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偽史倭人伝 ~ Carnea Historia

march madness の次が April Foolなんて小粋ぢゃないか。

「秋葉原無差別殺傷事件」雑感

2008年06月10日 22時43分41秒 | ◎ツッコミ思案neo
「死ぬなら一人で死ね、迷惑だ」と吐き捨てる俳優コメンテーター。
こういうときだけは「自殺」も許容行為になってしまうようだ。
こういうテレビ人は自殺者に対しても
「死んでしまっては何もなりませんからねぇ」と軽口を叩くんだ。

別に容疑者の肩はもたないけど少なくともそういう姿勢が今後の世の中のためになるとは思えない。
そしてその単なる一人の軽口もテレビを通せば思想となって伝染する。

「勤務が優秀だったというのは好きなシゴトだったからでしょうね」
…とワイドショーの司会者。

クルマ好きだったということを短絡に結びつけてたようだけど、どんな職場なのかどこまで理解してるんだろうか。
製造ラインの兵隊というのは、少なくともクルマ好きというだけでルンルンで働けるシゴトではない。

無料求人誌が置いてあるラックをさがせば「ジョブナップ」というフリーペーパーが簡単に見つかるはずだ。
それをパラパラとめくるだけでも常識を持ち合わせているヒトだったらそのしんどさが伝わってくるだろう。

まぁ司会者くんはそれを見ても何もわからないだろうけどね。

「(犯行に至ったの引き金は)リストラのせいだと思う」と同僚の証言
あるいはリストラの対象だったというのは会社側の主張通り容疑者の勘違いなのかもしれないが、“同僚”の叫びは感じとれた。

「身勝手な犯行」
この決まり文句でくくるだけでは何も解決しない。

犯人はこの社会が生み出したのではないかと議論が傾くと
必ず
「もっとつらい思いをしているヒトはいるわけだし」
と事件を特殊化して隔離しようとする。

でも事件はおきた。

もし特殊化・隔離し続けるなら今後、同様の事件が起こってしまっても被害者は「運が悪かった」と諦めるしかなくなる。

なんの創造性もデリカシーもなくただ昭和のフォーマットに従って機械的な演出をするワイドショーの焦点は今後は「死刑」へと向かっていくのだろう。

 死んだ人はもう戻ってこないし、そこには新たな事件を防ぐための光は見えない。


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