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新聞やテレビ、雑誌などで、興味深かった記事や内容についての備忘録、感想、考察

朝鮮半島の歴史(略史)

2023-09-29 15:02:49 | 話の種

朝鮮半島の歴史(略史)

古朝鮮(紀元前)
「檀君朝鮮」(神話と思われる)
「箕子朝鮮」(中国の殷の箕子が建国したとされている)
「衛氏朝鮮」(中国の燕から亡命した衛満が建国したとされる)

三国時代(4世紀中~676)(この時代は、中国は三国時代~隋・唐の時代)
「高句麗」(BC37建国とされている、~668、新羅に滅ぼされる)
「百済」
「新羅」
(「任那」)

二国並立(*この時代の中国は唐の時代)
「統一新羅」(676~935)(高句麗の南半分も領有し、ほぼ初めての統一政権となる)
「渤海」(698~926)(高句麗の滅亡後建国した高句麗流民中心の国家)

後三国時代
「新羅」(676~935)
「後百済」(892~936)
「後高句麗」(894~918)→「高麗」

918~1392 「高麗」
918 後高句麗の豪族の王健が王位を簒奪し、高麗を建国する
933 後唐の冊封を受ける
935 新羅の敬順王が高麗に国を譲渡し、新羅は滅亡する
936 後百済を滅ぼし、朝鮮半島統一

1392~1897 「李氏朝鮮」
1392 李成桂が元の武官を経て高麗の武官となり、高麗の恭譲王から王位を簒奪し高麗王に即位、李氏王朝を創設。明の皇帝と相談し新たな国号を「朝鮮」とし、漢陽(現ソウル)を都に制定する

1897~1910 「大韓帝国」(日本の保護国の時期 1905~1910)
1897 日清戦争後の日本と清との間の下関条約により、朝鮮は清の冊封体制から離脱し、国号を朝鮮国から大韓帝国とする
1905 第二次日韓条約により、日本は韓国政府の外交権を剥奪する
1906 日本が韓国総督府を設置、韓国政府の権力を無力化する

1910~1945 日本統治時代
1910 日韓併合条約を結び、大日本帝国に併合される

1945~1948 連合軍管轄期
1945.08  第二次世界大戦終結、朝鮮半島の日本統治が終わり、連合軍の管轄となる。(北緯38度線以北をソ連が、同以南を米国が管轄する)
1948.08  米ソ両国が、南北にそれぞれ自国寄りの政権を立てる。南側で「大韓民国」(8/13)(大統領は李承晩)、北側で「朝鮮民主主義人民共和国」(9/9)(朝鮮労働党中央委員長は金日成)樹立宣言。    

1950~1953 朝鮮戦争
1950.06 北側の朝鮮人民軍が38度線を越えて南進、米軍で構成された国連軍・中国共産党義勇軍の双方が戦闘に参加。
1953.07 板門店で休戦協定調印
(休戦協定は国連軍を代表する米国と北朝鮮、中国の三者が結び、韓国の李承晩大統領は休戦を拒んで署名しなかった。しかし、韓国軍だけで中国や北朝鮮との戦闘を継続することはできないので、結局、李承晩は休戦協定に調印はしないが、協定を尊重・順守するという姿勢を取った。その代わり、李承晩は韓国の安全を保証してもらうため、米韓相互防衛条約の締結と、その証しとして米陸軍の2個師団を韓国に駐留させることに成功。)


(参考)

冊封体制:
中国が周辺諸国と形式上の君臣関係を結ぶ体制で、簡単に言うと、中国が「親分」で、周りの国々を「子分」とみなす関係。「子分」の国々は中国の皇帝に対し、貢物を持って挨拶しにやってきて(朝貢)、その見返りとして、中国は朝貢にやってきた国のリーダーに対し官爵を与え、その統治を承認した。(朝鮮の他に、日本(倭国)、琉球、チベット、東南アジア諸国など多くの国がこの関係にあった)


(おまけ)1

[李丙勳(イ・ビョンフン)監督の朝鮮時代劇に出てくる朝鮮王朝(李氏朝鮮)の王とドラマの主人公との関係]
(王自体は実在人物だがドラマの内容及び登場人物の設定はフィクションが入っており、チャングム、トンイは実在の人物をモデルとしているがオクニョは全く架空の人物。)

「チャングムの誓い」
11代王 中宗(チュンジョン)(在位1506~1544)(第9代成宗の二男)
(チャングムが仕えた王)

「オクニョ」
13代王 明宗(ミョンジョン)(在位1545~1567)(第11代中宗の二男)
(オクニョを愛したがオクニョとは異母兄妹だったという設定)

「トンイ」
19代王 粛宗(スクチョン)(在位1674~1720)(第18代顕宗の息子)
(トンイを愛した王)
21代王 英祖(ヨンジョ)(在位1724~1770)(第19代粛宗とトンイの間にできた息子)

