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sou16の物理学的な週末 ~sou16's Physical Weekends.

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英国出張 第1日目

2025年03月11日 | 旅行


羽田空港から10:00発NH211便に搭乗。
今日は平日では?
まさかもう「春休み」に入るのか?
と思われてしまいそうですが、流石にそこまでの長期休暇は無くて、
今日からは後輩と一緒に出張です。


まさかのポケモンジェット。
なので家族連れが多い…と見せ掛けてエコノミーより
上級クラスの面積の方が広いゴリゴリのビジネス仕様です。
ブイズはビジネスマンに人気なんですかね?


ロシアを避けて古の北極圏航路を飛ぶイーブイジェット。
本当に古の航路ならAnchorage(アンカレッジ)や
Kangerlussuaq(カンゲルルススアーク、2017/8/4)で給油しますが。
ここでレベルアップしたらグレイシアジェットになりそう。

(以降、グリニッジ標準時UTC±0.0h)


Heathrow空港(ヒースロー空港)に到着。
今回は久し振りの海外出張!
実に13年振り(2012/1/3-7)となる英国London(ロンドン)です。
Heathrow空港ってこんなに小さかったっけ…


Heathrow Terminals 2 & 3駅(ヒースロー第2・3ターミナル駅)から
London Underground Piccadilly Line(ロンドン地下鉄ピカデリー線)
Arnos Grove(アーノス・グローヴ)行きに乗車。


King's Cross St. Pancras駅
(キングスクロス・セントパンクラス駅)に到着。


13年前(2012/1/5)にも訪れた英国きっての大ターミナル駅、
King's Cross駅(キングス・クロス駅)。
前回は工事中で見られなかったあれを見に寄ってみます。


9と3/4番線です。
ハリーポッターのロケ地として有名になりました。
何故もっと近寄って撮らないのかと言うと…


こんな長蛇の列が出来ているからです。
英国もオーバーツーリズムなんだな…


こちらはSt. Pancras駅(セント・パンクラス駅)。
Eurostar(ユーロスター)の発着駅です。


上2つに比べると大分影の薄いEuston駅(ユーストン駅)。
開業は一番古いそうなのですが。
今回の出張先、英国は英国でもLondonではありません。
ここから列車に乗ります。


列車の到着番線が表示されるまで巨大な電光掲示板の前で
鴨川のカップル宜しく何とも言えない距離感で立待つ英国民。


17:10発Avanti West Coast(アヴァンティ・ウェスト・コースト)
Birmingham New Street(バーミンガム・ニューストリート)行きに乗車。
運賃が衝撃的に高い…
1時間ちょっとの乗車で£90(1.7万円)って…


18:24、Birmingham International駅(バーミンガム国際駅)に到着。
英国第二の都市、Birmingham(バーミンガム)に来ました。
International Station(国際駅)を名乗っていますが、
国際列車が発着する訳ではなくて
Birmingham国際空港(バーミンガム国際空港)が隣接している
という意味でのInternationalです。


ホテルの周辺に何も無さそうなので、
駅に入っていたハンバーガー屋で夕食。
味は日本のコンビニのハンバーガーから毛が抜けた程度ですが、
値段がヤバい。
これで£12.75(2,450円)です。
£1って100円くらいだったっけ?と思わせる物価。
英国の所得水準からすると普通なのでしょうか。
しかも、その高いお金を払っても出てくるのがイギリス料理という。


National Express West Midlands
(ナショナルエクスプレス・ウェストミッドランズ)
X1系統Coventry(コヴェントリー)行きに乗って、
ホテルのあるMeriden(メリデン)に到着。
通りが暗過ぎるんだけど、ホテルはあるんだよね…?


