オプションマスター“ウィザード”への道

ウィザードとは…魔法のように儲ける一握りのトレーダーにのみ与えられる最強の称号

リスク管理③

2007年03月17日 15時01分30秒 | オプション講座・上級編
では早速セータ減らしの具体例に入りましょう。最も単純なATMコール買いのポジションを持っているとすると、セータ減らしの一例として

  1. 単純に買いポジションを手仕舞う

  2. OTMコールを売ってブルコールスプレッドにする

  3. ITMコールを売ってベアコールスプレッドにする

  4. (期近を買っている場合)期先のコールを売ってリバース・カレンダースプレッドにする

  5. (期先を買っている場合)期近のコールを売ってカレンダースプレッドにする

  6. OTMコールを買いポジション以上に多く売ってレシオスプレッドにする

  7. ITMコールを買いポジションより少なく売ってバックスプレッドにする

  8. ITMコールとOTMコールを1対2対1になるように売ってバタフライにする

  9. プットを売ってシンセティックブルにする


などでしょうか。枚数を変えることでバリエーションは無限大になります。以下僕自身の独断と偏見によるコメントです。

①は最も手堅い戦略と言えます。僕は手堅いスタンスなのでこれを選択することが多いです。

②は相場に対するスタンスはほとんど変わらない(全体的にギリシャ文字が減少する)ので分かりやすいポジションだと思います。売ったオプションがITMに入らない限り利益は減らないのでなかなかいい戦略だと思います。

③はデルタが一気に逆に振れてネガティブガンマのポジションに一転するのでかなりアグレッシブな戦略だと思います。売玉がITMなのでリスク管理が難しいという難点もあるので上級者向けという印象です。

④はなかなか個性的な戦略ですが、売玉がITMに入る危険性が高いのでその辺の戦略を持っている必要があると思います。

⑤もなかなか個性的な戦略ですが、④と同様売玉がITMに入る対策が必要でしょう。また、ネガティブガンマのポジションになることが多いのでその点にも注意が必要だと思います。

⑥はなかなか興味深い戦略です。ただ、枚数によってはネガティブガンマになりますしデルタも逆になりえます。売玉がITMになると損失無限大なのでその辺の戦略を持っている必要があると思います。

⑦はかなりアバンギャルド(死語ですね)な戦略だと思います。売玉だけ当てられて(権利行使されて)しまうと結構痛いのでその辺の対策が必要でしょう。

⑧はかなりポジションが様変わりするので上級者向けだと思います。一気にオプションが3種類になるのでかなり難易度が高いように思えます。

⑨はかなり意表を突く戦略です。デルタが大幅に変動するのでその辺の調整が重要だと思います。

こんな感じでしょうか。前述のように枚数を変えることでバリエーションが無限になります。この中で割高なものを売るなり自分が得意なスプレッドを選択するなりしてポジションを調整するといいと思います。重要なのは自分なりの得意な戦略を磨くことだと思います。

次は、よりリスク管理が重要になるネガティブガンマのポジションです。


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