「イ・サン」
22代王 正祖(チョンジョ)(在位1776~1800)(第21代英祖の孫であり思悼世子の息子)
(イ・サンの主人公)

 

(おまけ)2

[朝鮮王朝の三大悪女(実在人物)]

張緑水(チャン・ノクス)
10代王・燕山君(ヨンサングン)(在位1494~1506)(朝鮮王朝最悪の暴君)の側室
*(国家の財政を破綻寸前にさせるほど贅沢三昧に暮らしたが、燕山君の廃位の後に斬首)

鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)
11代王・中宗(チュンジョン)の3番目の王妃で13代王・明宗の生母の文定(ムンジョン)王后(これも悪女)の弟の尹元衡(ユン・ウォニョン)(これも悪人)の2番目の妻
*(文定王后は12代王・仁宗(インジョン)(在位1544~1545)(2番目の王妃の長男)を毒殺したと言われており、その手先となったのが鄭蘭貞で後に自殺)

張禧嬪(チャン・ヒビン)
19代王 粛宗(スクチョン)の2番目の王妃で20代王・景宗(在位1720~1724)の生母
*(最初の王妃・仁顕王后(イニョンワンフ)を王宮から追い出したが、後に降格・死罪)

 

 

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「国家」(成立要件と現況)

2023-09-24 14:02:05 | 話の種

「国家」(成立要件と現況)

(成立要件)

「台湾は中国の領土だった?」のところでも触れたが、一般的に国家の成立要件の3要素は「領域」「国民」「主権」と言われている。(ドイツの法学者イェリネックが提唱)

「領域」:領土、領海、領空が明確にあること。
「国民」:国家を構成する人々が存在すること。
「主権」:国家が持つ最高の権力(=統治権)のことで、対外的には他国からの干渉や制約を受けず、独自の意思決定を行う権利(=独立)のことで、対内的には国土や国民など国家を治める権利のこと。(主権をもつ者(国家を支配する者)を主権者といい、主権をもつ国を主権国家という。)

*主権に含まれる対外能力(外交能力)を「政府」として別途記載し、4要件とすることもある(モンテビデオ条約)。

*以前は「国家承認」(既存の他国からの承認)も要件に含まれるとされていたこともあったが、今は含まれないとされているようである。

(現況)

〇「世界の国家の数」:196ケ国
(日本が承認している195ケ国に日本を加えた数)(2023.3.20現在)

〇「国連の加盟国数」:193ケ国
(日本が承認している195ケ国に日本・北朝鮮を加え、未加盟国を引いたもの)

〇「国連の未加盟国」:4ケ国
(バチカン、コソボ、クック諸島、ニウエ)

(参考)

〇「日本が承認していない国」(8ケ国)

[何らかの外交関係を有する国]
・台湾(中華民国)
・北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)(国連加盟国で日本が唯一の未承認国)
・パレスチナ自治政府(パレスチナ国)

[外交関係を一切有しない国]
・サハラ・アラブ民主共和国(西サハラ、モロッコが実効支配している)(国連加盟国のうち45ケ国が承認)
・北キプロス・トルコ共和国(キプロス北部のトルコ系実行支配地域)(国連加盟国のうちトルコのみ承認)
・アブハジア共和国(ジョージア国アブハジア地域)(国連加盟国のうち4ケ国が承認)
・南オセチア共和国(ジョージア国南オセチア地域)(国連加盟国のうち4ケ国が承認)

[外交関係を一切有しない主権実体]
・マルタ騎士団(1522年マルタ島を領土とする。1798年領土失墜。)

(注)イスラエル(国家承認はしているが、エルサレムが首都であることは承認していない)


(参考)

〇「ロシアによるグルジア紛争とウクライナ戦争」

2008年のグルジア(ジョージア)紛争で、ロシアはアブハジア(アブハジア自治共和国)と南オセチア(南オセチア自治共和国)の独立を一方的に承認した。(今でもロシア軍が駐留している)

ウクライナのドネツク州(ドネツク人民共和国)、ルハンシク州(ルハンシク人民共和国)は2014年に一方的に独立宣言を行い、ウクライナ政府との間で内戦になっていたが、ロシアは2022年のウクライナ侵攻の直前(2日前)に独立を承認。更にウクライナのザポリージャ州、ヘルソン州も併合し、4州の併合、独立を一方的に宣言、承認している。
もちろん国際社会の大多数の国はこれを認めていない。

(ロシアがクリミア半島を併合した翌月の2014年4月7日、ドネツク州で政府の建物を占拠した親ロシア派勢力が「ドネツク人民共和国」の建国を宣言。同年5月11日には、ルガンスク州でも親ロシア派勢力が「ルガンスク人民共和国」の独立を宣言した。)
(2つの「人民共和国」があるドンバス地域は、ドネツ炭田の周辺に広がるウクライナ屈指の重工業地帯。旧ソ連時代に多くの労働者が移住してきた関係で、ウクライナでも特にロシア系の住民が多い。)