ありました。
米国ならモーテルになっていそうですが、
そこは流石の英国、お洒落です。
明日からの仕事に備えて、というより時差ボケで早めに就寝しました。


全国梅酒まつりin水戸2025

2025年03月01日 | 旅行

停車する列車の本数が日本一多い駅は何駅でしょうか?
はい、これは引っ掛けとかは無くて東京駅(4,000本強/日)です。
新宿駅と迷った方が居るかも知れませんが、
あちらは列車本数ではなく利用者数が日本一です。
(新宿駅は違う鉄道会社への乗り換えが多いので利用者数
=改札を出る人の数が多くなる)。
乱暴に言えば、東京駅は日本で一番重要視されている駅と言えます。
では、そんな超ターミナル駅を通過する旅客列車はあるのでしょうか?
勿論、定期列車は新幹線も特急も全て停車しますが…


横浜駅にやって来ました。
8:38発JR東海道本線特急水戸偕楽園平塚号勝田行きに乗ります。
この列車、次の停車駅は何と148km先の偕楽園駅です。


品川駅も上野駅も、そしてあの東京駅でさえも通過します。
令和4年に海浜公園コキア大船号(大船-勝田)が史上初めて
東京駅を通過する特急列車として運転され、
それ以来神奈川県から茨城県に直通する臨時特急は
原則として東京都内の駅を全て通過するようになりました。


しかし、論理的に考えてみればこれは極めて合理的なことで、
湘南から東京に向かうなら数多ある東海道線の列車に乗れば良く、
東京から常陸に向かうなら上野東京ラインの列車に乗れば良いので、
わざわざ臨時特急を使って東京で乗降する需要は無いのです。


10:21、1時間43分ノンストップで駆け抜けて偕楽園駅に到着。


偕楽園駅は毎年梅の時期にのみ営業する臨時駅。
臨時駅にしては例外的に歴史が長く、今年開業100年を迎えます。
利用者が多ければ常設駅に格上げされ、
少なければ簡単に廃止される不安定な立場の臨時駅で
何故これほどまでに長期間存続出来たのか?


それは恐らくこの駅に上りホームが無いからです。
上野方面から来た列車は停車出来るのですが、
仙台方面から来た列車は原理上停車出来ません。
幾ら利用客が望めたとしてもそんな駅を常設にする訳にはいかない
みたいな話があったのではないでしょうか。
では、何故下りホームしか設けられなかったのかというと、
これは正直藪の中だそうで、
「嘗て非力な蒸気機関車が走っていた時代では、
偕楽園駅で停車してしまうと次の赤塚駅まで坂を登れなかったから」
「東京からの観光客を帰りに水戸駅まで誘導してお土産を買わせる為」
など様々な説が飛び交っています。


しかし、駅員さんが10人単位で出張していたり、
鉄道グッズの物販コーナーがあったり、
およそ臨時駅とは思えない賑わいようですね。


後続の特急ときわでやって来たYR(常滑民)と合流して常磐神社へ。
全国梅酒まつりin水戸2025に参加します!


6年前(2019/3/16)に太宰府天満宮で参加した梅酒まつり。
不特定多数の大人がもみくちゃになって飲みまくるという性質上
コロナ禍の煽りを受けて一時期断絶していましたが、
去年から復活しました。
今回は121種類以上の銘柄が揃っているとか。


30分間の制限時間内に40種類試飲してみて、
非常に気に入ったのが愛知県・澤田酒造の
「知多 白老梅 純米大吟醸仕込みの梅酒」でした。
…常滑市の酒蔵だから依怙贔屓しているとかじゃないですよ。
変な癖の無い透明感ある味わいで美味しかったです。


スッキリ系じゃなくて濃厚系だと和歌山県・プラム食品の
「にごり梅酒 熊野かすみ」でしょうか。
梅酒というよりも特濃梅ジュースに近い味わいです。
結局お酒じゃなくてただ梅が好きなのでは?と言われるとその通り。
なお、先週(2025/2/22)買った兵庫県・ヤヱガキ酒造の梅一途は
今回の梅酒祭りには出展していませんでした。


獺祭梅酒系統の味で東京都・株式会社耕の
「想定内梅酒2022」も良かったですが、
獺祭梅酒以上にお高いのでコスパ的観点から保留。
獺祭梅酒よりは入手し易いようなので、
獺祭梅酒が気になるけど全然買えないという人には
オススメなのではないでしょうか。
系統と言えば知多白老梅も割と近縁な感じですが。


