プロ家庭教師 俵屋の日記

気になること あれこれ

逆算の計算の別の仕方 だいぶ複雑なもの

2024年04月13日 | 算数
前回に引き続き、以前紹介したこちら→逆算の計算の仕方 だいぶ複雑なもの を別のやり方で解いていきます。

同じこの計算式で解いていきましょう。

面倒臭そうですね!

まず計算の順序を書きます。

一番目の計算、①に□があって解けないので、最後の⑤から解いていきます。

⑤は最後の計算ですね。よって答えは27ですので、⑤の横に書き込みます。

こんな感じ。

15+「④の計算の答え」が27になるということですね。④の計算の答えはわからないので△とおくと
こういう計算式ができます。



基本の逆算の形ですので、このまま解いていきましょう。


△、つまり④の計算の答えが12とわかりました!
元の式の④のところに書き込みましょう。


こんな感じですね。

4×「③の計算の答え」が12、ということがわかりましたので、次は③の計算の答えを△と置いて
式を立てます。



こうなりますね。解いていきましょう。



△、つまり③の計算の答えが3とわかりましたので、これも元の式に書き込みます。

だいぶぜまってきましたね!

次は5−「②の計算の答え」が3とわかりましたので、同じように②の計算の答えを△と置いて
式を立てて計算をしましょう。

こうですね!

②の計算の答えが2とわかりましたので、元の式に書き込みます。

あと少しですね!

「①の計算の答え」÷3の答えが2と分かりましたので、①の計算の答えを△と置き、式を立てて計算をしましょう。

△、つまり①の計算の答えが6とわかりました!

元の式に書き込みましょう。

ということで、とうとう最後の①の計算の答えがわかったので、式を立てて計算をします。



□に当てはまる数は6でした!

解いた全体像はこんな感じになりました。


このやり方で解くときのポイントは、出した答えを元の式に書き込んでいくことでしょうか。
どちらのやり方でもやっていることは同じなのですが、
大きい□、という考え方がちょっとなじまない人はこちらのやり方のほうがやりやすいようです。




逆算の計算の別の仕方 ちょっと複雑なもの

2024年04月11日 | 算数
以前、ちょっと複雑な逆算の計算の仕方を紹介しました。→逆算の計算の仕方 ちょっと複雑なもの
このやり方がちょっとよくわからない、という教え子がいて、じゃあこのやり方は?と別のやり方を教えたところ
そちらはオッケーだったので、そのやり方を紹介します。

同じ計算式でやっていきましょう。


まず、同じように、□が普通の数字だった場合の計算の順序を書きます。

こうなりますね。
①の計算は□があってできないので、②の計算から逆算していきます。

②の計算は最後の計算ですね。
ですので②の計算の答えは13.75なので、②の横に書いておきましょう。

こんな感じ。
①の計算の答え×12.5=13.75 ということですね。
これを①の計算の答えを△として式を書きます。



こうなりますね。
基本の逆算の形なので、このまま計算していきましょう。



△は1.1と計算できました。
△は①の計算の答えですので、これも横に書いておきましょう。



そうすると、①の計算の答えが1.1になりましたので、また式が書けますね。
①の計算は□の式なのでこうなります。



基本の式そのままですね。計算していきましょう。



ということで、□は1.98と計算できました!

解いたときの式全体はこんな感じになります。



与式からそのまま計算式を書いていく形ではないので、式ひとつひとつが短くてわかりやすいのかな、と思います。


次回は
逆算の計算の仕方 だいぶ複雑なもの をこのやり方で解いていきます。

公式を使って解くということ

2021年05月10日 | 算数
この間、教え子にこの流水算の問題が解けない、と質問されました。
どれどれ、とその問題を見てみると、多少ややこしいのですが、教え子にとってもそんなに難しい問題ではありません。
あれ、公式忘れちゃったかなあ、と思って「ちょっと公式言ってみて?」と促すと
「流速は‥」とつっかえながらも何とか言えました。

そうかあ、と思いながらじゃあどうして解けないんだろう、と探りながら解説をしていったところ
流水算とはどういう考え方なのか、という基礎が理解できていなかったのでした。
そりゃ解けないよね、と流水算てこういうことなんだよ、と解説したらよくわかったようで
質問してきた問題や、同じように解けなかった問題も無事解けていました。よかったよかった。


