるのだけれども、
その前に14日・15日と富山教区の担当で「第32回北陸連区
差別問題研修会」が呉羽ハイツで開催された。
講師は福岡人権研究所理事の園田久子氏と青山学院大学教授の宋連玉氏。
テ-マは「戦争と性 -性差別の歴史は深い-」
おふたかたにとにかく一貫している姿勢は
きっちり考え尽くさないと、やさしくなることなんかできない。
だから考え尽くす。
という姿勢。

研修会を終えて、15日の午後は中央委員との会談。
どうしても問い詰める言葉使いになってしまうのだけれども、
それこそ「きっちり考え尽くす」ことが出来るまで
話しをさせてもらって、通じたかどうかは分からないけれども、
そのあとはじっくりと「御接待」
どうも男は一杯入らないといえなくてね、などと言い訳しつつ
どうも飲み過ぎ。16日はお寺の「うらら市」でみんな来るのに、
しっかりと二日酔い。
申し訳ないなぁと思いながら、うろうろ。
でも、みんなもう手馴れたもので、しっかりと楽しんでもらった様子。
夜は御旅まつりに息子と夜店巡り。
今日はお参りで、少し平静に戻ったかなというところです。

こういう日にも逢う

2009-05-13 23:41:44 | Weblog
カメラが壊れてしまって、ただいま修理中ということもあって、
加えて連休中はお留守番ばかりだったので、あれこれと時間を過ごしていた。

いま大谷派は30の教区に分かれてそれぞれが活動していて、
共同で(連区)という形の活動もあって、なかなかに忙しいんですけど、
今度これを15にするという案が出されて、
この影響をもろに受ける小松では、
中央委員に来てもらって、もういちど会見することになりました。
そのための文書を作らなくてはならなくなって、
正直、寝ていても文書が頭のなかを駆け巡ります。

何度か宗議会議員さんや副議長さんなどにも集まっていただいて、
意見を聞かせてもらったり、基本的な問題を確認させてもらったり、
その上で、文章を練っている状態です。

文章に行き詰まることが多いのですけど、
先生の文章に加えて、すてきな本に出会って、
それが「望郷 竹西寛子著」です。
1929年、広島生まれ。80歳。
爆心地から、たまたま離れて、その日を迎えられた。
そのことについて直接語られている文章は、この本にはない。
けれど透徹した眼で、言葉は決して情緒的ではなく、といって説明的でもなく、
事細やかに、ひもとくように言葉を重ねられる。
こういうふうに表現するんだと、教えられました。
是非、お奨め。今日まで知らずに、残念。