*アブハジア共和国と南オセチア共和国を承認しているのはロシア、ニカラグア、ベネズエラ、ナウルの4カ国
*ドネツク人民共和国とルハンシク人民共和国を承認しているのはロシア、シリア、北朝鮮の3ケ国

〇「沿ドニエストル共和国」

モルドバ共和国の東部の沿ドニエストル地域は(沿ドニエストル共和国)は親ロシア派勢力の支配地域で、1990年代前半にモルドバと内戦状態になり、ロシア軍の支援を受けて「独立」を宣言し、モルドバ共和国から離れた。ロシア人、ウクライナ人、モルドバ人の3民族が共存している。
一方的に独立を宣言したものの、国際的な国家承認は受けていない。

〇その他

・ソマリランド(ソマリランド共和国)
(ソマリア北西部の旧英領ソマリランド地域、ソマリアから分離、独立宣言したものの国家承認した国はなし)

・ナゴルノ・カラバフ紛争(アゼルバイジャン)
(アルメニア共和国とアゼルバイジャン共和国のナゴルノ・カラバフ自治州を巡る争い。この戦争でナゴルノ・カラバフの大部分に加え、周辺のアゼルバイジャン領土もアルメニアに占領されたが、2020年の第二次戦争の停戦協定により占領地域の3分の2がアゼルバイジャンに返還され、残りの3分の1はアルメニア(アルツァフ共和国)により占領されている。)
*(アルメニアはロシア、アゼルバイジャンはトルコと同盟関係にある)

(追記)*「ナゴルノ停戦合意 アゼルバイジャン「勝利」」(朝日新聞2023.09.21)

「アゼルバイジャン領ナゴルノ・カラバフのアルメニア系住民の実効支配地域をアゼルバイジャンが攻撃した問題で、アゼルバイジャン国防省と現地のアルメニア系住民組織は20日、現地時間同日午後1時に戦闘を停止することで合意した。
アルメニア側は停戦条件の武装解除を受け入れており、30年以上続いた紛争は、(僅か1日で)アゼルバイジャンの「勝利」で決着に向かうことになった。」

 

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台湾は中国の領土だった?

2023-09-24 13:41:36 | 話の種

台湾は中国の領土だった?

先日テレビのワイドショーでデーブ・スペクター氏が「台湾が中国(中華人民共和国)の領土だったことはなく統一というのはおかしい」と言っていた。

確かに台湾を領土としていたのは清朝及びそれに続く中華民国であり、中華人民共和国が台湾を領土としたことは一度もない。従って台湾を自分たちのものと言うのは語弊がある。
(統一という言葉は使ってもよいと思うが。)

まず台湾の歴史だが、簡単に表記すると次のようになる。

~1624   原住民の社会 
1624~1661 オランダの支配(一部の地域はスペインの支配)
1661~1683 鄭成功の支配(明の武将だった鄭成功がオランダを退ける)
1683~1895 清の支配(清が鄭成功を降伏させる)
1894~1895 日清戦争
1895~1945 日本の植民地(日本が清に勝利し下関条約により台湾は日本に割譲される)
1945.10.25 日本の敗戦により台湾は中華民国に返還される(中華民国台湾省となる)
1945~   中華民国の統治(1945~1949は国共内戦)

1945 中華民国は国連の安全保障理事会の常任理事国に名を連ねる
1971 国連総会での決議により中華民国は国連の「中国」の代表権を失う(国連を脱退する)
1975 蒋介石死去
1988 李登輝政権(初めての本省人による総統)が誕生し大胆な民主化が推進される
1990 初めての直接選挙による総統選挙で李登輝が再任される
2000 李登輝退任後の選挙で民進党の陳水扁が当選し、台湾で初めて国民党以外の政党が政権につく

*(李登輝は中国共産党との内戦状態に終結宣言を行い、共産党が大陸を支配するのを容認し、大陸と台湾という「2つの中国」の並立を認めた。) 

