オプションマスター“ウィザード”への道

ウィザードとは…魔法のように儲ける一握りのトレーダーにのみ与えられる最強の称号

オプション買いの本質①

2007年03月24日 23時13分33秒 | オプション講座・上級編
ここではオプションの買いについて、色々な側面からその性質を考えてみたいと思います。コールもプットも同じなので、今までと同様コールに絞って考えます。

まず、デルタの動き方を見てみましょう。オプション買いはガンマロングなので、相場が上昇すればするほどデルタは大きくなり、相場が下落すればするほどデルタは小さくなります。これと同じデルタの動きを先物で行おうと考えてみると一つの性質が見えてきます。それはオプション買いは相場が思った方向に動いた時にはピラミッティングをしていき、逆に相場が思った方向にいかなければ徐々にポジションを手仕舞っているというものです。これは先物のトレンドフォローのトレードとしては理想的です。

では、ピラミッティングというものについてより詳しく考えてみます。ピラミッティングをどのように行うのが良いかということに関しては色々な説や考えがあるのでしょうが、多くのウィザード達は、「初めに最大の建玉をして、それから先は徐々に小さく建玉していく」方法がベストだと言っています。要するに、10枚→5枚→3枚→2枚→1枚というように徐々に枚数を減らしていくピラミッティングはいいが、1枚→2枚→3枚→5枚→10枚というように徐々に枚数を増やしていくピラミッティングはダメだということです。

では、こうなるようなオプション買いになるようにするにはどの権利行使価格を選べばよいか考えます。ガンマはATMで概ね最大になるので、デルタの増加率はATMで最大になります。そう考えるとOTMのオプション買いはダメなピラミッティングになってしまいます。ATMになるまではどんどん建玉枚数が増える形になるからです。逆にITMのオプション買いの場合は、初めに最大の建玉をする形になるのですがITMに行けば行くほどピラミッティングの効果は薄れていきます。

こういったことを考えると、ピラミッティングを最もいい形でできる権利行使価格はATMかATMに最も近いITMということになります。もちろん最もいい形でピラミッティングできるというリターンを手にする反面、最も大きな時間価値を払わなければならないというリスクがあります。

次回でも引き続きオプション買いについて考えてみます。


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