goo blog サービス終了のお知らせ 

sou16の物理学的な週末 ~sou16's Physical Weekends.

goo blogのサービス終了に伴い、右記に引っ越しました → https://sou16-pdl.com/

因縁国家

2024年10月31日 | 旅行

漸く秋らしくお出掛け日和の天候になってきました。
下半期の立ち上げも一段落して三連休もある絶好の旅行機会。
ということで、会社の登山部で秋の遠征に出ます。


成田国際空港から16:30発VJ935便に搭乗。


去年の中南米遠征(2023/4/28-5/9)に続いて海外遠征第2弾です!
有給休暇は細切れにせず積極的に長期旅行に使っていきます。
2015年3月から使っていたパスポートが
遂に残存有効期間6ヶ月を切ってしまったので、
心機一転新しいパスポートを取得してから初めての海外です。
飛ぶ先は…

(以降、ハノイ時間UTC+7.0h)


20:15、Noi Bai国際空港(ノイバイ国際空港)に到着。
また因縁のベトナムに降り立ってしまった。
初の入国スタンプがベトナムなのは何か悔しい。


でも、ご安心下さい。
勿論ベトナムは乗継地に過ぎません。
空港で仮眠を取りながら次の飛行機の出発を待ちます。


横須賀の風(書きかけ)

2024年10月19日 | 旅行

今日はST(元・旭丘高)と春の旅行の打ち合わせがてら
横須賀へ遊びに行くことにしました。


三笠桟橋9:30発猿島渡船に乗船。
積み残されるかと思うほどの混雑っぷりでした。
こんなに人気なんだ…


神奈川県では唯一定期旅客船で渡れる猿島を目指します。


ものの数分で猿島に到着。


扇島の工業地帯から20kmの東京湾内にも関わらず、
驚くほど海が綺麗です。
普通に海水浴場もあります。
確かに、神奈川県民(?)が大挙して押し寄せる訳が分からないでもない。

 

To be continued.


佐渡島遠征 第3日目(書きかけ)

2024年10月14日 | 旅行


6:01、起床。
今日も良い天気です。


何なら昨日よりも天気が良いような…?
まあ、昨日でも十分好天だったので贅沢を言ってはいけませんね。


ご機嫌な朝食。
朝食のビュッフェも質が高かったです。
この小ささのロッジでビュッフェって何気に大変な気がする。


最終日ですが、佐渡にはまだまだ見ておきたいものが沢山あります。
ということで、朝食を終えたら早速山を下ります。


下りる途中向かいの山肌に見えた採石場。
山を削ったことによって地層が顕になっていますね。
赤い地層と青い地層と黄色の地層で成分が違いそうだけど、
一緒くたに掘っちゃって良いのかな?


広い佐渡島を1時間半走ってやってきたのは
最南端に位置する宿根木集落。
狭い谷の中に身を寄せ合うように家々が立ち並ぶ集落です。


集落内はとても車では走れないので、
観光駐車場に駐車して細い路地を歩きます。


宿根木集落の目の前にある宿根木海岸。
昔は集落の玄関口だったのでしょう。
三連休だからか結構観光客も居て賑やかです。


たらいに乗った人達が浮いています。
あれは佐渡島名物のたらい舟。
後で乗る予定なのでその時に説明します。


ここでは宿根木遊歩道を歩きます。
素掘りでやけに平べったい断面の隧道からスタートです。
このトンネルは元々海藻の加工場兼貯蔵所として
昭和10年から5年間掛けて掘られたそうです。

 

To be continued.


佐渡島遠征 第1日目

2024年10月12日 | 旅行

今日から三連休。
前回(2024/9/21-23)と違って3日間とも秋晴れのお出掛け日和。
となれば、勿論行かない訳にはいかないでしょう。


会社の登山部の人達と新潟駅にやって来ました。
下車したことは何度かあるものの、観光したことはない新潟市です。
信濃川と阿賀野川が作る越後平野の只中で
市域の3割が海抜0m地帯の新潟市に何故登山部が?
と訝しがる声も多いでしょう。


その理由は至ってシンプルで、
今回もまた新潟市は通過点に過ぎないからです。
即座に新潟港へ。


9:40発佐渡汽船ジェットフォイルぎんがに乗船。


ジェットフォイル、正式名称ボーイング929とは
スクリュープロペラではなくウォータージェット、
即ち水を高圧で噴射する装置の反動により進む船で、
速度が上がると船底から飛び出した翼が揚力を生んで
船体が宙に浮いた状態で進む「翼走」が始まります。


