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sou16の物理学的な週末 ~sou16's Physical Weekends.

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大和を駆ける

2024年12月29日 | 旅行

折角S2000で帰省したので、
半田周辺のドライブでもしたいところです。


という訳で、東名阪自動車道で
津市の山奥(旧・白山町)にやって来ました。
相変わらずS2000を走らせる道ではない。


車道はまだ先へと続いていますが、
恐らく同志ではないかと思われる先駆者の車が停められているので
先人に倣って自分もここに駐車して歩きます。


駐車スペースからほんの少し歩くと
リベラルパーク青山というキャンプ場が現れます。
ここまでは一般人の通行が想定されているということでしょうか。
このキャンプ場も現状では休業しているようですが。


リベラルパーク青山の入口を過ぎると
生け垣が遠慮無く車道へと張り出しているので、
車体が擦り傷だらけになることを厭わない限り
自動車では通行出来なくなります。
さっきのところに停めてきて良かった…


生け垣を過ぎると路面がボロボロになってきました。
パンクするというほどではないでしょうが、
それでもオフロード前提の車かバイクが欲しいところです。
まあ、大した距離でもないのでやはり歩くのが最善手ですが。


垣内川を渡る名称不明の橋。
ネットでの情報を見る限り、
たとえオフロードバイクで来た人でもここで下車しています。
ということは、この橋を渡ると…


おお、これは強烈な激坂!
バイクで来るとウイリーからバク転しそうです。
軽トラなら行って行けないこともないでしょうが…


すぐに車道が途切れるので乗り入れるメリットは無いです。
車道が途切れるというのは目的地に着くという意味ではなくて、
地崩れにより路盤が完全消失しているという意味です。
最早何処に車道が通っていたのかさえ定かではありません。


車道を消し去った犯人はどう考えてもこの垣内川でしょう。
丁度この真横で滝となっています。
勿論、この滝を拝みにここまで来た訳ではありません。


崩壊地点からは高巻き道が延びているので、
これを使って更に奥地へとアプローチします。


道自体は思ったより明確だけど、限界に近い勾配だな…
一般の通行の用に供する為というよりは、
どうしてもこの先へ行きたかった人が
最小限の労力で最低限歩けなくはない道を拓いたというのが
ありありと見て取れます。


登りが終わって水平移動に移りましたが、これは…
中々にキていますね…
地形図から判断する限り巻き道の延長は
高々200mかそこらだろうという目算があるから良いですが、
このトラバース路がいつまで続くか分からないような感じで
山行中に現れたりしたら結構堪えます。


怖くて際には近寄れませんが、
崩壊地の真上を通過中。


崩壊地を過ぎて一安心かと思いきや、
急に道が不明瞭になってきました。
赤テープこそありますが、何処が想定ルートなのか本当に分かりません。
大無間山(2024/11/22-23)で鍛えたつもりだったが…


赤テープの代わりにこんな目印もありました。
目立つけど場違い過ぎる。
ここに来るタイプのオタクの中に
サンリオオタクを兼ねる者が居るとは俄かに信じ難いけど…
いや、だからこそこのカードを不要としてここに残置したのかな。


何とか巻き道を抜けて車道の続きに復帰しました。
石垣で補強されていて想像以上にしっかりした道ですね。


行き過ぎているので車道で少し引き返します。
先程巻き道で上を乗り越えた尾根筋には
車道より一段高い位置にトンネルが空いていました。


これは人工のトンネル…なのか?
手掘りにしてももう少し滑らかな壁面になりそうなものだけど…
自然にこの穴が出来たらそれはそれで驚きでもあるのですが。


謎の穴はおいておくとして、
僕にとって真の目的地はこちらです!
無人の山間に突如現れる開けた空間で
一直線に延びたコンクリート製の構造物。
その道のオタクなら「青山」という名が出てきた時点で
既に察しは付いているものと思いますが。


もっと近くに寄ってみましょう。


そう!これは廃駅跡、
それも有象無象の弱小ローカル線ではなくて
泣く子も黙る名阪を繋ぐ幹線中の大幹線、
近鉄大阪線の旧・東青山駅の跡です!


東海と近畿を分かつ難所と言えば
岐阜県と滋賀県を隔てる関ヶ原が有名ですが、
近鉄大阪線は三重県と奈良県を隔てる青山峠を攻め、
初めて線路を通した時の経路がここでした。


そして、乗務員の交代や異常気象時の測候所的な立ち位置で
この場所に初代の東青山駅を設けたのです。


しかし、昭和46年に総谷隧道内で列車衝突事故が発生
(写真は旧・東青山駅跡のすぐ東にある滝谷隧道)。
死者25人、負傷者288人を出すこの大事故を契機に
近鉄は新線への切り替えを決意して、
こちらの旧線は廃止されるに至りました。


駅跡から北側には山神社という小さな祠の神社がありました。
地滑りが起きないようにと祀っていたのでしょうか。
現役当時、この付近はその地形的な険しさから
しょっちゅう自然災害で不通になっていたそうです。


