東野圭吾原作「変身」を読んだ。この本も玉木宏が主演で
映画化されている。
ドラマ化や映画化される本しか読まないのかといわれるとそういう訳ではないのだが、何を読んでいいのか分からない中、本屋に行くとよく宣伝しているので目に入るし話題性もあるから読む・・・・・・などと理由付けてもただ単純に俺がミーハーって事なんだろう
内容はというと世界初の脳移植の話で、移植された方の人格が移植した脳のドナーの人格に徐々に支配され暴力的になり殺人まで犯してしまう。もちろん自分が自分ではなくなるという感覚は味わった事は無いが怖いよな。今までと全く違う人格であればそれまでの人格すべて否定されるわけじゃん。という事は今までの人生を否定しなければならないのだから自分が自分である事を保つ事すら難しいし、スゴイ葛藤と戦う事になるんだろうね。
ただ研究している人間にとってそんな個人の事はどうでもいい話であって、何より優先されるのは実験ともいえる世界初のこの手術が上手くいったかどうかという事しか考えられないという事。これは小説の中での話でしかないけれども、この先、将来的に脳移植が出来るようになるまでにはこういった個人の人権を無視した研究が繰り返し行なわれるのだと思う。そうなると医学の発展の影では常に誰かが被害を受けている事になってしまう。決して脳移植だけの話に留まらず、医療が進歩するには何かしらを犠牲にしている事になる。もちろん医学の発展は素晴らしいことである事には違いない。しかしそれを手に入れるための手段は選んで欲しいと思う。
何か医学の進歩を批判的に書いてしまったが、もちろんその事には賛成なんですよ。最近難病の話とかも本で読むのでぜひ治療方法は見つけて欲しいと思ってるし、その為の研究も必要でしょう。俺が何を言いたいのかというと、その結果がすべてではないんじゃないですかって事が言いたい。そのプロセスで何かを犠牲にしなければならないとしてもその取捨をちゃんとして下さいって事。だいぶ小説の話から飛躍してしまったので実際はそんな事はちゃんと考慮しているのかもしれないんで、あくまで素人の意見なんですけどね。
主人公に感情移入してしまうといろいろと考えてしまう。何が正しくて何が間違っているのか、俺の判断がすべて正しいとは思わないけど、俺のブログだし、好きに思った事を書いてみたかっただけだし・・・何かオチを作ろうと思ったけど特に思い浮かばなかったので今日はこれでおしまい