人はエレンタールのみで生きるのではない

ドクター(博士)だけどドクター(医師)ではないクローン病患者の日記、思うこと

6-mercaptopurineにより重症骨髄抑制をきたしたクローン病の1例

2006年09月07日 02時05分46秒 | クローン病情報

久保田ら(2006)6-mercaptopurineにより重症骨髄抑制をきたしたクローン病の1例(日本消化器病学会雑誌 Vol.103:1044-1049)[pdf]

6-MPにより重度の骨髄抑制をきたしたクローン病の一例。日本語の論文なので解説は省略します(リンク先を参照ください)。先日、免疫抑制剤の一つであるイムランが炎症性腸疾患に有用な薬剤として適応され、これまでも適応外で使用されてきたことを考えると、今後、従来以上に免疫抑制剤の使用頻度が増えると推測されます。しかし、使用に際しては、上記のような骨髄抑制、血液障害、ショック様症状(悪寒、戦慄、血圧降下等)、感染症、肝機能障害、黄疸、間質性肺炎、重度の下痢など、重大な副作用の発現に注意しなければいけません。免疫抑制剤の服用を勧められた場合、医師から正確な説明があると思いますが、患者側も服用後は自分の体の変化に十分注意を払い、少しでもおかしいと思ったら直ぐに係りつけの医師に相談すべきでしょう。

【補足:免疫抑制剤(イムラン、6-MPなど)】
ステロイドの副作用が強く出現した場合、ステロイドの減量、離脱を要する場合や、他の薬剤が無効の場合などに用いられます。効果発現までに3ヶ月以上かかることが多いので、即効性を期待する場合には適当となりません。(以上、「クローン病ってこんな病気:福田能啓」より引用)

【追記】
上記の論文はアクセス制限があるそうです。最初PubMedから見たときはフルアクセスできたのですが…


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