大阪方面に目を遣ると、堤防のようなコンクリートが
廃線跡をぶった斬るように鎮座しています。
あれは一体何なのでしょうか。


これ、どうやら本当に堤防のようですね。


実は旧・東青山駅は元々垣内川だったところで
流路を無理矢理曲げてスペースを確保して線路を通した場所で、
大雨の時などは文字通り線路が川と化すことも儘あったとか。
その為、廃線跡もそのまま放置しておくと
トンネルを伝って下の集落まで水が流れてしまう恐れがあるので
このように廃線跡を封鎖するような堤防を築いたのでしょう。


幻の旧・東青山駅を拝むことが出来たのでそろそろ戻ります。
これ、帰りの方が数段ルートファインディングが難しいな…
結構迷いました。


ちなみに、駐車した場所の近くには
現役の近鉄大阪線東青山変電所がありました。
作業員がこの変電所にアクセスする為の駐車スペースだったのかな?


無事に車を回収したら奈良県を目指します。
ただ奈良県に行くだけなら近鉄大阪線に沿って
国道165号を走っていけば良いのですが、
折角なら道の駅の記念切符を収集しておきたいので
国道166号まで回り道して行きます。


おや…?
国道368号で南に行こうとしてみたら、
地図上ではちょっとカーブが多いくらいの道に見えるけど、
何だか大分香ばしい看板が現れたぞ…?
特に、左下の小さい看板は色褪せているものの
「この先道路幅員減少につき大型車は絶対に通れません」
というかなり強い言葉で警告しています。
今の所はバイパス並みの快走路なだけに余計不気味だ…


おおっ、急に狭くなってきた!
しかし、看板の書き方からすると
ここはまだ大型車が絶対に通れない区間ではないようです。
ということはもっと狭くなるのか…


津市美杉町から松阪市飯南町に入る仁柿峠で
遂に国道368号が酷道としての真の姿を表しました!
峠を越えた瞬間から道の明度が違い過ぎる。


これは確かに大型車絶対通行不能だな…
あの改装路から僅か数kmでここまで落ちぶれるとは…
しかも、それなりに対向車が来るので気が抜けません。


この深い山では遭難事故も…
…えっ、死体遺棄事件?
怖さの次元が違うんですが…


どうにか何事も無く峠を越えて道の駅茶倉駅まで辿り着きました。
馴染みは無かったのですが伊勢茶の産地だそうです。


道の駅飯高駅(上の茶倉駅もそうですが、駅まで入れて正式名称です)の
記念切符も回収してやっと奈良県へと向かいます。


高見トンネルを抜けて奈良県吉野郡東吉野村へ。
この村、とある生物が日本で最後に確認された地として有名です。
何だか分かりますか?


正解はニホンオオカミです。
明治38年1月にここ東吉野村鷲家口で捕獲された個体が
歴史上最後に確認されたニホンオオカミであるとされています。


宇陀市から東吉野村に入る佐倉峠には
こんな看板も立っています。
確かに、紀伊半島の山深さを思うと
ニホンオオカミが最後の最後まで残っていたのが東吉野と聞いても
宜なるかなという感想しか浮かびません。
ニホンオオカミが絶滅していなかったとしたら、
登山の際は熊だけでなく狼にも注意せよと言われていたのでしょうか。
現実的には狼が人を襲うことは稀だそうですが。
まあ、それはツキノワグマも同じか。


ニホンオオカミの像だけ見て帰るのも何なので、
丹生川上神社中社にもお参りしておきました。


目の前を流れるこの清流が丹生川…
だと普通に考えればそうなりそうなものですが、
この川は高見川と言います。
また、中社であるこの神社の他に上社と下社も存在するのですが、
普通に考えると同じ川の上流から順に
上社、中社、下社と並んでいるのが自然だと思うのですが、
上社は吉野川、下社は丹生川にあって別の沢筋です
(但し、全て最終的に紀の川に注ぐので別の水系ではない)。
でもって北東から中社、上社、下社の順に並んでいます。
色々と不思議な神社だな…


拝殿には関西電力と東京電力から巨大な絵馬が贈られていました。
水の神様を祀っているので水力発電関連でしょうか?
(昭和38年奉納なので黒部ダムの竣工記念らしい)
しかし、土地柄関西電力は分かるとして
何故中部電力ではなく東京電力が名を連ねているのだろう…


東吉野村から宇陀市に入って
道の駅宇陀路大宇陀に立ち寄ってみたら、
宇陀には銘菓があるとのことだったので見てみます。
如何にも歴史のありそうな和菓子屋に入ると…


ぬああ売り切れている!
このきみごろもというのが宇陀の銘菓らしいのですが…


こんな見た目の、メレンゲに黄身で衣を付けて焼いたお菓子だそうです。
パッと見では平戸のカスドース(2018/10/7)にも似ていますが、
中身がメレンゲなので食感や味は大分違いそうです。
食べてみたかった…


この後は天理ラーメンを食べてから帰りました。


遠州灘ドライブ

2024年12月28日 | 旅行

帰省します。
今回は珍しくお昼の時間帯に帰省。
景色が見えるので新東名高速道路ではなく東名高速道路にしてみました。
といっても、由比以外はそんなに景色が良い訳でもありませんね。


