特別なRB10

昭和の東武バス野田の思い出や東京北東部周辺の乗りバスの記録等。小学生時代に野田市内バス全線走破。東武系・京成系を特に好む

花22 六町駅~花畑桑袋団地

2021年10月02日 03時55分02秒 | 日記

本日すべての緊急事態宣言が解除と相成りました今日このごろ、みなさまいかがお過ごしでいらっしゃいますか。

 お過ごしもなにも台風で大変な思いをしてたに決まってんだろ、今日からあらゆる食料品が値上がりしてこっちは大変なんだ馬鹿!とお怒りになられるのはごもっともでございまして、わたくしも有休で寝っ転がってのも申し訳なく、皆様のご心痛を分かち合うためにこんな酷い天気だというのにバスに乗って参りました。

 

 

 

と申しますのは、本日から足立区の社会実験とやらでつくばエクスプレスの六町駅から花畑桑袋団地まで距離にして6.7Kmの新しいバス路線が運行を開始いたしたのでございます。

 

 

で、足立区・社会実験で検索したところこんな文言がありました。「1便あたり5人以上」という歌舞伎町のポン引きみたいなノルマはなんなのか?

東武も含め世間の民間バス事業者の輸送原価というのは大体キロあたり634円が相場なんだそうです。この実験線は6.6~6.7キロで小さい方の6.6で計算すると6.6キロ×634円/キロ=4200円弱が原価だというんですね。ちなみにその殆どは日々頑張ってくださってる運転士様方やその他バスを守ってくれてる方々の人件費ということになっております。
 「収支率24%」というのは4200円×(100%-24%)=3200円位は公費で賄う、4200円-3200円=残り1000円はこれはどうしようないからなんとか乗客から取りたい、ということらしいです。この24%の数字の導出過程は他自治体は40%のところシルバーパス利用者が6割を占めるだろうから40×0.6で24%にしたとかなんとか結構ややこしくて次回の「広報あだち」に期待しましょう。1便残り1000円を人数に引き直すとまあだいたいノルマ5人になる、これが1便あたり5人以上というノルマの根拠になっています。。運賃大人一人220円(税込)ですからね。

3200円のうちのほんのいくばくかは雀の涙のわたくしの給与から引かれた区民税なんだからやっぱりこれは乗っとかないとダメですな。
「『3200円のうちのほんのいくばくか』に加えて運賃220円支出するんだから一度乗るだけでもお前の損失は拡大するだろ、やっぱりおまえ馬鹿だな」と一蹴された方はそもそも路線バスのブログなんかまず見ない方なのでしょう。
 

 せこい銭勘定で文字数のとんだ無駄使いをしましたが、ともかく今日は凄まじい台風の関東最接近日ですから、「どうしようかなあ、家で酒飲んで昼寝でもすっか」とかいろいろ思案にくれましたが足立区に住民税取られてる身としてはこれは乗りつぶしておかないと税金の払い損になってしまうな、というセコイ信念も一方にありましたもので夕方豪雨のなか六町駅とやらにやってきました。

 

 


凄まじい雨と風、カメラを諦めてスマホで撮りましたがとても固定できない。
こちらが六町駅のバス停です。たまに六町をロクマチと誤読する人を見かけますがロクチョウというんですね。わたくしも足立区に引っ越してくるまで読めなかった。大江戸八百八町の六番目だったのか、いやここは全くの農村だった。

 

 

 


東武バスの時刻表で六町駅と検索するとロータリー外だのロータリー内だのさらに面倒な選択コマンドが出てきて忙しい時にはイラっとするのですが、問題の社会実験線とやらはこの「ロータリー内」のバス停から出ます。奥が①乗り場、手前が②。

 

 

 

 