一方中国は清朝以降の歴史は次のようになる。

1616~  清(清国)
1911.10 辛亥革命(孫文が指導する)
1912.01 孫文により中華民国が建国される(首都は南京、孫文は臨時大統領となる)
1912.02 宣統帝が退位し清朝が滅亡する
1912.03 孫文はその地位を袁世凱に譲る(袁世凱はその後独裁政治を行う)
1916.06 袁世凱病死、その後中国は軍閥が割拠し分裂状態となる
1919.10 孫文により中国国民党が作られる
1921.07 中国共産党結党(当時の名前はコミンテルン(国際共産主義組織)中国支部、党員57名、結党大会参加者13名、毛沢東も参加)
1924.01 第一次国共合作
1925.03 孫文死去、蒋介石が広州国民政府の国民革命軍の総司令官となる
1927.04 蒋介石が共産党勢力を排除し南京に国民政府を樹立
1927.07 第一次国共分裂
1928.06 蒋介石が北伐を完了し全国を統一
1931.09 満州事変起る(柳条溝事件)
1931.11 中国共産党が瑞金に中華ソビエト共和国臨時政府樹立(主席は毛沢東)(1934.10事実上消滅)
1932.01 上海事件起る
1932.03 日本による満州国建国宣言
1937.07 日中戦争起る(盧溝橋事件)
1937.09 第二次国共合作
1945.08 第二次世界大戦終戦
1945.10 第二次国共内戦(本格的には1946.06~)
1946.10 蒋介石が国民政府の首席となる
1949.10 中華人民共和国樹立(首都は北京、中国共産党の毛沢東が首席)
1949.12 内戦に敗れ蒋介石の国民政府は台湾に移る(中華民国はそのまま存続、大陸の領土は中国共産党に占拠されているが、あくまでも中華民国のものという考え)

ここで問題となるのは国家とは何かということ。

一般的に国家の成立要件の3要素は「領域」「国民」「主権」と言われている。(ドイツの法学者イェリネックが提唱)

「領域」:領土、領海、領空が明確にあること。
「国民」:国家を構成する人々が存在すること。
「主権」:国家が持つ最高の権力(=統治権)のことで、対外的には他国からの干渉や制約を受けず、独自の意思決定を行う権利(=独立)のことで、対内的には国土や国民など国家を治める権利のこと。(主権をもつ者(国家を支配する者)を主権者といい、主権をもつ国を主権国家という。)

*主権に含まれる対外能力(外交能力)を「政府」として別途記載し、4要件とすることもある(モンテビデオ条約)。

*以前は「国家承認」(既存の他国からの承認)も要件に含まれるとされていたこともあったが、今は含まれないとされているようである。

中華民国(台湾)は国家としての要件を十分に満たしているが、現在(2023年3月現在)台湾との国交締結国(「中華民国」承認国)は13カ国しかない。
*(日本は1972年に中華人民共和国を承認し国交を樹立、同時に台湾を非承認国としている。ちなみに米国は1972年に中国との間で事実上の相互承認をしているが、最終的には1979年に国交正常化を行っている。)
*(現在、中華民国(台湾)を承認している主な国は、ツバル、マーシャル諸島、パラオ、ナウル、バチカン、グアテマラ、ハイチ、パラグアイ、ベリーズなど)

つまり、「国家承認」は国家としての要件ではないとしても、やはり国際社会で認められるための重要な要素であることは間違いない。
これが理屈では割り切れない、力関係がものをいう国際政治の難しいところだろう。

話を元に戻すと、ともかく中国(中華人民共和国)が台湾を自国の領土だというのは、その歴史を見れば全く理不尽なものと言わざるを得ない。(今の中国というのはそのような国であることは確かだが。)

*ついでに言うならば、中国(中華人民共和国)は9月3日を「抗日戦争勝利記念日」として記念行事を行っているが、日本に勝ったのは米国であり、一歩譲って中国も連合国の一員だったからとしても、この時の中国は蒋介石の国民党政府で、中華人民共和国が成立したのは戦後のことでこの時はまだ存在しておらず、全く事実と相容れないものである。(毛沢東の中国共産党は存在しており日本と戦っていたと言いたいのだろうが。)

中国は日本に対して事あるごとに歴史を忘れるな、直視せよというが、歴史を直視する必要があるのはどちらだろうか。

 

 

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「草枕」の冒頭文について(人間関係)

2023-09-18 16:02:46 | 話の種

「草枕」の冒頭文について(人間関係)

夏目漱石の「草枕」の冒頭文に次のような言葉がある。

■山路を登りながら、こう考えた。

「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」

この言葉の意味について、参考までにネットで見つけたものをいくつか記しておく。
(どれも同じようなことだが)

〇「理性ばかりでは他人と衝突し、情に流されれば足元をすくわれる。意地を通しても窮屈で、全く人の世の中というのは住みにくいものだ」

〇理知・理屈で割り切った行動ばかりしていると世間と摩擦が生じる。
個人的な感情を優先させれば、それに引きずられて事態を悪化させる。
また意志を強く持ってそれに固執すれば、窮屈な生き方を強いられる。
人間社会に生きてゆくことは容易ではない。
(「知・情・意」のいずれに力点を置いても問題が生じるということ。)

〇世間の人とつきあうときには、
頭のいいところが見えすぎると嫌われる。
あまりにも情が深いとそれに流されてしまう。
また自分の意見を強く押し出すと、衝突することも多く世間を狭くする。
人づきあいというのはなかなか困難なことだ。
(人づきあいの難しさを説いたもので、智と情と意地のバランスを上手にとらなければならないということ。)


なぜこれを取り上げたかと言うと、私も現役のサラリーマン時代にこのことは身に染みて感じていたことで、漱石は社会で生きていくことの難しさを適格・簡潔に表現しており、流石に頭のいい人だとつくづく思ったから。