ついでに、4年振り(2020/8/22)の白須賀海岸にも寄ってみました。
ここには道の駅潮見坂があるので道の駅の記念切符回収もします。
これで静岡県の道の駅の記念切符を全制覇しました。
松田町に引っ越してきてから
静岡県は特に頻繁にドライブしているからな…


無事帰省したので、年明けまで半田に居ます。


沼津納め

2024年12月22日 | 旅行

今日は松田で過ごす2024年最後の休日です。


という訳で、沼津までひとっ走りしてきました。
やはり静岡県の沿岸部は夏よりも冬の方が好きです。
お目当ては9ヶ月前(2024/3/3)に食べた鯵料理…


だったのですが、歴史的な猛暑でアジが死んでしまったそうで、
鯵料理店が鯛料理店に変わっていました。
何ということだ…
タイはタイで美味しかったですが。


食後は近くの牛臥山公園へ。
展望台があると書いてあったから
てっきり富士山が見えるものかと思ったけど、
まさかの富士山が一切見えない展望台とは…


他ならぬ牛臥山が富士山を隠しているようなので、
牛臥山を回り込めないか波打ち際を進みます。
これは中々険しいぞ。


岬の突端を越えました。
が、突端を越えてもなお牛臥山の守りは堅いです。
ただ磯歩きを楽しんだだけになってしまった。
まあ、それはそれで一興。


伊豆半島の根本らしくダイナミックな地形。
牛臥山は海底火山の名残なのだそうです。


この岩には乳母の懐(おばんのふところ)と呼ばれる穴が穿たれています。
城ヶ島(2014/7/30)とかもそうでしたが、
こういう穴ってどうやって出来るんですかね?
波が当たる方向とは90°違うように見えるけど…


ちなみに、富士山は乳母の懐の先から見えました。
大変な思いをして牛臥山公園から歩かずとも
我入道海水浴場にアクセスすればすぐに見えます。


何度も沼津に来ていながら入ったことのなかった
沼津御用邸記念公園にも立ち寄ってみます。
明治26年から昭和44年まで使われていた御用邸の跡地です。


歪みがレトロを感じさせる大正硝子。
これだけガラス張りにするには
当時としてはかなりの金額が掛かったのではないでしょうか。


本邸は沼津大空襲で焼失しているので、
現存しているのは西附属邸の部分のみです。
それでもかなりの豪邸ですが。


しかし、木造家屋だった為に火災に対しては脆弱で、
少しでも火災のリスクを下げる為に
お風呂のお湯は別に設けられた石造りの湯沸所から運びました。
そんな訳で浴槽にお湯を張ることは困難だったので
掛かり湯のみで済ませていたとか。
沼津って基本的に避寒地だから来るのは冬のはずで、
それで掛かり湯だけとなると相当寒そう。


今年分の沼津を満喫しきった後は
のんびり松田へと帰りました。


若狭ドライブ(書きかけ)

2024年12月10日 | 旅行

今日の弊社はお休みです。
さて、北陸新幹線が延伸したからといって
衝動的に敦賀まで来てしまったけど、
思い立ったのが4日前だから何も計画出来ていない…


取り敢えず、敦賀駅前でレンタカーを借りて
敦賀周辺を走り回ってみます。
今走っているこの道は国道476号
…と言うと、コアな鉄道オタクなら僕が何を探しているか分かるでしょうか。


実は上の写真にも映り込んでいたこれ。
国鉄北陸本線の旧線に使われていた樫曲隧道です。
関西から北陸へ行く際に最大の関門となるのが
敦賀前後にある2つの峠。
北陸本線を複線化するにあたって
どちらも昭和30年代後半に新線へ切り替えられました。


上の樫曲隧道は歩道、というか史跡として保存されていますが、
多くの区間は車道に転用されています。
険しい峠を越える為に掘った数多くのトンネルを
みすみす朽ちるままにするのは勿体無いという思いでしょうか。

 

To be continued.


エンゲル係数保存

2024年12月09日 | 旅行


今日は敦賀でリモートワーク。
北陸新幹線の見えるホテルに缶詰めです。
米国留学から帰国した時の自主隔離(2021/11/17-26)を思い出すな…


気分転換に古民家喫茶へ足を運んだりも。
自主隔離ではないのでね。


仕事を終えたらお楽しみの夕食です!
冬の北陸に来たからには海鮮を食べない訳にはいきません。
それも福井県とあればせいこがにでしょう!
お値段的に正直躊躇しましたが、
人生でまだ一度も食べたことが無いのと、
冬の賞与が出たので思い切って頼んでみました。
ぷちぷちした卵にも蟹味噌のような風味があって美味しい…
醤油の皿も添えられていましたが、
何も付けなくても十分過ぎるくらい濃厚です。


せいこがにで止めておこうと思ったのですが、
隣の人が食べているのを見て
衝動を抑え切れずにぶりしゃぶも頼んでしまいました。
美味し過ぎる…!
北陸の冬の味覚は最高ですね。
領収書は見ないことにします、はい。