春立ちて草木の伸びる音もする
春立ちて喜び人の足取りに
藪椿指先ほどの蕾あり
山茶花の花ほころびて散りにけり
山茶花の散りて明るき池の端
ほどけむと見ゆる椿の蕾かな
[橘句会]
春立ちて風の色まで変わりけり
春立ちて木の芽すべてが日に向かふ
春立ちて陽の透き通る風吹きぬ
春立ちて喜び人の足取りに
藪椿指先ほどの蕾あり
山茶花の花ほころびて散りにけり
山茶花の散りて明るき池の端
ほどけむと見ゆる椿の蕾かな
[橘句会]
春立ちて風の色まで変わりけり
春立ちて木の芽すべてが日に向かふ
春立ちて陽の透き通る風吹きぬ
雨降れば柳の葉にも春の風
鴉舞う高き空にも春立ちぬ
石蕗に月も零るる滴かな
紅梅の蕾の濡れてほの紅き
蕾張り芽も色づきて春始む
きらきらと春立ちぬ日の川面かな
[橘句会]
風吹くや蜂のかすかなうなり声
鴉舞う高き空にも春立ちぬ
石蕗に月も零るる滴かな
紅梅の蕾の濡れてほの紅き
蕾張り芽も色づきて春始む
きらきらと春立ちぬ日の川面かな
[橘句会]
風吹くや蜂のかすかなうなり声
一面に静かに眠る落葉かな
卒塔婆の倒れおりけり冬の墓
凍て道の真直ぐに向かう八幡宮
砲丸の柔く落ちるや霜の上
雪上を駆けるボールを追ふ球児
手袋もいらぬ朝になりにけり
[橘句会]
姫沙羅の冬芽光を受けて白く
木漏れ日の光を返へす落葉かな
卒塔婆の倒れおりけり冬の墓
凍て道の真直ぐに向かう八幡宮
砲丸の柔く落ちるや霜の上
雪上を駆けるボールを追ふ球児
手袋もいらぬ朝になりにけり
[橘句会]
姫沙羅の冬芽光を受けて白く
木漏れ日の光を返へす落葉かな
静かなる海に落ちゆくオリオン座
奈落へと落ちるが如き冬の海
貝殻を留めておかぬ冬の海
床屋帰り陽光溢るる四温晴れ
枯木立冬芽を包む四温かな
雨垂れの冬芽に宿り世を映す
信号機同時に変わる春隣
焼酎を妻一人飲む冬の夜
行き帰り早足となる枯野かな
[橘句会]
寒椿濡れて紅きの際だてり
山茶花の雨打ち濡れてうつむきぬ
冬柿のひとつ残れる里晴れて
奈落へと落ちるが如き冬の海
貝殻を留めておかぬ冬の海
床屋帰り陽光溢るる四温晴れ
枯木立冬芽を包む四温かな
雨垂れの冬芽に宿り世を映す
信号機同時に変わる春隣
焼酎を妻一人飲む冬の夜
行き帰り早足となる枯野かな
[橘句会]
寒椿濡れて紅きの際だてり
山茶花の雨打ち濡れてうつむきぬ
冬柿のひとつ残れる里晴れて
寒禽の陽光を受け騒ぎ啼く
寒雀陽光探しつつと跳ぶ
寒雀陽を受け顎を膨らます
枯芝に冬日射し来て黄金色
冬萌えのささやかにあり木の芽吹く
寒晴れの駅にも鳥の渡り来る
雪解けの水流れゆく笹の下
枯菊の鉢の並びし歩道かな
風すさび猫鳴く街の冬の月
[橘句会]
薄氷をとりて投げあう子等の声
陽を受けて白き蕾の椿かな
禿山の稜線にからり冬日射す
寒雀陽光探しつつと跳ぶ
寒雀陽を受け顎を膨らます
枯芝に冬日射し来て黄金色
冬萌えのささやかにあり木の芽吹く
寒晴れの駅にも鳥の渡り来る
雪解けの水流れゆく笹の下
枯菊の鉢の並びし歩道かな
風すさび猫鳴く街の冬の月
[橘句会]
薄氷をとりて投げあう子等の声
陽を受けて白き蕾の椿かな
禿山の稜線にからり冬日射す