今年もその獺祭梅酒があったので試飲しました。
やっぱり美味しい。
けど、15,400円はおいそれと買える金額じゃないよな…
ちなみに、最早試飲すらありませんが実は上位グレードもあって
25,300円の「獺祭 新生梅酒」なる銘柄もあるそうです。
一合瓶で売ってくれたら…


太宰府の時と違って食べ物の販売もあったので、
澤田酒造の知多白老梅を飲みながら軽く昼食にします。
周囲にもアピールしていく。


折角なので偕楽園の方も見ておこうと思います。
まずは竹林から入って…


松があって…


そして梅。
松竹梅全部が揃っているんですね。
梅しか知らなかった。


ただ、その肝心の梅が今年は全然咲いていません。
松田の桜もそうですが、今年は全体的に開花が遅いですね。


頑張って開花している木を探して撮った図。
何処に花があるのか探し回るのも
宝探しみたいで悪くない…かも?


樹木以外に気になったのがこの吐玉泉。
玉のように澄んだ清水を吐くのでその名が付いたそうですが、
良く見ると水の吹き出し口が塩ビ管になっています。
水戸藩は密かに塩化ビニルの製造技術を有していた…?(酔っ払い)
というのは勿論嘘で、この吐玉泉は昭和62年製の4代目だからです。
にしても何故塩ビ管に…


偕楽園も見終えたので、梅酒以外の水戸土産を求めて京成百貨店へ。
何故水戸に京成電鉄(千葉県と東京都しか走っていない)の百貨店が?
まあ、チバラキとも括られるくらいだから関わりが深いのかな…
と思いきや、何とこの水戸が現在唯一の京成百貨店だそうです。
元々は京成電鉄と何の関係も無い地場の百貨店だったのですが、
昭和50年に資本提携をして京成百貨店になり、
上野や市川にあった本家の京成百貨店が潰れた後も生き残って
現在に至っているそうです。
寧ろ水戸民は京成が鉄道をやっていることに驚くんだろうか。
それはそれとして、6年前(2019/2/2)に買った
ワインdeナットーネを購入しました。
美味しいのに何故か都内のアンテナショップでは売っていないんだよな…


お土産を買ってもまだ時間が余っているので、
常陽銀行が運営する常陽史料館も覗いてみます。


「佐久間あすか 日常の集積展」という企画展をやっていました。
遠目にはありがちな現代芸術のように見えますが…


近付いて見るとスーパーの値引シールだったり、


使用済みのティーパックだったりします。
流石に色んな人から掻き集めてきたのでは…?
と思ったのですが、値札の方を良く見てみると
90年代の日付が書かれたものから今年の日付のものまであったので、
どうやら本当に作者一人の日常生活の中で集めたもののようです。
面白かったけど、日常というか狂気を感じる。

常陽史料館はこの他にも撮影禁止ながら貨幣の展示もあったりして、
入館無料なのにとても充実した資料館でした。


美術館大好きYRに連れられて
水戸芸術館シンボルタワーも見たり。


時間を潰し切ったので予約していたお店に向かい、
茨城県らしくどぶ汁でアンコウを堪能してから帰りました。
梅酒に日本庭園に美術館にアンコウに、大人な休日であった。


兵庫旅行 第3日目

2025年02月24日 | 旅行


7:30、起床。
今日は本来飛行機に乗る予定だったのですがこの大雪。
敢え無く欠航したのでプランBに移行します。
ここ数日ずっと欠航しているらしいけど、いつ飛ぶんですかね…


9:43発JR山陰本線特急こうのとり12号新大阪行きに乗車。
豊岡から京阪へ向かう特急には
きのさき(山陰本線経由京都行き)
こうのとり(福知山線経由新大阪行き)
はまかぜ(播但線経由大阪行き)
はしだて(京都丹後鉄道経由京都行き)
の4種類があって混沌としていますが、
京都以西ならきのさき、大阪ならこうのとり、
神戸以西ならはまかぜを使うと良いのではないでしょうか。


僕が目指すのはピンポイントに大阪です。
12:23、大阪駅に到着。


移動だけで既に昼時になったので梅田で昼食にします。
ここは大阪らしくうどんで。
城崎温泉であの混みようだったので覚悟はしていましたが、
ここも相当な混雑でした。
うどんなので回転は速かったですが。


