有卯です。
日大アメフト部の元・内田監督。
選手達をイジメまくって焚き付けてとうとう若者1人を犠牲にしました。
ところで先月アメリカの俳優ロナルド・リー・アーメイさんの死去が報じられました。
キューブリックの映画「フルメタル・ジャケット」でハートマン軍曹を演じた方です。
この映画は、ベトナム戦争に徴兵された若者らを兵士に急ごしらえするために特訓する
場面が前半に出てくるのですが、訓練するこの軍曹がもうそれは凄くて・・・・
肉体的な訓練の厳しさはもちろん、口の悪さはあまりにすさまじく、罵詈雑言と下ネタ、
ここまで人をその家族まで含めて罵倒できるのかって思うけど、不思議なことに今なお
大人気のキャラクターなんですよ。 追いつめられて狂った新兵のことも緻密に描かれて
いるのに何故かこの人、愛されキャラで他の作品でパロディになるんですよね。
まさにハートマンの前にハートマン無し、ハートマンの後にハートマン無し、です。
私がこの映画で記憶してるのはハートマン軍曹と、狂った太った青年、ベトコンのスナ
イパーのこと。ネタバレになるのでこれ以上書きませんが。
ベトナム戦争を描いた作品は色々あります。「プラトーン」「プライベートライアン」
「7月4日に生まれて」「ディアハンター」等々。どれもが戦争反対とかラブ&ピース
とかの思想が鼻先に匂うものでした。
戦場では負けたら自分の死、勝っても誰かの死。
戦争は最初から最後まで理不尽で虚無なもの。ヘタに自我など持っているといっそうの
不幸が襲ってくるだけだから、不条理や絶望を受け入れることが戦場の苦しみをほどく
ことになってきます。「フルメタル・ジャケット」はハートマン軍曹にその戦争の悲惨
さを反面教師として語らせているのです。
実際あった戦争映画と平和な日本の大学アマチュアスポーツとを比較するのは不味いだ
ろうけど、どちらも自分より弱い立場の人間達をいじめ倒した結果、片や世間の批判の
的になり、片や架空の人物でありながら存在感の重さに誰もがひれ伏すこの違いは何?
ハートマン軍曹の徹底的な人格否定には自分自身もちゃんと入れている。彼の語ること
には整合性がありウソがない。
だけど内田元監督さんは自分に執着する自己肯定の人みたい。他者と優劣や上下を競い、
勝ち負けから生まれる嫉妬や怒りや卑屈な感情と、加えて我欲満載の人。言い逃れ続け、
保身に走るその姿はとてもリーダーや監督の器とは言えないですよね。多くの人達から
指摘され批判を受けている理由をこの人はいつ気がつくのでしょうね。
この2人が表舞台から降りたということは、牡牛座の安楽志向、快適に生きていきたい
なーって部分が天王星で発揮されたのでしょう。
もう昔のスポ根漫画に出てくるようなシゴキやイジメの時代ではなくなりました。
それらが終焉するのはいいけど、今はネットでの匿名書き込みが人を傷つける時代です。
こっちは陰険この上ないものです・・・・。
リー・アーメイさんはパロディでも嫌がらずになさってたそうですから、彼自身も軍曹
が好きで、実物像はとても良い人なんでしょうね。
今日も訪れてくださってありがとうございます。