Brieflezende vrouw in het blauw : 青衣の女
5月が終わってしまいました。
空白の1ヶ月でした。
とても虚しい気持ちでカレンダーをめくると
紫陽花のようなグラデーションをともなう藍をまとった女性が現われました。
淡い光の差し込む窓辺で手紙を読む女性。
そのくちびるは少し開いていて
大きくもない便箋を両手でしっかりと持っている。
伏せたまつ毛と、便箋に注がれるまなざし。
手紙を、一心に読んでいるとわかる。
17世紀のオランダ。
貿易が盛んな大国の男たちは、海を渡って長く不在なことも多かったという。
彼女の恋人か夫も、そんな一人だったのかもしれない。
メールもZoomも、電話もなかった時代。
手紙だけが無事を知らせる手立てだった時代。
遠い異国か海の上にある大切なひとから届いた手紙を開く彼女の
真剣で、切実で、一途な想いを感じる。
胸の鼓動が伝わってくる。
雨と光と
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