社会生活に於ける人間関係の難しさというのは時代を超えての永遠のテーマといえる。
というのも人それぞれ価値観、感受性が違うからで、この違いは遺伝子の他に、性格や特性などの個人差、経験の差、環境の違い、時代背景など様々な要因が組み合わさって形成、もたらされるものであるから。
つまり、違いがあるのは当然かつ必然的なことで、そうである以上このような摩擦・衝突は必ず起こり得ると言える。(どちらが良い/悪い、正しい/正しくないという問題ではなく。)

では、どうしたらよいのかということになるが、仙人のように山奥で一人で暮らすことが出来ない以上、このような摩擦や衝突を軽減させることを考えるしか方法はないことになる。
(避けることができればそれに越したことはないが、社会生活を営む以上それは難しいことなので。)

これについてのChatGPTの回答は次の通り。
(ごく普通の一般的な回答だが、ChatGPTは「人間関係の難しさに対する一般的な解決策をいくつか提案します」と述べており、この分野は彼ら(ChatGPT)の得意とする領域ではなく、これは人間の思考とは異なるAIの手法の限界かも知れない。)

User
夏目漱石の小説、草枕の冒頭文に、人間関係の難しさについて書かれていますが、それぞれについて解決策を教えてください。

ChatGPT(回答の説明部分は省略)
・コミュニケーションの重要性
・共感と思いやり
・適切な境界の設定
・対話と妥協
・自己成長と理解
・時間と忍耐

この中で特に必要なこととしているのは、自分の意見や価値観を守りながら、相手の立場や気持ちを理解しようとする姿勢で、また適当な距離感を持って客観視することや、時には妥協も必要だということ。

*ここで、私の体験を踏まえた(ある意味自戒の念を込めた)冒頭文の解釈(注釈)を幾つか付け加えておく。

智に働けば角が立つ:
物事を理屈だけで押し通そうとすると、相手から「何を偉そうに」と思われる。
また会話の中で、独演会のごとく一人で喋り続ける人がいるが、こちらに興味のないことをいくら物知り顔で話されても疲れるだけ、迷惑なだけである。

情に棹させば流される:
人情は大切だが、深みにはまると思わぬ痛手を被ることがある。
中には、人の親切心や同情心につけ込む者もいる。
また情を示すことが必ずしも相手の役に立つとは限らない。

意地を通せば窮屈だ:
意地でも自分の意見を通そうとすれば、顰蹙(ひんしゅく)を買い、疎外感を味わうだけ。
あまりに強情だと、あいつには何を言っても無駄だということで見放されてしまい、以後注意・忠告もしてくれなくなり、自身の交友関係や考え方を狭めてしまう。


ところで、当方が定年退職をしてまず最初に何よりも良かったと感じたのは、サラリーマン時代の人間関係のストレスから解放されたということ。
(当方も退職後は好きな旅行三昧で、行先は温泉の他に、清流、湧水、花畑、日本庭園、里山巡りなどで、自然との付き合いが中心となっており、心身ともに癒されている。)
昔隠居と言う言葉があったが(今でもあるが)、社会から離れて静かに暮らす。人付き合いは気心の知れた者だけでいい。このような隠居生活(?)を送れるというのは幸せなことなのだろう。

*本日(2023/9/13)の朝日新聞の天声人語に「人はなぜ、老いるのか」と題して次のような記事があった。

「シェークスピアの『リア王』は老いに悩む人の物語である。「わしは今や、統治の大権も、国土の領有も、政務の繁雑も脱ぎ捨てるつもりだ」。年老いた王はそう引退を宣言し、3人の娘に財産を分け与えようとする▼ところが、思い望んだ安寧な老後生活はかなわない。いつの世も、誰にとっても、老いをいかに生きるかは難題のようだ。」
「そもそも老後は、野生の動物にはない。老いは進化の過程で、生物としてのヒトが手にした特権だという。」
(この後半の部分は東京大学教授で生物学者の小林武彦氏の談話で、同氏の意見は逆に隠居などするなという事だったが。)

 

話を元に戻すと、ともかく私の現役時代は昭和の良き時代と言われるように、高度経済成長期で恵まれていた時代だったとは思うが、それでも人間関係のストレスはあったのだから、今の現役の人たちは競争社会、格差社会、SNS等の同調圧力などの中にあって、さぞかし生き辛い窮屈な思いをしているのではないかと同情の念を禁じ得ない。
(更に言うならば、共働きをしなければ生活できない、年金の減額、支給開始時期の延長などということもあり、老後の隠居生活など考えられない事かも知れない。)

 

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日本は男尊女卑の国?(「パンドラの憂鬱」より)

2023-09-18 15:47:36 | 話の種

日本は男尊女卑の国?(「パンドラの憂鬱」より)