船体が丸ごと浮き上がって進むその姿から
「海を飛ぶ船」とも呼ばれるジェットフォイルは、
水の抵抗を受け難いことから高速航行が可能です。
一般的なフェリーの航海速力が20kt(37km/h)程度のところ、
ジェットフォイルの最大速力は何と46kt(85km/h)。
ボーイング社製であることからも分かる通り、
船と飛行機の間の子のような存在になっています。
ただ、あまりに速過ぎて鯨を避けきれずに衝突する事故が
ちょくちょく発生している為、
この航路の営業運転では最高70km/hに抑えられています。


それでも、カーフェリーの150分に対して所要67分と
半分以下の時間で島に渡ることが可能ですが。
15分前に出港したカーフェリーをあっと言う間に追い越します。


10:47、両津港に到着。


やって来ました、佐渡島です!
超有名な島ながら、いやだからこそ来たことの無かった島。
離島班ではなく登山部として渡島したのは、
北方領土を除くと沖縄本島の次に大きなこの島には
立派な山地が存在しているからです。


車を借りていざ出発です。
まずは昼食から。
ブリカツ丼なるものが名物だと書いてあったので、
青魚好きとして早速試してみました。
ソースとウェルダン気味のブリカツの相性が良き。


腹拵えを済ませたら美しい日本海沿いを走っていきます。
佐渡島は大きいな…


北端に到着。
積雪対策なのかロッジのような外観のホテルが建っています。


そのホテルの裏側にあるのがこの二ツ亀。
この角度からだと若干分かり難いですが、
2つの小山が2匹の亀のように見えるのでこの名が付いたそうです。


日本ではあまり見掛けない気がする
せかいのみちしるべ(あつ森での呼称)。
海外の地名はウラジオストク(2016/9/5-7)だけですが。
これがあると果てに来た感が増しますね。


地形図では本島から切り離された離れ小島として描かれていますが、
実は潮位によって陸繋砂州(トンボロ)が現れて陸繋島になります。
丁度繋がっている時間帯なので渡ってみましょう。


渡りました。
この岩肌を登るのは厳しそうですね…
右側から回り込むルートがあるようですが、
今の時期はかなり藪漕ぎを強いられそうなので遠慮しておきます。


戻ります。
陸繋砂州が防波堤の役割を果たしているのか海面が穏やかで、
水切りをしている人達が居ました。


夏には海水浴場が開かれるので
この美しい海で遊泳することも可能です。
流木を組み合わせて作られたこの小屋(?)は海の家なのか…?


近くには大野亀という景勝地もあります。
大きい亀に見えるから…かと思いきや、
亀ではなくてアイヌ語のカムイ(神)だという説があるとか。
それなら二ツ亀は何だったんだ。


明確な道が付いているので登ってみます。
とんでもない急勾配だし、結構危ないトラバースもあるな…


大野亀(標高167m)登頂。


海から突き出た一枚岩ということで滅茶苦茶眺めが良いです。
伊豆の烏帽子山(2024/3/10)を思い出しますね。


こちらからだと二ツ亀もちゃんと2匹、
もとい2つに見えます。
こちらの大野亀を含め3つの亀は
全て噴出したマグマが固まって出来たものです。
現在の佐渡に活火山はありませんが、
嘗ては火山活動が盛んな土地柄だったんですね。
だからこそ、かの有名な佐渡金山の金脈が生まれた訳です。


暫くのんびりしていたい気もしますが、
14時半とは思えない勢いで暗くなってきているので
足早に斜面を下ります。


というか、佐渡島は大きいから
早く行かないと佐渡金山が閉まってしまう!
眠気に抗いながら険しい西海岸を走ります。


ギリギリ間に合いました。
こちらが今年世界文化遺産に登録された佐渡金山です。
ただ、江戸時代の坑道を見学する宗太夫坑コースと
明治時代の坑道を見学する道遊坑コースがあるのですが、
閉館ギリギリの為どちらか一方しか見学出来ないそうです。
どちらにするべきか…


明治時代の道遊坑コースにしました。
その理由は…


明治時代ならトロッコが導入されているからです。
何なら、明治どころか平成元年まで
佐渡金山は金鉱石を掘っていたそうです。


これが佐渡金山で使われていた日本輸送機(現・三菱ロジスネクスト)製
2トン蓄電池式機関車。
炭鉱(2022/6/10)と違って金鉱ならディーゼルでも火災の危険は低いのでは?
と思いましたが、
そもそも狭い坑道で貴重な酸素を消費するのは御法度ですね。


こういう廃線もそそられますね〜。
関西電力黒部専用鉄道(2019/8/5)を思い出します。
退避坑もありますね。


と思いきや、これは無宿人休憩所の跡だそうです。
こんな場所で休憩させたのか…
流石に江戸時代のものだそうですが。
トンネルをコンクリートで巻き立てる際にも塞がなかったのは
恐らく退避坑としても使えるという判断がされたのでしょう。