流水算とは、流れがある川を進む船についての速さの問題です。
船が川を上ったり下ったりするわけですね。
公式は
・上りの速さ=静水時の速さ−流速
・下りの速さ=静水時の速さ+流速
・静水時の速さ=(上りの速さ+下の速さ)÷2
・流速=(下の速さ−上りの速さ)÷2
の4つです。
教え子はこの公式は言えたのですが、でもなんでこうなの?という部分がよくわかっていなかったのでした。

静水時とは、流れがないところで、船が自分のエンジンで進むときの速さのことです。
流速とは、川の流れの速さのことです。
船はエンジンを使って川を上るのですが、上流からは水が流れてきて、船を下流へ押し戻そうとします。
ですので、川を上るときの船の速さは、静水時の速さよりも流速分だけ遅くなるというわけです。
反対に、川を下る時は川の流れが船を押しますので、流速分だけ速くなるのですね。
教え子はこのあたりの考え方が今ひとつなのに、暗記した公式だけで何とかしようと頑張ったので
結局解けなかったのでした。


算数では公式を使った解き方がたくさんあります。
図形の面積なんかもそうですし、つまずきやすい速さや割合もそうですね。
これらの公式を使う問題も、なぜそうなのか、が分かっていると結構解きやすいですし
公式も覚えやすくなります。

例えば速さの公式は「速さ=道のり÷時間」という公式を覚えますが
「速さ」とは「単位時間あたりに進む距離」のことだと理解すると
かなり覚えやすいですし、使いやすくなりますね。
(その前に「単位量あたり」を理解する必要がありますが‥)

もちろん公式を使えば速く計算ができますので使うことは当たり前なのですが
公式だけを丸暗記してしまうと、解ける問題も解けなくなるかもしれないので
公式を覚える時には、その意味も一緒に理解しておくことが大事ですね。




つるかめ算を面積図で解く②

2017年10月31日 | 算数
いきなり寒くなりましたねえ。
まだこれからが入試の季節ですので、受験生は体調管理を徹底しましょう!

今回は
つるかめ算②です。
前回は異なる数量の和が分かっていましたが、今回はが分かっているものを解きます。


 例題
 洋子さんがクイズに挑戦しました。
 1題正しく答えると7点もらえ、1題まちがえると3点引かれます。
 100題に挑戦して500点とりました。
 正しく答えたのは何題ですか。


これも1題の点数×問題数=得点というかけ算が成り立ちますので
長方形の面積図で解きます。
今回は、もらえた点数と引かれた点数との差が分かっている問題ですね。
早速図をかいていきましょう!


長方形の縦と横を何にするかですが、
それぞれの点数を縦、問題数を横に置きます。
まず、問題数の横線を引きます。

全部で100題ですので、こうなりますね。

次にそれぞれの点数ですが、
もらえる点は上に


引かれる点は下にかきます。


もらえる点は7点ですので、横線の上側に、もらえた点数をかきこみます。

全問正解ではないので、横幅はこのくらいにしておきましょうか。
できた長方形の面積が、正解したときにもらえた点数の合計点になりますね。

次に引かれた点を、横線の下側にかきこみます。

こんな感じにかけたでしょうか?
下にかいた長方形の面積は、間違えたときに引かれた点数の合計点ですね。

作図ができました!
ここから図形の問題として解いていきます。
求めるものは、7点の方の長方形の横の長さです。
ここですね!


それでは、問題文の条件と図を見ながら解いていきましょう。

100題答えたときの得点は500点です。ということは、
正解したときにもらえた合計点と間違えたときに引かれた合計点の差が500点
ということです。
つまり、2つの長方形の面積の差が500です。

こういうことですね。
最終的に点が取れているのですから、7点の面積の方が大きいということになります。

このままでは何の計算もできないので、縦横の長さが使えるように、ここに長方形をかき足します。


そうすると、この長方形と


この長方形

この2つの面積の差が500ということになります。
先ほどかき足した長方形は共通なので、元々の面積の差に影響は出ないのですね!

こういうことですね!