①が実験線が出るバス停です。【花22】花畑桑袋団地の【花22】の下に「社会実験中」なんて貼ってあります。病院の「手術中」みたいで何となく面白いです。
 ところで花22の上にも同じ花畑桑袋団地が【六18】と銘打たれて書いてありますね。実験中とかいってもうすでに既存線があるんじゃないか、と大いに訝しむところですが、これはなんと一日一本しかない超レア路線でなおかつ実験線とはルートが大いに異なります。
 また実験線は足立区の実験ですから足立営業所が担当していますが、実験でも何でもない【六18】は葛飾営業所の下にある花畑営業所というところが担当しています。花畑の実験なんだから花畑営業所がやるのが普通じゃないの?と思うのが自然な感情でしょう、ところがそれだと葛飾区の営業所にお願いして足立区の実験をする、ということになっちゃいますから足立乗りバスキチガイ党代表としては非常に乗り心地が悪くなっちゃいます。
また花畑団地と今回行こうとしてる花畑桑袋団地とは五反田と五反野くらい名前が似てますがそれらと同じくらい全然違う場所にあって歩いて・・・そうですね20分か30分?くらいかかりそうなくらい離れていますからいろいろと乗り間違いに注意です。

 


 

 

 

上段の休日行を赤く塗り分けてる六19、六18の時刻表に対して下段の実験線の時刻表は塗分けなどされておらず、インク代ケチったのかな、と思ったら曜日関係なくこの発時刻で運行するそうです。
時計を見ますと次は17時7分に来ます。

 

 

 

16時54分、向かいの降車場に日野ポンチョが停まりました。これが実験中のバスになります。
バスの後ろに白シャツと緑色の作業着みたいな男性二人が傘をさして歩いてますが、このポンチョから降りてきた人です。
この方々はそのまま次発にも乗って来ました。もし見てたらその節はお世話になりました。

 

 

 

 


 

 

 

発車まであと6分もある17時1分、早くもバス乗り場にやってきました。東武の一般路線と同じようにアップルペイも使えるようで。

 

 

 

 


実験中ですから天井の路線図を見てもこの路線は載ってません。足立区の社会実験なので足立営業所の運行です。

 

 

 


17時7分10秒、発車。

 


六町駅を出て3つ目の東保木間一丁目で私より先に乗り込んでいた方一名下車。

 

 

 

 


そして前扉も開いて「あ~~よっこいしょ」と声の大きい子連れのお母さんが乗車してきました。
東保木間一丁目はこの実験のためだけのバス停ですから丸板のところに「社会実験中」というステッカーが貼ってあります。
実験線の初日のバスなんていったらマニアとかフェチとか気違い率が高いのが常ですが微笑ましく健康的な親子です。

 

 

 


六町駅から6ツ目の淵江中入口で親子下車。わたくしのうんと幼い頃の遠い記憶に大雨の日に車掌さんがギギッと扉を開けて母に手を引かれて松戸駅で長靴をポコポコいわせながらバスを降りた記憶がありますがそれを思い起こさせる光景です。
ところでこの路線は足立区が主幹ですから「母さん助けて詐欺が急増しています」という防犯アナウンスがしばしば流れるのですが、この親子はしっかりしてるから大丈夫だ。

 

 


全部で17ある停留所のうち10個目の花畑区民事務所で一人乗車してきました。時刻は17時25分。退勤後の区民事務所の人かな。
「花畑区民事務所入口」というこれまた紛らわしい名前のバス停が既存であるのですがそいつとはちょっと位置が違うとこにありましてやっぱり「社会実験中」と貼ってあります。

 

 


