生子のがん退治

47歳。昨年乳がん左乳房全摘手術と胆嚢全摘手術を連続でやっちまったの。がんなんかにゃ負けねえぞっ!!

宮田美乃里さんへ・・・

2005-04-07 00:59:04 | Weblog
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「乳房、花なり。」宮田美乃里/荒木経惟 共著 
ワイズ出版 ISBN4-89830-175-4 3800円

乳がんになって・・・私は怖くなった
だって、がんって・・・死ぬんでしょ?
私が死んだら旦那とお別れでしょ?
私が死んだら父とも妹とももう会えないんでしょ?
義母や義妹や大勢のいとこたちとも・・・もう会えないんでしょ?
あまりの怖さに我慢できなくてその場で泣いてしまった

乳がんになったから左のおっぱいを取るんだって
旦那はおっぱい取る前に写真撮ろうって・・・
最初は嫌だって私は泣いたけど・・・やっぱり撮ってもらった
おっぱいあるうちに・・・両方のおっぱいあるうちに・・・
写真撮ってるうちに旦那が泣き出した
私だって我慢してるのに旦那が泣き出した
だったら私も泣いてもいい?
気がついたら二人抱き合って泣いていた

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宮田美乃里:女流歌人
1970年、静岡県に生まれる大学では心理学を専攻
在学中、卒業後、フラメンコダンサーとしてイベント等で活躍
31歳で乳がん告知を受ける、32歳左乳房全摘手術
2005年3月28日逝去
戒名は純香院妙美信女

「宮田さんへ」

旦那が今日あなたの写真集・歌集を買ってきました。
荒木さんの写真と宮田さんの歌の融合。

「乳がんで乳房を切った女たち夜風に揺れる野の花となれ」 宮田美乃里

宮田さん、きれいですね。凄く美しいです。
「さすが荒木さん・・・」って旦那が言います。
でもね宮田さん・・・。私には、あなたの胸の傷痕を正視することができません。
だって・・・私自身の運命を感じてしまうから・・・。
私自身の残された時間を呪ってしまうから・・・。

「片乳房なくしたけれどこの傷はわたしの誇りわたしの証」 宮田美乃里

悲しい運命の糸があなたをがんじがらめに縛ります。
どうやっても逃げ切れぬ非情な時間はあなたを苦しめます。
人はいつか死ぬものです。
でも、できるだけ長く生きたい。生きて・・・恋をしたかったでしょう。
苦しんでもいい・・・少しでも長く生きて多くの人に会いたかったでしょう。
できる限り生きて人と話したかったでしょう。

「葬儀では私を棄てたあの人がくちづけをして起こしてくれる」 宮田美乃里

宮田さん・・・神だか何モノかに無理やり定められた時間と運命は、無限に消えないものです。
あなたは今頃、また1970年に生まれて・・・同じ道をたどるはずです。
それは誰でも同じです。
31歳でがんになったら、前世を思い出して違う道を選択するだけであなたは長生きできるはずです。

宮田さんのご冥福をお祈りいたします・・・。

歌人・宮田美乃里さんのこと

2005-04-02 17:41:21 | Weblog
 旦那は昔から写真好きで、特にアラーキーこと荒木経惟さんのファンです。旦那が20代のころ、当時平凡パンチに連載されていた「アラーキー写真塾」に投稿していて、そこの常連さんたちとアラーキーさんとの写真合宿なるものに参加したそうです。その模様が掲載された同雑誌も、当時投稿して掲載された写真(旦那が当時同棲していた従兄妹とのモノ)も見ましたが、「?」って感じです(笑)。凄い写真です。人には見せられないです。

 先日、朝のワイドショーを見ていたら、そのアラーキーさんがVTRで出ていました。番組内の「歌人・宮田美乃里 壮絶がん死」というタイトルのコーナーでした。

 宮田さん? 私の知らない方でしたが、3月28日にお亡くなりになったそうです。 

 私と同じ左乳房全摘手術を受け、その後「抗がん剤治療」を受けられていたそうですが・・・残念です。人事とは思えません。その彼女を荒木さんが撮影されていたのだそうです。

 私と違って大変美しい方で、荒木さんが彼女を撮影した写真も凄くきれいです。ただ、彼女の左乳房全摘手術の痕を見ると・・・私も胸が痛みます。

 「がんでお亡くなりになる」方が増えると「次は私か?」なんて思ってしまいます。「がん細胞なんかにゃ負けねえぞっ!」っていきがっていますが、結構・・・弱いからな・・・。

 宮田美乃里さんのご冥福をお祈りいたします。宮田さんを紹介するブログ(当ブログ・ブックマーク参照)を管理されている典子(のい)さん、本当にご苦労様でした。