さて、実はここからがこの旅行の最大目的です。
西梅田駅から大阪メトロ四つ橋線住之江公園行きに乗車し、
本町駅で大阪メトロ中央線夢洲行きに乗り換え。


ザ・沈埋トンネルな四角いトンネル断面。
そう、この区間は海底の夢咲トンネル、
大阪湾に浮かぶ人工島・夢洲へと繋がる新線です。


夢洲駅に到着。


コスモスクエア-夢洲は先月開業したばかりの
現在の日本で一番新しい鉄道路線。
近未来的な駅構内はまだピカピカです。
実は夢咲トンネル自体は16年も前に開通していたのですが、
その時は鉄道を通す大義名分だった大阪オリンピックが招致に失敗。
夢咲トンネルは長いこと海の底でひっそりと眠っていたのですが、
最近別の大義名分を得て遂に日の目を見ることとなりました。


そう、大阪・関西万博です。
夢洲駅は大阪・関西万博の玄関口として整備されました。
多数の来場者を捌く為、駅構内も周辺も非常に広々した造りになっています。


しかし、万博会場はまだ工事中の為、
夢洲駅の周囲はほぼ完全に柵で囲まれて出られないようになっています。
現状では工事関係者用の通勤路線的な立ち位置なのでしょうか。
それにしては意外にも結構一般客が居るな…


周囲360°完全閉鎖されて何処にも出られないかと思いきや、
1箇所だけ抜け道を発見したので出てみます。


どうやら、舞洲方面へは歩いていけるようですね。
大阪メトロ中央線は舞洲への延伸計画もあるものの
今のところ目立った動きは無いので、
舞洲の各施設へは夢洲駅が最寄駅となっています。


舞洲まで歩いていくほどの時間的余裕は無いので
夢洲駅に戻ってきました。
近未来的な内観に対して外観は割と普通ですね。


夢洲駅構内で見付けた万博を感じさせる案内。
日本語の「カームダウン・クールダウンスペース」より
中国語の「情緒安撫室」の方が分かり易過ぎて好き。


夢洲駅から大阪メトロ中央線普通生駒行きに乗って
大阪港駅にやって来ました。


ここには登山部の一員として見ておきたいものがあります。
埋立地なのに登山部とはこれ如何に?


実は山があるんです。
超巨大な石碑の隣に…


三角点があります。
二等三角点「天保山」です。
この名前を聞いたことのある方はそれなりにみえるのではないでしょうか。
標高は僅か4.53m、長らく「日本一低い山」とされていた「山」です。
東日本大震災の津波で仙台市の日和山が削れて
標高6mから3mに縮んだことにより、
天保山は日本で2番目に低い山となりました。
そもそも、標高0mの大潟富士(2024/6/8)がその上(下?)にいますが。


次は大阪メトロ中央線普通学研奈良登美ヶ丘行きに乗り、
本町駅で大阪メトロ御堂筋線普通箕面萱野行きに乗り換え。


んお?
淀屋橋駅で何やら百葉箱みたいなものがホーム端にありました。
何だこれ?
気になって調べてみたら本当に百葉箱でした。
駅構内の環境整備の参考情報とする為に昭和9年から設置されていて
来月の撤去が決まっているそうで、
期せずして歴史の一頁を収めてしまいました。


百葉箱は完全に偶然の出会いなので目的地ではなくて、
お目当ては大阪メトロ御堂筋線に直通する北大阪急行です。
結構話題になったのでご存知の方も多いかと思いますが、
去年3月に千里中央-箕面萱野が延伸開業しました。
計画自体は北大阪急行開業前の昭和43年からあったものの、
揉めに揉めて実際の延伸まで56年掛かったという因縁の路線です。


箕面萱野駅に到着。
これで大阪府の鉄道は改めて完全乗車しました!