投稿サイト「パンドラの憂鬱」に本日次のような記事があった。

〇「各国の女性客室乗務員の待遇が一目で分かる映像が世界的な話題に」

「今回は、投稿から短期間で再生回数が1700万超えと、海外のインターネット上で大きな話題になっている、各国の客室乗務員(CA)さんたちが、飛行機のドアを閉める様子にスポットを当てた動画から。

映像では、ロシア、ウクライナ、マレーシア、アメリカ、タイ、韓国、フィリピン、日本、アラブ首長国連邦、ベトナム、インド、中国の順でドア閉めの様子を紹介。

ほとんどの国では、飛行機の中にいる女性のCAさんたちが、重たいドアを若干大変そうに閉じているのですが、日本の場合は外にいる男性のグラウンドスタッフさんが担当。
またドアが閉まった後には、飛行機の中にいるCAさんが、ドアが間違いなく完全に閉じられているか、入念にダブルチェックする様子も映されています。

各国の違いがハッキリと分かる事から、コメント欄には日本に対する称賛の声が文字通り殺到しています。
その一部をご紹介しますので、ごらんください。」

サイトのURL:
http://pandora11.com/blog-entry-4704.html

(編集者のコメント)

「3500を超えるコメントの半数は、日本に言及していました。
なお、男性が女性の重い荷物を持ったり、男性が車道側を歩くなどの「紳士的行動」が見られるのは、日本だけだと外国人女性たちが話しているのを聞いた事があります。」

(読者のコメント)抜粋

・Japan is the best ……。とても紳士的で素敵 +10 イギリス
・日本は女性に敬意が払われていて素敵 +22 ドバイ在住
・日本は一番女性の事が考えられてる国 +61 
・女性への敬意の面では、日本がベストだ。 +65 イギリス
・安全性の面でも、女性への配慮でも、日本が優勝。 +127

 

日本は「男女平等」の後進国と言われ、「女性差別」とか「女性蔑視」とかの言葉もよく聞くが、このようなことを声高に言っている人たちは、これを見てどう思うのだろうか。
(当方もこれが全てではないことは承知しているが。) 

 

 

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女らしさについて(「女らしさは誰のため?」)

2023-09-08 16:47:31 | 話の種

女らしさについて(「女らしさは誰のため?」)


ジェーン・スー氏(コラムニスト)と中野信子氏(脳科学者)の対話集で「女らしさは誰のため?」という本がある。(小学館新書)
面白かったので、要点(私が注目した点)の要旨のみを記載しておく。

「世間が言う「女らしい」ってどんなもの?」

(中野):文化圏によって差があるが、日本なら、気が利く、神経が細やか、出しゃばらない、言動に嫌味がない、人を不安にさせない、サポートしなければならない相手が近くにいたら口を出さずにさっとサポートできるといったところかな?
つまり、女らしさって決して自ら行動したり、モノをいうところにはないんだろうなと思う。逆に、自分が足りないところを察して補ってくれそうだなという印象を与えられる人が女らしいとされるというか。
(スー):ちゃんと気遣いができて、誰かをサポートする能力に長けている、それが世間から女らしいと評される人。
(中野):内助の功という言葉にも端的にそれが表れていて、完璧な秘書の属性と言ってもいいかも知れない。「おーい、お茶」と言ったら適温のお茶がさっと出てくるとか、「この人はこういうことを聞いて欲しいんだろう」と察して「何があったの?」と話を振ってくれるとか。
(スー):女らしいと女っぽいは似ているようで実はニュアンスが違うよね。女らしいは完全に誉め言葉だけど、女っぽいだとノイズに近い感じがある。「彼女のああいうところ、女っぽいよね」って言い回しだと、意地悪っぽい、陰口を叩く、感情的みたいなマイナスの意味合いに取られる場合もあるよ。でも、「女らしいよね」って言われると、相手は褒めているんだろうなと思う。これって女らしさ=女性が到達すべき社会規範と思われていることの表れだよね。

「「女らしさ」とは自己決定権を手放すこと」

(中野):女らしさは男らしさと対になる概念。では男らしさとは何なのか、列挙してみると、「頼りがいがある」「リーダーシップがある」「決断力がある」という感じかな?一言で言えばドミナンス(支配、優越)と言っていいと思う。
(スー):集団の上に立つこと、メインを張ることが男らしいと言われる。誰かのサポートに回ることではない。つまり、男らしさ=支配、女らしさ=被支配の構図が無意識にある。

「「おごられる」ことは相手の支配を受け入れること」

(スー):「女はおごってもらって当然」という女性もいれば、「女はおごってもらえるからラッキーだよな」と見る男性もいる。でも、おごられるって、場合によっては自己決定権を手放すってことですからね。
(中野):もう本当にそれ。おごられることを受け入れるのは、相手の支配を受け入れても良いというサインになることがある。

