住みこみ*著書:『住みこみ』(2007年/ラトルズ刊) 戸田家の一年を写真とエッセイで綴った本のタイトルです。

人の暮らしは時間と共に変化します。それを調整しつつ自在に手を入れられる、ゆるやかな設計を心がけています。

土つくり

2009-04-24 18:40:17 | その他
(写真1)

山野草を中心とした庭作りで大事だと思う事のひとつに土作りがあると思う。
庭弄りを始めた7年前は、図書館より大量の園芸本を借り、土の作り方を自分なりに研究した。
植物には酸性を好むものアルカリ性を好むものがあるのですが、それをphの数値で一生懸命調べたり、肥料のチッ素・リン酸・カリ(N:P:K)の三大要素の割合を変えて土を作ってみたり、疲れた土を再生したり、独学でいろいろ試した時期がありました。今はなんだか適当というか「感」で配合してますが、それはそれで案外うまくいってます。そんな自分でも、毎年これだけはやる!というのがいくつかあります。その辺は今度機会があればお話します。

(写真2)

この写真は自分の庭とは直接関係無いのですが、土つながりで紹介します。

あるイベントの打ち合わせで、陶芸に使う土を作る工場と、その土の採掘場を何箇所か案内してもらった。そこでまずびっくりした事が、土自体にすでに「色味」があるということだ。
僕がよく園芸で使うのは赤土・黒土・富士砂・桐生砂・ケト土・荒木田土・腐葉土ぐらいですが、地面の土となるとそれこそ赤か黒ぐらいしか頭に浮かばない。それが(写真2)になると、なんでもない山の地面がこの色(この質感)なんです。あたりまえですが、江戸時代から続く焼ものの産地はやはり土だった。

(写真3)

(写真3)陶芸用の土を作っている工場。いくつかのバットのような中に色別(成分別)に分け、天日干しにしていた。出荷まで何年か掛かるらしい。写真左にはアクを抜く釜が見える。作業は全て手作業だった。
(写真1)はその土の表面の拡大写真。現代美術じゃあありません。