箕面萱野駅前にはショッピングセンターくらいしかないので、
一駅戻って箕面船場阪大前駅で喫茶店にでも行きます。


地図によればここに喫茶店があるようだけど…
どう見ても喫茶店があるようには見えない。


エレベータも完全に貨物用エレベータなのだが…
これ、一般人が乗って大丈夫なやつなんですかね?


エレベータを降りると家具が積み重ねられた倉庫のような階に出ました。
一応コーヒーのような香りが漂ってきますが…


本当に喫茶店がありました。
倉庫の居抜きなんですかね?
秘密基地みたいな感じで凄い好きな雰囲気です。
コーヒーも美味しかった。
仕事で大阪に来る機会があったらまた寄ろうかな。


良い喫茶店を見付けた後は新大阪駅に戻って
大阪名物の肉まんを買おうとしたらとんでもない大行列で、
乗ろうとしていたひかりを逃して
のぞみで追い掛けて名古屋駅で追い付いて帰ったりしました。
久々の関西は楽しかった。

 

脚注
※「沈埋トンネル」
   溝に(大抵は四角い)筒を並べてその上に土を被せて造るトンネルで、水底に造るのに向いている。
   ちなみに、日本で初めて海底に造られた沈埋トンネルは半田市の衣浦トンネル。


兵庫旅行 第2日目

2025年02月23日 | 旅行


おはようございます。
豊岡市は雪が降り積もっております。
でも、根雪という感じではない気がしますね。
豊岡駅に向かいます。


9:11発JR山陰本線普通城崎温泉行きに乗車。


9:17、玄武洞駅に到着。


その名の通り、玄武洞という観光スポットへの
アクセスの為に設けられた駅なのですが、
駅前にはその玄武洞がありません。
駅前の兵庫県道3号を渡って堤防に上ると…


円山川越しに玄武洞が見えます。
しかし、下流側には2km、上流側には4km行かないと橋はありません。
では、この玄武洞駅からどうやって玄武洞にアクセスするのか?


最も伝統的な方法を使います。
渡船です。


静寂に包まれた冬の朝の円山川を滑るように進みます。
風雨を防ぐ装備が無い極めてオーソドックスな小舟で、
ちょっとでも雨が降ったら運休になる
かと思いきや、
「雨天の場合でも傘をさしてお乗りいただけます」
という案内がありました。
頂けたところで乗りたいかは別ですが。


船頭さんが河岸を指差したので目を凝らしたら、
2匹のコウノトリが止まっていました。
日本ではトキと同じく野生絶滅したコウノトリですが、
兵庫県立コウノトリの郷公園を中心に
豊岡市では再導入が進んでいます。
こうしてその辺で普通に見られるほどになっているんですね。
まさかいるとは思わなくて望遠レンズを付けていなかった…


という訳で、円山川右岸に到着。
こちらに玄武洞があります。


入園料を払って階段を上っていくと…


現れました!
この見事な柱状節理が玄武洞です。
160万年前の火山活動によって生成された地形で、
玄武岩で出来ていることからその名が付いた…


のではなく逆で、
この玄武洞があまりにも典型的で見事な地質であった為に、
そこから「玄武岩」の名前が出来たのが史実です。
そう、ここは玄武岩所縁の地なのです!
ちなみに、地磁気逆転が発見されたのもここ玄武洞だそうです。
地学系の人にとっては聖地ですね。


ちなみに、この洞は自然に出来たものではなく、
江戸時代に採石されて生じた人為的なものだそうです。
ここに入り込んで石を削っていくの怖過ぎない?


玄武洞公園には玄武洞の他にも
この青龍洞など幾つかの洞(?)があります。
今日は大雪の影響で半分以上の洞は見学禁止になっていますが。


もっと良い喩えがある気がしてなりませんが
そうとしか見えないので敢えて言ってしまうと、
この桿菌みたいな模様は溶岩が冷える際の
熱輸送の移流の様子を表しているそうです。
バチルスよりも良い喩えが思い浮かんだ方は教えて下さい。