面積が3つできたので、それぞれに名前をつけましょう。

こんな感じで‥
求めるものは、ア の横の長さです。

ア+イ と イ+ウ の差が500点です。
ア+イ の長方形は、縦と横の長さがあるので、面積が計算出来ますね。
 7×100=700
差が500なので
 700−500=200
これが イ+ウ の面積になります。
イ+ウ は縦の長さが計算できますね。
 7+3=10
なので、イ+ウ の横の長さは
 200÷10=20
よって、ア の横の長さは
 100−20=80      80題 



どうでしたか?
差が分かっているときの面積のかき方と、その面積を使っての答えの出し方が理解出来たでしょうか?

わかった!という人のために、例題2を置いておきます!
たくさん練習して、すらすら解けるようになりましょう!


 例題2
 2種類の分銅A、Bが合わせて50個あります。
 1個の重さは分銅Aが16g、分銅Bが24gです。
 分銅Aの合計の重さは分銅Bの合計の重さより80g重くなっています。
 分銅Aは全部で何個ありますか。


※前回の例題2の答えは  32個  でした!




つるかめ算を面積図で解く①

2017年10月27日 | 算数
面積図で解く算数の問題は、これまでこのブログでも
過不足算
差集算
食塩水の問題
を紹介してきました。
ややこしい文章題が、面積の問題として解けるので、助かりますね。
今回は

つるかめ算をやってみましょう。

例題
 女の子と男の子が合わせて40人います。
 いま、色紙を女の子には3枚ずつ、男の子には2枚ずつ配りました。
 配った色紙の枚数は全部で103枚でした。
 女の子は何人いるのでしょう。


つるかめ算は、私の手持ちのテキストによると
『単位量の異なる2つのものの、異なる2つの量の和、または差が分かっているとき、それぞれの量を求める問題』
と解説されています。
今回の例題ですと、単位量の異なる2つのもの=子供の人数と色紙の枚数
         異なる2つの量の和または差=子供の人数の和、色紙の枚数の和
ですね。

では解いていきましょう。


長方形をかいて問題を解いていきます。
 縦×横=長方形の面積
ですので、縦と横が何になるのかを問題から読み取ります。今回は
 1人分の枚数×人数=全部の枚数
ですね!
図にかくとこうです。


女の子の方をかいてみましょう。

女の子の人数は分からないので、書きません。

これに男の子をかき加えましょう。

下の辺を揃えて、横にかき加えます。
男の子の枚数は女の子よりも少ないので、縦の長さも短いですよ!
長短は大げさ目にかいておくとよいです。

これに全体の人数を書き加えましょう。

こうなります。
足した数しか分かっていないものは、下の辺にするのですね。

この長方形の面積は、色紙の枚数を表しています。
配った色紙の枚数は103枚なので、両方の長方形の面積を足したものが103枚になりますね。
書き加えましょう。


これで面積図は出来上がりです!
ここからは図形の問題になります。
目標は、
女の子の人数=左側の長方形の横の長さを出すこと!
ですよ。

このタイプの面積図は、余分なところを切るか、足りないところを足します。
何言ってるのか、よく分かりませんねえ‥
今回は、切っていきます。

ここに線をかき入れましょう。

出っ張った左の部分を「切る」ことになりますね。

そうすると

この色のついた長方形ができ上がりますが、
これには縦と横の長さがそれぞれありますね。
 2×40=80
この部分の面積は80ということが分かりました。

ということは、切ったこの部分は

全体の面積が103でしたから、面積は
 103−80=23
となりますね。

あと一息です。
この部分の縦の長さは

図から分かる通り
 3−2=1
です。

よって横の長さは
 23÷1=23
この長さは女の子の方の長方形の横の長さになりますね。


という訳で、女の子の人数は  23人  でした!



どうでしょうか?
面積図のかき方のコツはつかめたでしょうか?

では例題2を置いておきますので、チャレンジしてみて下さい!


 例題2
 1個540gのかんづめと、1個690gのびんづめをとりまぜ100個を箱につめて重さをはかったら
 60kgになりました。
 箱の重さが1.2kgであったとすると、びんづめは何個箱につめたことになるでしょうか。

中学受験 おうぎ形の問題(犬や牛が動ける範囲)

2017年10月18日 | 算数
寒くなってきましたね。
受験生は体調管理に気をつけていますか?


今回はおうぎ形の問題です。

小屋なんかにつながれた犬や牛の動ける範囲を求める問題です。
そんなに難しくはありませんが、図をかくのが苦手な人はなかなか正解に辿り着かないようですね。

まず、おうぎ形の面積を出す公式をしっかり暗記しましょう!