「「控えめな女」に高得点はもうつかない!」

(スー):なぜ多くの女性が自分に自信を持てないのかを考えると、「自信満々じゃないほうが女らしくてかわいい」と刷り込まれてきたのもひとつの理由だと思う。自信がなくておどおどしている女のほうが、「かわいげがある」「謙虚で控えめ」と褒められて、高得点がつけられてきた。そういう意味では本人のせいだけではない。じゃあだれのせいかというと、「社会」とか「世間」とか、個別の顔が見えない存在なんだけど。
(中野):「瓶の蓋が開かな~い」って男に頼るとかね。まあ、似たようなことをやったことは、ないこともないのだけれど・・・。「この問題が解けないから教えて」って興味のある男性に近づいてみたりとか。あれをやると男性ってすごく嬉しそうになるよね。本当は私も解ける問題だったりするんだけど(笑)。
(スー):頼りがいのある男でいなければという男性の社会圧を利用して、好きな男の前でわざと愚かに振舞った経験は私にもあるよ。注意を引いたり愛情を獲得するためにね。ただそのルールは変わりつつある。

「「らしさ」は役割と権力が生み出す」

(スー):「女が大統領になったら戦争は起こらないはずだ」って言う人もいるけど・・・。
(中野):古今東西の女の武将とか政治家とか知らないのかしら。承久の乱で鎌倉武士たちを煽って指揮したのは北条政子だけどなあ。
(スー):権力を持ったら当然そうするよね。昔ながらの「女らしさ」は弱さとセットなので、立場が強くなったらその特性は薄れますよ。性差と言われている「らしさ」の正体は、役割と権力の差が生むものがほとんど。立場が人の発言や行動を作るよね。他者の庇護下から脱すれば、女らしさと言われるものもどんどん変わっていくでしょうね。
(中野):ただ、議論の前提として庇護が受けやすいことは得なのか損なのかをちゃんと議論した方がいいかも知れない。庇護が受けられることを得だと感じる人は多いでしょうが、その得は一体何の得なのか。誰かのパワーを借りたり経済的な負担を担ってもらったりすることと、自分の選択を自分で決められるイニシアティブを持つこと。損得の議論は、大まかにいってこの二項対立の議論でしょう。私自身は、金銭面の部分を自分でまかなうことでイニシアティブを奪われない得を選択しがちとはいえる。
(中野):ただ、誰かの庇護下で生きることを自ら選択してきた人たち、周りからヘルプを得る形で生きてきた人たちにしてみれば、男女同権が進んでいったら実は困ることになる。そういう人たちから見れば、私のような存在は苦々しいものであり、新自由主義の権化のように見えるかもしれない。

「女であることのメリットとデメリット」

[メリット]
・メイクやファッションにおいて、装飾のバリエーションが多い
・力が弱いため、男性にフォローしてもらえる場合がある
・妊娠・出産を体験できる(人もいる)
・組織や社会からの期待度が低いため自由度が高い場合もある

[デメリット]
・身ぎれいであることを社会から期待される
・毎月の生理による肉体的・精神的負担がかかる人もいる
・妊娠・出産による身体的負荷が大きい
・生殖可能な時期が男性より短い
・育児に割くコスト(時間、労力)が大きく、男性よりキャリアに影響が及びがち
・身体能力の差が不利に働く場面が多い(犯罪被害)
・常にセキュリティー面で注意が必要となる
・組織や社会からの期待度が低いため実力を発揮できない場合がある

この他に、中野信子氏の発言には脳科学者らしく、ホルモンの影響、進化の過程、人類の今後の進化を推測しての女性の役割(生き方)など興味深い発言もあったが、ここでは割愛しておく。

ともかくこの本で参考になったのは、「女性らしさ」は、普通は誉め言葉としての肯定的なものだが、一方状況によってはこの言葉に縛られてこれを窮屈或いは障壁と感じる女性もいるということ。
例えば、いつまでも男のサポート的立場(秘書的役割)にいるのではなく、自己決定権を持ちたいということで、そのために自立したいと考える人たちなど。
しかし、そのように思わない女性たちもいるわけで、これは各自の価値観、居心地の良さの違いによるものだろう。

*「女性差別」「男女平等」ということについても、これ迄、女性議員や会社での女性役職者の比率とか、賃金格差、家庭内の役割分担などが問題視されていると思っていたが、この様な外面的なことだけでなく、内面的な視点からも見る必要があると考えさせられた。
(何を今更と言われそうだが)

 

 

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女らしさ(「風の盆」を見て)

2023-09-07 21:15:54 | 話の種

「女らしさ(「風の盆」を見て)」


先日、富山県八尾町の「おわら風の盆」を見てきた。

今年の状況について地元のテレビや新聞は下記報じていた。

「“おわら風の盆” 次の世代へ…哀調の響きと優美な所作 女性も感じる色気と美しさ 坂のまちに3日間で19万人」
「最終日を迎えた「おわら風の盆」は三日三晩にわたり好天に恵まれ、訪れた観光客は19万人にのぼりました。情緒あふれる踊りと哀調の音色でおわら一色に染まった坂のまち…3日間を振り返ります。」
そして次のような観客の感想を記載していた。
「女の人が綺麗だし踊りもしなやかだし、とても風情があってよかった」
「指先が、もう女性でも感じる色気が、すごい美しいなって…」
「女性の方は中学生か高校生ぐらいでしょ。踊りにものすごい色気がある」