丁度対岸のJR山陰本線を列車が走っていったので撮り鉄。
山陰本線が玄武洞側の右岸を走っていたら
餘部鉄橋に並ぶ名撮影地となっていただろうに…


玄武洞公園を見終えたら玄武洞ミュージアムへ。
地学の聖地玄武洞に因んで、
様々な鉱石や化石が展示されています。


昨日見た生野銀山の銀鉱石も展示されていますね
(正確には鉱石輸送用のトロッコ軌道しか見ていませんが)。


道の駅なるさわ併設の鉱石ミュージアム(2023/3/4)
半田市立図書館の企画展(2024/8/18)
大分色んな鉱石を見てきたつもりでしたが、
この逸見石は初めて見ました。
昭和61年に発見された新鉱物で、
世界でも岡山県の布賀鉱山でしか産出しないそうです。
現代日本で新鉱物が見付かることなんてあるんだ…
と思いきや、Wikipediaに「日本産新鉱物」というページがあるほど
今でも日本では新鉱物が数多く発見されているそうです。
半田市立図書館で見た中宇利石も
昭和51年に愛知県で発見された新鉱物だとか。


これは菊花石!
こち亀でしか見たことが無かったのですが、
本当にこんな菊みたいな模様が入っているんですね。


菊花石の系統(?)で
絵に見える模様の石シリーズは結構好きです。
産地を見るに、中国で特に人気なようですね。
そんじょそこらの絵画以上に
これを置いて様になる住宅は限られそうですが。


昨日JR播但線の車内で見掛けた豊岡鞄についての展示もあって、
編み細工の柳行季が原点なのだという説明がありました。
てっきり皮革産業から来ているのかと…


存分に楽しめたところで渡船に乗って玄武洞駅に戻ります。


11:28発JR山陰本線普通城崎温泉行きに乗車。


11:39、城崎温泉駅に到着。


関西きっての名湯として、
同じ兵庫県内の有馬温泉に並んで名高い城崎温泉。
その名前自体は某議員の空出張問題で知っていたのですが、
如何せん有名観光地となると食指が動かない質なので
今まで完全に素通りしていました。


冬の城崎温泉と言ったら何よりも松葉ガニが有名で
特に大阪人が大挙して押し寄せるそうですが、
蟹付き宿泊プランはあまりにも高額だったので豊岡に泊まった次第です。
つい最近(2024/12/9)敦賀で豪遊してせいこがにを食べたばっかりだし…


せめて雰囲気だけでも感じようと
松葉がにクリームコロッケや松葉かにまんを食べ歩き。
美味しい。


ちょっと歩いて古くからの城崎温泉中心街へ。
倉敷(2025/1/1)っぽさもある街並みですね。


勿論、温泉も浸かります。
城崎温泉には日帰り入浴専門の外湯が6つあるので、
その中の御所の湯へ。
脱衣所から出た瞬間露天風呂という、
開放的で熱めの温泉でした。
ご利益(効能ではない)は火伏防災と良縁成就だそうです。


温泉の後は温泉寺へ。
街路は観光客で大混雑の城崎温泉ですが、
皆信心深くないのかここは空いていて厳かな雰囲気です。
冬の透き通った空気の神社仏閣って良いですよね。


この温泉寺、本堂と奥の院は山の上にあるそうで、
城崎ロープウェイが山頂まで通じています。
でも、頑張れば徒歩でも行けそうな気がするな…


奥鬼怒温泉郷(2025/1/12)の成功体験があったので
往復1,200円をケチって雪道を登ることにしました。
最初の内は階段が露出していたけど、
後半は普通に雪山登山だな…


中腹にある本堂に到着。
結構な量の雪が積もっていますね。


本堂が麓の薬師堂と山頂の奥の院との中間地点にある為、
城崎ロープウェイは途中駅のある珍しいロープウェイになっています。
箱根ロープウェイ(2016/12/3)にも姥子駅という途中駅がありますが、
あちらはスキーリフトと同じ循環式なのに対して
こちらはケーブルカーと同じ交走式なので、
途中駅はピッタリ中間に設けなければなりません。