ですよ!



 例題
 図のような小屋のA点で、長さ4mのくさりにつながれた犬がいます。この犬が動ける範囲の面積は何㎡ですか。
 ただし、円周率は3.14とします。



小屋の一点でくさりでつながれていますから、この犬はくさりが目一杯引っぱれるところまで動くことができますね。
それを図にかいていきましょう。

まず、壁に沿って、くさりをぴんと張った図をかきましょう。

こんな感じですね。
長さも書き込んでおきましょう。
適当な長さにしてしまうと、後で作図ができなくなりますので、くさりを書くごとに長さもきっちり書き込む癖をつけましょう!
下の5mの壁よりもくさりは短いですし、
右の2mの壁よりもくさりは長いですよ!

くさりはA点でつながっていますから、犬が4mのくさり一杯に動けるのは矢印の方向になりますね。


くさりの先を結ぶとこんな図になります。

A点を中心とし、半径4mのおうぎ形ができ上がりましたね!
犬はこのおうぎ形の中ならどこにでも行けるわけです。

ところで、5mの壁の方に沿わせたくさりはもうどこにも行けませんが
2mの壁の方は、まだくさりが余っていますね。

上の矢印の部分ですね。
ここも目一杯引っぱって動いてもらいましょう。

余っている長さは 4−2=2ですので、長さを書き込みましょう。


この部分のくさりは目一杯引っぱって動くとこうなりますね。

黒点の部分を中心に下の壁まで突き進みましょう。
ちなみにくさりは黒点の部分を中心に右側にも動けますが、そこは先ほどの半径4mのおうぎ形の中なので、考えなくていいです。


黒点を中心とした半径2mのおうぎ形ができました!
このくさりももうここからどこへも行けないので、作図はここで終了です。

全体図はこうですね。

犬がくさりを目一杯引っぱって動けるのは、おうぎ形アとおうぎ形イの中ということが分かりました。

ここまで作図ができれば、あとは丁寧に計算していくだけです!
おうぎ形アの面積+おうぎ形イの面積 ということですね。

おうぎ形アの中心角は360−90=270°
おうぎ形イの中心角は90° ですね。

 4×4×3.14×270/360+2×2×3.14×90/360
=12×3.14+1×3.14
=(12+1)×3.14
=40.82               40.82㎡ 


3.14の計算は、最後の最後まで取っておきましょう!


作図さえできれば、後は落ちついて計算するだけでしたね!
くさりはまず壁に沿って書き、
その後、余っているところを順に壁に沿わせて書き込んでいくのがポイントですよ。

中学受験 割り算の文章題④

2017年10月13日 | 算数
しつこいですが、割り算の文章題の続きです。

前回の
例題③と同じ「割られる数」を出す問題をもう1問やってみましょう。

例題④
 5で割ると2余り、12で割ると9余るような整数で、いちばん小さい数は何ですか。


今回は余る数が違いますね。
前回のように同じ数だけ余っていれば、「5と12の公倍数+余った数」と出せばよかったのですが
これはその手が使えない‥

そういう場合はどうやればよいのでしょう?



 5でわると2余る、なので、2少なければ5で割り切れるのですが、同時に
 あと3あれば5で割り切れるとも言えるのですね。
 5の倍数になるには、3足りないということです。
 線分図で表すとこう。
 
 
 余りの2に3をたせば5になるので、5で割り切れますね!

 さらに12で割ると9余る、ということは、9+3=12なのでこちらも
 あと3あれば12で割り切れる9の倍数になるためには3足りないのですね。

 ということで、求める数は5と12の公倍数−3ということが分かりました!

 公倍数=最小公倍数の倍数なので、早速5と12の最小公倍数を求めましょう。
 
 
 すだれ算を書いてみたのですが、5と12を同時に割れる数はありませんねえ‥
 こういう場合の最小公倍数は、それぞれをかけたものになります。
  5×12=60
 5と12の最小公倍数は60です。
 求める数は「いちばん小さい数」ですので、最小公倍数を使えばよいですね。
  60−3=57
               57 



割られる数を出す問題で余りが同じではないときは
足りない数が同じではないか?と確認してみましょう!