この最後の感想は、たまたま見た踊りが中高生だったと言うことだろうが、ともかく共通しているのは女性の踊りに色気があったということ。
確かにこの「おわら風の盆」の女性の踊りには他にはない魅力があり、私もそれに引き付けられて今回見に行った訳だが、この色気とは何なのか調べてみた。

まず言えるのは腰をかがめた時の仕草。これは見返り美人の切手にも見られるが、女性特有のものだろう。そして手足の運びの柔らかさと、全体的に「しなやか」な動き。つまり女性らしい繊細かつ優美さを見事に表現したものと言える。

この究極とも言えるのが鏡町の踊りで、観光協会の説明書には「鏡町は、かつては花街として賑わった町の支部で、女踊りには芸妓踊りの名残もあって、艶と華やかさには定評があります。」と書かれている。
またNHKの番組(BSで3時間半の生中継)では鏡町の踊りの練習風景を放映し、その中で女踊りの女性リーダー(24才)は指導の際、生徒に次のように述べていた。
「(腕、指先)全部に余韻があって、ピタッと止まらない。止まっているようでちょっとづつ動いている。その方が色っぽい。」
鏡町がかつては芸者もいた花街だったとはいえ、この色っぽさというものが若い女性達にも意識され、今でも引き継がれているというのは驚きであった。
そして、鏡町の踊りで特徴的なのは男女混合踊りで、中でも「お酒を注ぐ仕草」と「月見の仕草」で、それを「そこはかとなく」表現しているのは秀逸だなと感じた。

ところでこの踊りだが、私が感じたのは「品(科・しな)を作る」ということで、辞書には次のように書かれている。
「女性が男性に対して、媚びるような艶めかしいしぐさをする。」
「女性が艶めかしい媚びを含んだ、色っぽい動作・様子を見せる。」
つまり昔花街だったこともあり、だからこのような踊りになったのだと理解できるが、さすがにテレビやパンフレットでは踊りの説明に「品を作る」という言葉は出てこず、単に「色気がある」「色っぽい」という表現に止まっている。

(追記)

私としては男踊りの方は余り興味がなかったが、実際に見てみると非常に切れが良く精悍。衣装は野良着をかたどったもので黒の法被と股引、草履も黒で地味なものだが、法被は羽二重で裏地には模様が施されており非常に凝った高価なものらしい(言わばいなせな江戸っ子の心意気の地方版といったところだろうか)。女性の艶やかな踊りと浴衣姿も印象深いが、今はむしろこちらの方が強く印象に残ってしまっている。

(参考)

「おわら風の盆」は毎年9月1日〜3日に本祭りが実施される富山市八尾町に秋の訪れを告げる行事です。編み笠を目深に被った男女が、哀調ある音色を奏でる胡弓や三味線、越中おわら節の唄に合わせて、情緒豊かに町を流します。江戸時代から300年余り踊り継がれていて、地元で「旧町(きゅうちょう)」と呼ばれる11の町(支部)が、それぞれに町流しをします。坂の多い歴史ある町をしっとりと流す姿は、叙情豊かで気品高く、哀調の中に優雅な趣を有しています。

(参考)

かつて若者が多かった頃は、踊り手が多くなりすぎて町が用意する揃いの衣装が足りなくなるということから、25歳を区切りに踊り手を引退する暗黙のルールができたそう。踊り手の引退後は、運営などの裏方に回るか、おわらの唄い手や楽器の演奏をする地方(じかた)へ。ただし、最近は若者の人数が減ってきたため、おわら人口の少ない小規模の町は踊り手を確保するのに苦労しており、30歳ごろまで踊る人もいるそうです。(現在は地元の青年団が中心となって運営している)

女性の踊る「女踊り」は、昭和初めに初代花柳吉三郎が芸者さんに振り付けた、艶やかな踊り。当時「女踊り」は花街鏡町の芸者さんが踊り、「男踊り」は「甚六会」が踊りました。現在は中学生や高校生も踊っており、10代の若い女性に艶やかな色気が出せるとは驚き。ただし、小さな子供のころから風の盆の演舞会に出場して、昼の町流しでも大人について踊り、踊り手として十分な経験を積んでいます。

(参考)

TOYAMA Net 「越中八尾 おわら風の盆 2023」
https://www.toyamashi-kankoukyoukai.jp/?tid=102515

MY PHOTO(おわら風の盆)
https://photos.app.goo.gl/nBzVnLQmnSeFQ9Nr7

 

 

 

 

 

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