仮面ライダーカブト

2016年08月31日 | 日記

 劇場版仮面ライダーカブト「GOD SPEED LOVE」公開から丸十年と聞いて、久々に見返していた。平成ライダー映画の中でははっきり言って下から数えたほうが圧倒的に早いような人気の無さだけど、僕は妙に気に入っているんだよなぁ。確かにいろいろ出来の良くない部分もあるし、TV本編の前日譚を目指しつつ結果的にTV本編と話が直接つながらなくなった等の問題もあるけど、カブトにおける“ヒーロー性”がどのあたりに置かれているのかはわかりやすい(TV本編だけだと多少わかりにくい)。
 主人公・天道総司の傲岸不遜なキャラの印象が強すぎるのであまりピンと来ない感じもあるけれど、カブトにおけるヒーロー像って決して「目立ってなんぼ」のものではなく、むしろ人目につかないところで万人が生きていける基盤(インフラ)を整備・維持するタイプのヒーローとして作中世界では位置付けられている。この点はTVでも劇場版でも基本的に共通していて、ワームとのメインバトルが誰の目にも止まらないクロックアップ状態の中で行われていることに加えて、劇場版では「天道が7年前の大破局から世界を救ったことを知る者は誰もいない」というプロットの根幹部分に現れている。そしてTV版では、天道がしばしば強調する「天の道」が、作中では実際にどうやって、どういう方向に向けて追求されているのかを追っていけば、「天の道」とは実際には共存のために人目につかないところで行われる「地ならし」のようなものであると、なんとなくわかるようにはなっている。



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