中学受験 割り算の文章題③

2017年10月12日 | 算数
今回は例題③です。

 例題③
  8で割っても12で割っても3余る整数のうち、400にもっとも近い数を求めなさい。


前回までの例題①例題②「割る数」を求める問題でしたが、
今回は「割られる数」を求める問題です。
よく読まないと失敗しますよ!


 出す数は、8で割ると3余るのですね。
 ということは、3少なければ、8で割り切れるということです。
 8で割り切れる=8の倍数ですから、求める数は8の倍数+3ということですね!
 ここ、結構理解しづらいようなんですが、大丈夫でしょうか?!
 線分図で表すとこんな感じです。

 

 さらに求める数は12で割っても3余るのですから、同様に考えて
 12の倍数+3ということになりますね!

 従って、求める数は8と12の公倍数+3で、400に最も近い数ということになります。

 公倍数は、最小公倍数の倍数なので、すだれ算で最小公倍数を出しましょう。

 8と12を並べて書きます。
 

 8と12を割ることのできる数は、2でもいいのですが、4でいきましょう。
 4を書き入れます。
 

 8と12を4で割った答えを書き入れます。
 

 2と3を割り切れる数はもう1しかないので、すだれ算はここで終了です。
 最小公倍数は、すだれ算のここの部分をかけた数になります。
 
  4×2×3=24
 という訳で、8と12の最小公倍数は24ということが分かりました!

 さて、求める数は24の倍数+3ということまでは分かりました。
 次は400に最も近い数を求めましょう。
 
 ここで注意したいのが、出す数は「24の倍数」に3をたしたもの、なんですね。
 「24+3=27」の倍数ではありませんよ!
 
 まず、24の倍数のうち、400の前後のものを求めます。
 最も近い数なので、400よりも大きいかもしれないのですね!
  400÷24=16・・・16 ですので
  24×16=384
  24×17=408
 このそれぞれに3を足します。
  384+3=387
  408+3=411
 このどちらが400に近いか?
  400−387=13
  411−400=11
 ということで、411の方が400に近いですね!
                411 
 

今回も「3余る」=「3少なければ割り切れる」なのですが
出す数が「割る数」なのか、「割られる数」なのかで話が全く変わってきます。
どちらなのか、問題文を落ちついて、正確に読むように心がけましょう!

中学受験 割り算の文章題②

2017年10月05日 | 算数
引き続き、割り算の文章題です。

 例題②
 90を□で割ると6余り、136を□で割ると10余ります。
 (ただし、□は、考えられる整数のうちで、いちばん小さい数とします。)



前回の例題①と同様に「割る数」を出す問題ですが
例題①とは違い、余っている数が同じではありませんね。

しかし、考え方は同じです。


 90を割ると6余る、ということは、6少なければ割り切れる
 136を割ると10余る、ということは10少なければ割り切れる
 ということですね。

  90−6=84
  136−10=126

 84と126を割り切れる数=84と126の公約数ですね!
 公約数=最大公約数の約数ですので、早速すだれ算で出していきましょう!

 84と126を並べて書いて
 
 
 どちらも一の位が偶数ですので、2で割りましょう。
 

 84÷2=42
 126÷2=63 ですのでこうなりますね。
 

 まだ割れそうですね。
 今度は片方の一の位は偶数ではないので、2はダメですね。
 しかし、両方とも7の段にありますねえ。
 ということで7で割りましょう。
 
 こんな風に下に書いていきます。

 42÷7=6
 63÷7=9 ですのでこうなりますね。
 

 6と9ですので3で割れますね。
 
 こうなります。

 もう割れないので、すだれ算はここで終了です。
 最大公約数は、すだれ算の
 
 ここの部分をかけたものになります。

 2×7×3=42
 が84と126の最大公約数ですね!

 ここで問いに戻ると、余りが6と10ですので、
 割る数は10より大きくないといけません。
 10より小さい数、例えば5とかで割れば、10の中にまだ5はありますから、10余ることはないのですね。
  (前回、ここの部分をすっとばして答えを出してしまいました‥追記しておきました。申し訳ありません)
 
 ということで、求める数は42の約数のうち10より大きい数です。

 約数は最大公約数を小さい数から割っていって出します。
 その数を割れる一番小さい数は1なので、まず1を書き、
 その下に1で割った答えを書きます。
 
 こんな感じですね。

 1の次に割れる数を、1の横に書き、その下に割った答えを書きます。
 
 2で割れるので、こうなりますね。

 同じように、順に割れる数で割って答えを書いていきます。
 
 6の次は7で割れますが、7はもう書いてあるのでここで終了です。

 42の約数は 1、2、3、6、7、14、21、42 と分かりました!

