お勧めコンボ②

次のお勧めコンボは、カレンダー・スプレッドからフリートレードへの移行です。

①カレンダー・スプレッドを仕掛ける→②売っているオプションがＳＱにより消滅→③オプションの買いポジションだけ残る→④この時点で、買っているオプションに対して支払ったプレミアムよりＯＴＭのプレミアムの方が高くなっている→⑤フリートレードへとコンボをつなげる

です。コールの場合を例にとり具体例を挙げて説明します。

今現在原資産価格は１５０００円とします。テクニカル的には上昇トレンドを示しています。またＩＶは平均的な２０％だとします。ＩＶはそんなに低くないので、単純なオプション買いは仕掛けにくい局面です。

そこで、カレンダー・スプレッドを仕掛けます。期近のオプションの残存期間は１５日、一つ期先のオプションの残存期間は４５日とします。あと１５日で１６５００円まではいくらなんでも上昇しないだろうと考え、１６５００円のコールでカレンダー・スプレッドを仕掛けます。このとき、期近のコールが５０円、期先のコールは１３０円だとします。

カレンダー・スプレッドはセータが味方なので、動かなくても利益になります。もし、動かないまま売っているオプションがＳＱ消滅した時は、フリートレードを仕掛けられる程ＯＴＭのコールのプレミアムは上昇していないので、その時はＳＱ消滅と同時に買っているコールも転売し手仕舞うつもりです（この時は利益確定で仕切り直しです）。コンボは諦めます。また、相場が予想に反して下落した場合は各自の基準により損切りましょう。もちろんこの時もコンボは諦めます。

しかし実際の相場は思惑通り上昇し、ＳＱ消滅時原資産価格は１６０００円でした。このとき１６５００円のコールは２７０円、１７０００円のコールは１３０円だとします。

ここで１６５００円のコールを売ればＳＱ消滅の５０円と（２７０－１３０＝）１４０円の合計１９０円の利益が確定し、さらに相場が上昇すれば５００円の最大利益の上乗せが望めます。１７０００円のコールを売れば、ＳＱ消滅時の５０円が利益として確定し、さらに相場が上昇すれば１０００円の最大利益の上乗せが望めます。どちらを選ぶかは相場観によります。次のＳＱまでに１６５００円くらいまで上昇すると思えば前者を、１７０００円まで行くと思えば後者を選べばいいでしょう。

逆にもう上昇しないと思えば、手仕舞ってコンボを終わらせるもよし、１６５００円のコールを２枚売ってレシオ・コール・スプレッドへと別のコンボにつなげるもよしです。

こんな感じです。なかなかクオリティが高いコンボだと思ったのでお勧めとさせていただきました。