本物の待避所はこんな広さがありました。
これが平成基準なのか。


数百m程で外に出ました。
今通ってきた山には深い切れ込みが入っています。
道遊の割戸と呼ばれる採掘跡です。
山の頂に露出していた金鉱石をどんどん掘っていって
遂にはこの状態に至ったとか。
山全体を崩したり水平に掘るのではなく
垂直方向に掘っていくというのが、
マグマによって熱せられた熱水が金を溶かして
岩盤の亀裂から湧出することにより生成する金鉱脈らしさを表しています。


そういう訳で立坑も当然あります。
一時は深さ667mにまで達したそうですが、
昭和27年に鉱山が縮小した際に
このような小さいエレベータに取り替えられたそうです。


外には鉱石満載で静態保存された貨物列車も。
心憎い演出ですね。


小屋のような整備場も公開されていました。
鉱山で使われていた様々な機械が保存されています。


充電位置に置かれた蓄電池式機関車と転車台。
井桁状にレールの敷かれた転車台なんて初めて見た。
機関車を1台出し入れする際に
一々他の転車台も回さなくても済むようにということでしょうか。


キャップランプ(ヘッドライト)も勿論充電します。
左にある甕にはバッテリー液を入れていたとか。
バッテリー液って希硫酸なのにこんなオープンに保存していたのか…


閉館時間ギリギリまで見学して
世界文化遺産佐渡金山を満喫出来ました。


夜になっても楽しめる金山跡もあります。
ライトアップ中の北沢浮遊選鉱場跡です。
浮遊選鉱場とは鉱石を砕いて界面活性剤と混ぜて泡立て、
親水性の岩石と疎水性の金属を選り分ける施設のこと。
ちょっと直感に反する気もしますが、金は浮く方です。


まさかのゲーミング浮遊選鉱場。
もうちょっと風情をだな…


こちらはゲーミングにならないシックナー。
シックナーって何?と思いましたが、
英訳の"Thickener"を見て分かりました。
巨大な漏斗のような構造で泥化した鉱石を沈殿させて
「濃くする」為の施設なんですね。


佐渡金山周りを色々見ていたら遅くなって
多くの店が閉まってしまったので、
夕食は探し回って見付けたハンバーグ屋。
離島にあるまじき本格洋食でした。
佐渡島は中々洗練された島ですね。
ちなみに、今夜の宿は三連休で全然普通のホテルが取れなかったので
山奥にあるモーテル型のラブホテルでした。
そういう施設まであるのか…


安倍奥ドライブ

2024年10月06日 | 旅行

今日は久し振りに静岡県へドライブすることにしました。


最早定番となっている和田島の茶屋と清水の寿司屋で
静岡県の味を堪能します。
これがあるから東名高速沿道住みは止められない。


しかし、行ったことのある場所ばかりなぞっても仕方無いので、
名前を聞いて気になっていた場所へも行ってみます。
安倍川を遡上して安倍奥と呼ばれる地区へ。
流石土砂崩れが多いですね。


安倍奥も含めてオクシズと呼ばれる静岡県北部は嘗て林業が盛んで、
川を越えて山から山へと移動する為に
無数の吊橋が架けられた地域でもあります。
この細野橋もその一つ。


踏板は木である上に板3枚分しか幅がありません。
踏み出す度にギシギシと音を立てて揺れます。


幸い、川面からの高さは大したことないので
そこまで極端に怖い訳ではありません。
とはいえ10m程度あるので落ちたら骨折くらいはするでしょうが。


渡りきった先には民家と茶畑が。
ここの住民が対岸の渡集落の中心部と行き来する為に
架けられた吊橋のようですね。
そもそも、「渡(ど)」という一風変わった地名も
安倍川を「渡る」ことから来ているそうです。
下流には大河内橋という2車線の立派な車道橋もありますが、
そちらを経由すると2km以上遠回りになるので
細野橋は今も尚現役なのでしょう。
ちなみに、橋の袂には連絡先として個人の携帯電話番号が記されており、
この橋の維持管理が行政ではなく地元住民が主体となって
行われている様子を窺わせます。


細野橋も中々のスリルでしたが、ここは南アルプスを擁するオクシズ。
勿論細野橋よりも更に過激な吊橋が山程存在します。
その大半は廃林道の先にあったりして
おいそれとは辿り着けない位置にあるのですが、
その中ではまだ比較的アクセス容易な立地にある吊橋を見付けたので
挑戦してみることにします。
安倍川と藤代川の合流地点に架かる藤代橋を渡って山奥へ。


一旦停まると最早坂道発進出来ないのではないかというくらい、
細くて急勾配の静岡市道藤代1号線を走って、というか登って、
山間の藤代集落にやって来ました。
結構な隘路でも突っ込むことで有名なストリートビュー撮影車すら
藤代橋手前で引き返しているという秘境です。
ちょっと雨が降ったらすぐに道が崩れて孤立しそうだけど、
それでもまだ住民が居るっぽいのが凄いな…


