では予告通りポジティブガンマのポジションのリスク管理についてお話します。ポジティブガンマのポジションは
となると思います。
デルタは0.1刻みで先物ミニでヘッジできるので問題ありません。
ガンマはポジティブガンマの場合リスク要因ではなくリターン要因なので特に気にすることもないでしょう(ガンマ効果でデルタが変動するのでデルタヘッジは必要になるかもしれませんが…)。
ポジティブガンマはIV以上に相場が動くと考えて作ったポジションなのでベガは基本的にプラスになります。しかしベガの落とし穴で書いたように新規で他のオプションを売ってベガを0に近づけたとしても完全にヘッジできるわけではありませんので、確実にベガリスクを減らしたいのであればポジションサイズを縮小する(買っているオプションの手仕舞い)しかありません。
問題はセータリスクなのですが、これはネガティブガンマのガンマリスクと比較すると致命傷になることは少ないです。セータというのは今現在のポジションを維持するのにかかるコストの最大値と言い換えることができます。セータが-100だとすれば、そのポジションが1日全く動かなかった場合(ポジティブガンマのポジションで最も嫌な状況)の損失が100(10万円)だということです。この金額が受け入れられる程度にポジションサイズを抑える必要があります。1日最大いくらまで払えるかというスタンスでセータの絶対値の最大値をきめてやる必要があります。
また、セータリスクは主に
などの要因で大きくなっていきます。①はかなり嫌な状況です。時間がただただ経過しているとすれば最悪なので自分で決めているセータリスクの許容量を超えてきた時にはセータリスクを減らさなければなりません。
②の場合は①よりは比較的いい傾向です。原資産の変動速度にもよりますが、利益になっていることが多いからです。しかし利益になっているからといって放置していると含み益をセータで吹っ飛ばしてしまうことにもなりかねません(オプション買いのやられパターンの典型です)。①の時と同様にセータリスクを減らす方が賢明でしょう。
とは言え、ポジティブガンマのポジションは最大損失が限定されているケースがほとんどですので建玉が適正であればリスク管理を怠っても致命傷になることはあまりありません。相場観などに自信があるのであればそちらを優先しても問題が起きにくいと言えます。
次回はセータリスクを減らす具体例を挙げます。
- デルタ:不定
- ガンマ:プラス
- ベガ:不定だが大抵プラス
- セータ…マイナス
となると思います。
デルタは0.1刻みで先物ミニでヘッジできるので問題ありません。
ガンマはポジティブガンマの場合リスク要因ではなくリターン要因なので特に気にすることもないでしょう(ガンマ効果でデルタが変動するのでデルタヘッジは必要になるかもしれませんが…)。
ポジティブガンマはIV以上に相場が動くと考えて作ったポジションなのでベガは基本的にプラスになります。しかしベガの落とし穴で書いたように新規で他のオプションを売ってベガを0に近づけたとしても完全にヘッジできるわけではありませんので、確実にベガリスクを減らしたいのであればポジションサイズを縮小する(買っているオプションの手仕舞い)しかありません。
問題はセータリスクなのですが、これはネガティブガンマのガンマリスクと比較すると致命傷になることは少ないです。セータというのは今現在のポジションを維持するのにかかるコストの最大値と言い換えることができます。セータが-100だとすれば、そのポジションが1日全く動かなかった場合(ポジティブガンマのポジションで最も嫌な状況)の損失が100(10万円)だということです。この金額が受け入れられる程度にポジションサイズを抑える必要があります。1日最大いくらまで払えるかというスタンスでセータの絶対値の最大値をきめてやる必要があります。
また、セータリスクは主に
- 残存日数が短くなる(時間が経過する)
- ATMに近づく
などの要因で大きくなっていきます。①はかなり嫌な状況です。時間がただただ経過しているとすれば最悪なので自分で決めているセータリスクの許容量を超えてきた時にはセータリスクを減らさなければなりません。
②の場合は①よりは比較的いい傾向です。原資産の変動速度にもよりますが、利益になっていることが多いからです。しかし利益になっているからといって放置していると含み益をセータで吹っ飛ばしてしまうことにもなりかねません(オプション買いのやられパターンの典型です)。①の時と同様にセータリスクを減らす方が賢明でしょう。
とは言え、ポジティブガンマのポジションは最大損失が限定されているケースがほとんどですので建玉が適正であればリスク管理を怠っても致命傷になることはあまりありません。相場観などに自信があるのであればそちらを優先しても問題が起きにくいと言えます。
次回はセータリスクを減らす具体例を挙げます。