 この中で10より大きい数は 14、21、42
 この中でいちばん小さい数は14
 ということで答えは       14 


どうでしょうか?
余っているということはどういうことか?が理解出来れば簡単ですね!

すだれ算、約数の出し方などもスムーズにできるようにしておきましょう!


次回は
例題③です!

中学受験 割り算の文章題①

2017年10月03日 | 算数
2学期も始まって1ヶ月が過ぎ、いつの間にか10月ですね。

各受験予備校では2学期から総復習の問題集を使っていることと思いますが
算数の総復習の始めは「数と計算」が多いですね。

私の手持ちの問題集ですと始めの2講、つまり2週間を使って「数と計算」を復習しています。

1回目の内容を見ると‥
 約数・倍数①②
 周期算
 日暦算
 数の推理・魔法陣
となっています。
約数・倍数だけで17問ありますね。

この約数・倍数はそれだけ重要ということなのですが
ここをおざなりにしている受験生もまま見受けられます。

約数・倍数は分数計算を素早くする上でもかなり重要ですね。

ここが弱かった人は、朝などの時間をうまく使って、ドリルなどを繰り返し演習しましょう!


この講で苦手な人が多かったのが割り算の問題です。
こんな問題ですが‥


 例題① 57、72のどちらを割っても2余りました。
    この整数のうちで一番大きい数を求めなさい。

 例題② 90を□で割ると6余り、136を□で割ると10余ります。
   (ただし、□は、考えられる整数のうちで、いちばん小さい数とします。)

 例題③ 8で割っても12で割っても3余る整数のうち、400に最も近い数を求めなさい。


お馴染みの問題ですが、使われているワードだけに反応してパターンを思い出して解こう、などと頑張ると大変です。
どれも「割る」というキーワードを使っていますが

①・②は『割る数』
は『割られる数』
を出す問題です。
出すものが違うので、当然やり方も違います。

まず落ちついて、「何を出すのか」をしっかりと把握しましょう!


ではまず
例題①を見ていきましょう。

 割ったら余りが出た、ということはどういうことか、をまず理解します。
 今、2余ったのですね。
 ということは、2少なければ、割り切れた、ということです。
 ここ、重要ですよ!
 
 という訳で、57−2=55
       72−2=70
 つまり、55と70なら割り切れる、ということです。
 
 55と70を割り切ることのできる数とは?
 もちろん55と70の『公約数』ですね!

 求める数は55と70の公約数ということが分かりました。
 では公約数はどう出すのか?

 そう、公約数は最大公約数の約数でしたね!
 しかも問いは「一番大きい数を求めなさい」とあるので
 最大公約数を求めれば、それが答えになりますね。

 では早速出しましょう。
 最大公約数は「すだれ算」を使います。

 割り算の筆算の逆向きみたいなのを書いて最大公約数を出したい数を並べて書きます。
 
 こんな感じですね。

 次に左側の部分
 
 ここに、両方の数を割り切ることのできる数をなんでもいいから書きます。
 でも1はダメですよ!

 今回は55と70、一の位が5と0なので、5の倍数ですから5でいきましょう。
 

 そうしたら、両方の数をそれぞれ5で割って、その答えをそれぞれの数の下に書き込みます。
 
 こうですね!

 次にまた同じ事を繰り返していくのですが‥
 11と14を割り切れる数はありませんね‥

 ということですだれ算はこれでお終いで、
 55と70の最大公約数は「5」ということが分かりました!

 検算をして見ましょう。
  57÷5=11余り2
  72÷5=14余り2
 いいですね!
 という訳で、答えは  5 

   【追記】このまま答えを出してはいけないのでした!
       「余り」がある問題では、「割る数は余りよりも大きい」ことを確認しなければいけません!
       今回は余りが2、出た答えが5なので、問題に合います。
       必ず忘れずに確認しましょう!!


どうでしょうか?
「2余る」=「2少なければ割り切れる」
この変換をしっかり理解しておきましょう!

次は
例題②を解きます。