ACT:4 マグフォースV(Z)の機能とチューニング法
■マグフォースV
並木のマグVのキャチフレーズで定着して以来、すっかり定番となったのが可変スライド式インダクトローターですね
以後中空スプールが遠投性に於いても必須になり、Vだけでなく様々な中空スプールに採用されています
遠心力によりインダクトローターの出方が変わります
低速回転時にはインダクトローターが格納されます
キャスト後半の延びを上げる為に開発された優れたブレーキシステムです
しかし先述の通りマグネットブレーキは元々、回転速度に比例してブレーキ力が増減します
その為先述の無接触ブレーキ調整にはかえって従来方式が良い場面も
ボクだけで無く昔の「マグサーボ」的な「効きの良さ」が、懐かしい方もいるかと思います
で、このチューニング法…
■マグフォースV(Z)のチューニング法
特別なパーツの付加無しに、リール内部構造変更のみでインダクトローターを「常時出っぱなし」にする方法です
昔のTD-Z辺りまではバネの入れ替えだけで出来ました
※TD-Z・常時出状態
通常インダクトローターを上から押さえているバネを、下側に移動するだけで常時出っぱなしに出来ました
しかし最近のスティーズ等では、シャフトの下側部分に余分な突起がありバネ入りません…(汗)
何余計な事してくれてんの…(汗)(笑)
でも問題ありません
スプリング外して、後は全てのパーツを元通り組み付けるだけでOK
バネさえ外せば上から押さえる物が無くなるので、遠心力により初速から終速迄「常時出っぱなし」になります
※可変ローターは、すり鉢状の作動部形状に沿った遠心力により出る仕組みの為
※スティーズ・ノーマル状態
※スティーズ・常時出状態
この部分の特性に限ってですが、パーツの加工では無くパーツの入れ替え及び取り外しだけなので、故障要因になることは無いと思います
事実TD-Z等は10年以上このチューンで耐久テストしてますが、破損はありません
先述のサミングの摩擦抵抗さえ廃する、メカニカル完全オフの無接触ブレーキ調整では、昔のマグサーボの様な効きの良さが最適
その為このチューン(ある意味デチューン?)は、より効果的に無接触調整を行う事が可能なのだと考えています……
※但し改造は保証対象外になる可能性があります。故にどの様な改造も個人の自己責任により行う必要があります。
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