プロ家庭教師 俵屋の日記

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差集算を面積図で解く1

2014年10月07日 | 算数
ちょっと前に過不足算を面積図で解く問題について書きましたが
その大元である差集算です。

「差を集めて解く」ので差集め算ともいいますが、
「単位量の違う2つの量の個数の差、全体の差から個数などを求める問題」
です。

計算で求める方法が一般的のようですが
中学受験でよく使われる面積図で解いていきましょう。

例題
1冊120円のノートを何冊か買う予定でお金を用意しましたが、1冊80円のノートを買ったところ、予定より4冊多く買えました。
用意したお金はいくらですか。


単位量が「120円」「80円」と2つ出てきましたね。

1冊の値段×買った冊数=全体の金額
というかけ算が成り立ちますので、
縦×横=面積
という長方形を使って面積の問題として解いていきます。

差集算は、「単位量の違う2つの量」が出てきますので、面積図が2つできるのですが
ポイントはこの2つの面積図を「重ねて書く」というところです。

では書いていきましょう。


これが今回の基本の図ですね。

まず「1冊120円のノートを何冊か買う金額」を図にします。


問題文によるとぴったりのお金を用意していますのでこんな図になります。
何冊かわからないので「□冊」とします。

次の条件は「1冊80円のノートを買った」ですので

こんな図になりますね。

これを重ねると

こんな感じになります。

縦は120円の方が長く、横は80円の方が長くなっていることに注意ですよ。
問題文によると80円のノートを買った場合は120円のノートを買った場合よりも4冊余分に買えたとのことですので


こんな感じになりますね。

重ねた2つの長方形の面積=ノートの代金は同じです。
同じ面積の長方形を重ねているので
出っ張った部分の面積も同じになります。



上の図で色をつけた部分ですね。
自分で図を書くときには同じになった部分を斜線で塗っておくと分かりやすいですよ。

これで面積図は完成です。
後は図形の問題として解いていきます。

用意したお金が求めるものですので
始めに作った2つの長方形の面積のどちらかを求めればいいわけです。

まず図の□の値を求めます。
色を付けた長方形のうち、右下の長方形は縦が80、横が4なので、面積は
 80×4=320
この面積は色を付けた長方形のうちの左上の長方形の面積と同じです。
左上の長方形の縦は
 120-80=40
ですので横=□は
 320÷40=8
となります。

これを使って縦が120円の長方形の面積を求めると
 120×8=960

というわけで用意したお金は960円でした。

「差」を利用して解く問題ですので面積図を使う場合にも
差の部分を間違いのないように図に表すことが大切ですね。

差集算は速さの問題と連動したものもありますが
面積図で解くと結構うまくとけます。

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