NiU「鳴滝塾」

産官学民が連携して地域課題の解決策を探ろうと
新見公立大学に設置されています

第47回鳴滝塾

2019-11-17 | ☆定期講座

 
 第47回鳴滝塾は11月17日(日)午後2時から新見公立大学学術交流センターで、新見市菅生の用郷林道「七曲がり」が建設当時の石垣をそのまま残しているなどとして(公社)土木学会の令和元年度選奨土木遺産に認定されたのを受けて、「森のルネッサンス」をテーマに開かれた。
 塾の冒頭、同学会中国支部により認定式が行われた。同支部選奨土木遺産選考委員長の樋口輝久氏(岡山大学大学院准教授)が「七曲がり」の解説と認定理由を説明。認定書と銘板が池田一二三新見市長へ授与された。また、林道の建設経緯を調査し、語り継いで、歴史の継承に貢献したとして、新見市菅生の矢倉義澄氏に感謝状が贈られた。

 
 引き続き、新見市森林組合の竹本俊郎氏が「用郷林道の建設にまつわる歴史」について話した。林道は当初、20代の若い技手・佐賀政光(大分県出身)により設計された。将来の自動車時代を想定しての設計だったが、地元の石工頭・池田金作(通称「鬼金」)はつづら折りの道を造るとして譲らず、設計変更を余儀なくされた。結局200人もの人夫を使って頑丈な石垣を築くことになった。難工事の中、佐賀政光は病に倒れ、帰郷していった。
 竹本氏はこれらのエピソードを紹介し、「林道の完成を見ずして夭逝した佐賀正光の子孫に会って、七曲がりの話をしたい」と語った。

 
 次に、(一社)にいみ木のおもちゃの会の藤本忠男代表が、「生涯木育による地域の活性化~にいみ木にかかわりビトプロジェクト~」と題し、会の設立目的や活動内容を説明。「子どもからシニア世代まですべての人が木とふれあい、木に学び、木でつながり、心豊かに育ち暮らせる持続可能な循環型まちづくりを目標にしている」と話した。
   ☆ ☆ ☆
 塾の後半は、4月の鳴滝塾で放映したスライド「新見歴史創造計画」(新見青年会議所制作)のリバイバル上映。初めて鑑賞した人は「どこに行ったら見られる?」「ケーブルテレビで放映することはできないか」などと、40年前に制作されたスライドの内容の濃さに驚いていた。
 
 
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