わさび田や茶畑もあります。
これで生計を立てるという規模ではありませんが。
ちなみに、日本で最初に山葵栽培を始めたのは
ここから一つ山を越えた南隣の沢筋にある有東木集落だそうです。
そちらへ続く道ものっけから凄い急登でしたが。


最果ての藤代集落を過ぎて更に先、
未舗装で湧水が流れる林道ヤギクボ線の起点に車を停めて
ここからは徒歩でアプローチします。


うーん、どう見てもS2000でアプローチする場所ではないよな…
納車以来こんな道ばかり走らせてしまっている気がする。
まあ、車庫で眠らせられるよりは走り倒される方がきっと本望でしょう。


とか何とか言っている内に辿り着きました、藤代奥の吊橋です!
通称っぽい名前ですが、銘板など無いので正式名称は不明です。


踏板は細野橋と違って鋼鉄製です。
なら細野橋より頑丈で怖くないのでは?
と思うかも知れませんが…


高さがさっきの比ではありません。
落ちたら助からないであろう高さです。


でもって踏板は細野橋の3分の2程度しかないこの細さ。
ベコベコ凹むわ揺れるわで恐怖を演出してきます。
これ多分工事現場の仮設足場だよな…


しかし、何よりも恐怖心を煽ってくるのはこの立地でしょう。
細く頼りない山道を延々走らない限り辿り着けない隔絶された場所、
何があってもまず助けを呼べないであろうこのロケーションこそが
この藤代奥の吊橋の真骨頂です。


嘗てオクシズの地に居た山師や猟師達は
そんな孤独をものともせず、
無数の吊橋を渡って山から山へと縦横無尽に駆け巡ったのでしょうか。


何とか吊橋を渡りきりました。
対岸に民家や畑の類は無く、植樹林だけが広がっています。
やはり林業用の吊橋のようですね。
しかし、手入れだけしている内は良いとしても、
いざ伐採して運び出すとなったらどうするのかな?
重い木材を担いでこの吊橋を渡るとは思えないし、
まさか流送するのだろうか…


渡った以上は往復しなければならないのが定め。
良く見ると傾いているのを何とか認識しないようにして
足早に戻ります。


藤代奥の吊橋は無事に往復出来たので、
車を擦らないように市道も引き返します。


そのまま安倍奥の一番奥、梅ヶ島まで走ってきました。
この辺りはこれと言った山も無く
椹島(2023/9/16)などと違って登山口としての存在感も薄いので、
何があるのか全くイメージが湧いていなかった場所です。
梅ヶ島温泉という温泉街になっているので、
一般知名度は林業と登山の椹島よりよっぽど高いのかも知れませんが。


静岡県道29号はここで途切れていますが、
一応林道は峠を越えて山梨県の身延(2017/8/23)まで続いています。
オクシズの林道の御多分に漏れず大体通行止めになっていますが。


梅ヶ島温泉の源泉はこの滝、
その名もズバリ湯滝の周辺に集中しており、
数字の書かれた立札がそこかしこに突き刺されています。


ちなみにこんな分布をしているそうです。
滝の水で薄まってしまわないのかな?


数ある源泉の中でも特に有名なのが上図6にあたる岩風呂で、
ここは源泉というか滝の脇の岸壁に穿たれた洞窟に
そのまま温泉が溜まっています。
野生味溢れる洞窟風呂なのですが、
残念ながら普段は施錠されていて立ち入り出来ません。
年に2回だけ開放されるという噂もありますが…


基本的に立入禁止にも関わらず梅ヶ島温泉の象徴ではあるようで、
梅ヶ島温泉の宣伝ではちょくちょくその姿が使われています。
入ってみたいな…


しかし、今日は大人しく温泉宿の日帰り入浴で我慢します。
強アルカリ性でとろりとした泉質でした。
お肌がすべすべになりそう。


朝に寄ってきた和田島だけでなく
この梅ヶ島でも紅茶を作っているそうなので、
お風呂上がりの一服に寄ってみます。
そう言えば、どちらも「島」なんですね。
陸の孤島のようなニュアンスでしょうか。


ロッキングチェアに腰掛けながら紅茶を頂きます。
高山(2024/8/15)でも感じたけど、ロッキングチェアって良いな…


宝石のように透き通った紅茶。
和紅茶らしく渋味の少ないスッキリとした味でした。


こちらでは4時間程のコースで
紅茶作りも体験出来るのだそうです。
茶葉の発酵ってそんなにすぐ出来るんですね。


この後は静岡県道29号と新東名高速道路をえっちらおっちら走って
松田へと帰りました。

 

脚注
※「流送」
   木材を川に流して下流へ運ぶこと。