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人生に必要なことは、すべて梶原一騎から学んだ

人間にとって本質的価値「正直、真面目、一生懸命」が壊れていく。今こそ振り返ろう、何が大切なのかを、梶原一騎とともに。

野球のどれい

2006年10月24日 | 巨人の星

飛雄馬が美奈との恋、そして苦悩、別れで人生の崖っぷちに居る間に、父一徹は、中日のコーチに就任した。条件はカージナルスのオズマを獲得することだ。日本の野球で飛雄馬に勝てなかったことで、オズマも日本でのプレーを希望し、いよいよ一徹-オズマの最強の師弟コンビが誕生した、しかも実の息子を打倒するために・・・。

一徹のオズマに対するコーチは、想像を絶するものであった。ピッチングマシーンとピッチャーと三人に間髪入れず投げさせて、連続で打ち返させる練習。普通でもできっこないわけだが、容赦なく竹刀で打ち付ける、そして罵倒する。オズマは黒人がかつて白人に奴隷にされていた時代の話を持ち出し、殴られるのには耐えられないと怒りをぶつける。しかも、ただの練習ではなく、上半身に強固なギプスがまとわれていた。

一徹は言う。

「奴隷けっこう、ただし、白人の奴隷ではない、わしの奴隷でもない!野球の奴隷になれいっ」と

 

「人間が人間に頭を下げることはないっ しかし、仕事には頭を下げい。徹底的に謙虚にすべてをささげつくせ」

「すべての情熱を血を、そこまでささげつくせば奴隷じゃろう。野球という主人に対し奴隷になってこそ本望!」

 

恐ろしいセリフだ。確かにそうだが、それでも仕事の奴隷になれいっなどと今時いったらどうなるか。えらい騒ぎになるだろう。自分がそう思って、情熱を注ぐ、自分の心を鼓舞するというならわかるが、それを人に言ったら「素直に、はいそうでした。頑張ります」と誰も言わんだろう。でもこのセリフ自体はかっこいいね。一徹が言うから説得力があるんだな。他のシチュエーションで言ってもしっくりこないだろう。一徹とオズマこの関係においてのみ成立するやりとりだ。

それでもオズマは納得せず、ユニホームを破って、全身をまとうギプスを後悔する。「これは、おまえが奴隷として俺をしばった鎖だ」と。

しかし、一徹はオズマにいう、これは「大リーグボール打倒ギプス」だと。そして、今までやってきたしごきにもにた練習の意味を始めてオズマに明かしたのだ。それを聞いたオズマは、一気に一徹を尊敬し、その後は何を言われても、何をされても「オーケー、ボス」と従順になったというわけだ。

 

この頃から、外人が漫画で話すときカタカナになるのがおもしろい。何の根拠もないが、カタカナでセリフを書くと、なんか外人が話して居るみたいに見えるのが不思議だ。外来語=カタカナだからだな。そのパターン認識が、我々の脳みそをだますんだな、きっと。

「チガウ! コレハ オマエガ ドレイトシテ オレヲシバッタクサリダ!」

ね、なんか外人の片言言葉みたいでしょ。実際、こんな難しい日本語を来日して間もないオズマがはなすわけないじゃんと、つっこまないように。

 


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