出た、大鷲神社。浅草にパクられたけど酉の市発祥の神社なのだそうです。桑袋団地が出来る迄は北千住からの東武バスの終点だったところですね。正確にはここから一つ先にあった「大鷲神社前」という所が終点だったのですがそれはともかくこの神社、「大鷲」と書いてますがおおわしとは言いません。おおたかというと相変わらず今回も台風被害喰らってる千葉県のどっかの森になってしまいます。この神社の名は「オオトリ神社」というのです。
 ここ花畑にも鉄オタの人が大っ嫌いな鉄道忌避伝説があって、この神社は花畑村の村社でなにせ名前が「トリ」ですから村人はみな、鶏を神の使いとして飼っていた。そんなある日のこと、金を払うから鉄道の線路のために土地を譲ってくれと山師みたいなのが村に乗り込んできた。蒸気機関車なんかあっては鶏が卵を産まなくなるということで村人こぞって反対したので鉄道が来なくなった、という話です。
 ところで開通したのが鉄道ではなくバスであっても鶏は卵を産まなくなるのでしょうか。

 

 

17時33分アナウンスが流れて終点に着きました。六町駅を出てから26分。
そのアナウンスが「足立区社会実験バスをご利用くださいましてありがとうございました」と言っており、「は?東武バスとは言わないんだな」とちょっと面白い気がしました。もう雨は止んでいますがポンチョがすっ飛ばされるんじゃないかというほど風が強い強い。

 

 


秋の日は釣瓶落とし。みるみる周りが暗くなっていきます。この回転場の背後には都県境があって埼玉県が目と鼻の先です。

 

 

 

帰りのバス乗ろうと待ってると後ろに3人ほど並んできましたが、竹ノ塚駅行を待っており六町駅行には乗ってきませんでした。

 

 

 

 


先に乗ったあんちゃん二人組が後部にある冊子ラックから広報あだち1枚ペロッと引き出してしげしげ見ております。区外の方々なのかな。足立区長のマズい顔見て驚いたことでしょう。あの顔は区民も驚くんだ。

 

 

 

 


18時18分、無事六町駅に帰ってまいりました。


最長2年やるというこの実験、台風という大変な初日の船出となりましたがはてさてその結果やいかに。ではまた次回。



2 コメント

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Unknown (南栗橋車両管理区荒川支所)
2021-10-04 02:20:32
夜分遅く失礼いたします

確かに仰るとおり鉄道忌避伝説というのは正直あてにならない
眉唾物が多いという事実でありましたし

常磐線が流山を通らなかったのも
やはり水戸街道沿いに通すという一定の合理性があったわけで…

東京から水戸方面を見た場合
流山経由に合理性は乏しかった

ただ茨城町を通らなかったのは
先に開通していた水戸線と繋げて水戸市内へ行った方が
多少作る費用お安かったんでしょう

中央本線
・塩山付近のルート
現中央道ルートを取るための技術はあの当時になく
急勾配を避けるベストだった

・辰野経由
あれも大八周りだとか言われますけど
長大トンネルを掘る技術がなく
あのあたりに温泉があるように地熱の高いエリアを避ける必要性があった

塩嶺トンネルは技術確立後開通

・東北本線と阿武隈急行
水運衰退を理由にしているが
実態は阿武隈川架橋とトンネル掘削が問題なわけで

鉄道忌避伝説は“負け犬の何とか”にしかなっていないとしか…

ポンチョは花畑の新車みたいですね

https://mikurishakanku.blog.fc2.com/
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Unknown (surrender90)
2021-10-07 13:28:32
南栗橋車両管理区荒川支所さま

フリーwifiはがっつり使ってるくせにスマートメーターは脳に良くないだとか、
遺伝子組み換えはヤダヨーとか宣ってる一方でイネの遺伝子交配組み替えで何とか寒冷地でも栽培できるようになった
日本米とか小麦のパスタなんかは何も言わずにパクパク食べてるとか、日本人は面倒くさい民族なわけです。
わたくしも含めて。

こんだけしち面倒くさいのが鉄道に相対したときだけはたちまちのうちに人格が変貌してホイホイ通していいですよ、などと言う訳ねえだろ、と類推することを許さないほど日本人はしち面倒な生き物なんでしょうなあ。

水曜日のダウンタウンのおぼんこぼん師匠並みに面倒くさいことでございますな。
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