オプションマスター“ウィザード”への道

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オプション買いの本質②

2007年03月25日 16時09分15秒 | オプション講座・上級編
今回も引き続きオプション買いについて考えてみます。また、今回はコールとプットで性質が異なるものを取り扱うので、この回だけはコールとプット双方考えます。

今回はオプション買いとベガについて考えます。その前にIVの性質について復習しておきましょう。これはあくまで傾向であり、必ずしもいつもそうなるというものではありませんが、相場が上昇する時にはIVは概ね下落し、相場が下落する時にはIVは概ね上昇するという性質がIVにはあります。これを踏まえてオプション買いとIVについて考えてみましょう。

オプション買いの場合、ベガはロングになります。当然IVが上昇すれば利益になり。IVが下落すれば損失になります。また、大抵の場合「デルタ効果(ガンマ効果含む)>ベガ効果」となります。

コール買いの場合、相場が上昇すればデルタで利益になるのですが、この時IVが減少することが多いため、ベガでは損失になります。逆に相場が下落すればデルタで損失になるのですが、この時IVが上昇することが多いため、ベガでは利益になります。

まとめると、コール買いは

  • 相場上昇→デルタ利益、ベガ損失→利益は相対的に小さい
  • 相場下落→デルタ損失、ベガ利益→損失は相対的に小さい


となります。要するにコール買いはローリスク・ローリターンです。

では逆にプット買いの場合を考えてみます。プット買いの場合、相場が下落すればデルタで利益になりますし、この時IVは増加することが多いため、ベガでも利益になります。逆に相場が上昇すればデルタで損失になりますし、この時IVは下落することが多いため、ベガでも損失になります。

まとめると、プット買いは

  • 相場上昇→デルタ損失、ベガ損失→損失は相対的に大きい
  • 相場下落→デルタ利益、ベガ利益→利益は相対的に大きい


となります。要するにプット買いはハイリスク・ハイリターンです。

コール買いもプット買いも本質的にはほとんど同じなのですが、ベガに関してだけは異なる性質があります。次回はオプション買いについての総まとめを行います。


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