城崎ロープウェイ温泉寺駅の改札。
駅員じゃなくて仏像が鎮座しているのが流石過ぎる。


当然ここで止まる訳もなく山頂の奥の院も目指します。
更に傾斜が急になってきて、
特に階段などは滑り落ちそうです。
中々高難度だな…


が…駄目っ…!
難度が上がり過ぎて通行止めされてしまいました。
頑張ってステップを刻んで多宝塔まで登ってきたのに…
温泉寺の本堂で知ったのですが、
如何ともし難いので、
結局本堂を見てから引き返して下山してきました。
本堂の中で知ったのですが、城崎温泉のご利益をちゃんと受ける為には
温泉寺で湯杓を買って入湯作法を習わないといけないそうです。


雪山登山で身体が冷えたので温泉で温めます。
今度は鴻の湯へ。
ご利益は夫婦円満・不老長寿だそうです。
露天風呂に居た教えたがりおじさんの話で知ったのですが、
城崎ロープウェイは黒部ダムを造らせた城崎出身の関電社長が
立山ロープウェイ(2020/9/20)の技術を地元に流用して出来たそうです。
そう聞くと乗っておけば良かったかと思えてくるな…


本日2度目の温泉から上がったら、
志賀直哉を始め数々の文豪が旅館で執筆に勤しんだという城崎温泉らしい
本屋と喫茶店が融合したお店に入ってみました。
古書店みたいなのを想像していたらメッチャ今風だった。


こういうお店があるというだけではなくて、
「本と温泉」というプロジェクトを立ち上げて
話題の作家とコラボして面白い本を城崎温泉限定で売ったりしています。
何が面白いのかと言うと…


こんな感じでカバーがタオルだったりと
非常に特殊な装丁をしているところです。
出版社勤めのSTが喜びそう。


僕はブログに使う表現の足しになれば
という実益の話も無くは無いですが、
心理描写よりも情景描写が好きなので
食に関する様々な描写が載っているこの本を買ってみました。
城崎温泉限定の本という訳ではないようですが、
まあこういうのは出会いが大切なので。


夜は豊岡に戻って但馬どりの鍋や松葉ガニの小鉢を頂きました。


兵庫旅行 第1日目

2025年02月22日 | 旅行


今日から今年度最後の三連休。
という訳で出掛けます。
松田駅から6:50発JR御殿場線普通静岡行きに乗車。
現在、御殿場線から沼津以西に直通する唯一の列車です。
嘗ては豊橋駅まで直通する列車もあったみたいですね。


静岡駅で9:07発JR東海道新幹線ひかり503号岡山行きに乗り換え、
11:37、姫路駅に到着。
乗り換えしたことは何度もあるものの、
きちんと降りて観光するのは初めてな気がする姫路です。


まずは6年前(2019/3/16)に飲んで印象に残っていた
地元ヤヱガキ酒造の梅一途を購入。
この梅酒、酸味がしっかりして好き(だった記憶あり)なのですが、
取り扱っているところを見たことが無くて
いつか姫路に来た際にはきっと買おうと思っていました。


梅酒は後の楽しみに取っておいて昼食です。
姫路名物だというどろ焼き。
スフレのようにふわふわな食感でお焦げはもんじゃ焼き風味、
出汁を付けて明石焼きのような優しいお味という、新感覚の粉物です。
これは中々美味しい。


そして、姫路と言えば姫路城。
あれ?姫路城ってこんな大きさだったっけ?
もっと駅近で巨大なイメージがあったけど…
福山城(2021/7/22)のイメージと混ざったかな?


姫路城…ではなく、その隣の好古園を見学します。


こちらは江戸時代に藩主が築いた屋敷…
かと思いきや、発掘調査で出てきた屋敷跡に
昭和末期〜平成初期になってから造園した庭園だとか。
道理でやけに小綺麗だと思った。
でも、こういう庭園は好きです。
近所にあったら毎日散歩したい。


姫路城隣接なので姫路城も良く見えるかと期待しましたが、
城壁や木々に阻まれてあまり見えませんでした。


さて、姫路と言ったらもう一つ見ておきたいものがあります。
完全に百貨店に飲み込まれた山陽姫路駅へ。


13:56発山陽電鉄本線普通東二見行きに乗車。


隣駅の手柄駅で下車。
異様に背もたれの長いベンチは何なんだ…
姫路民は座高が高いんですかね?


向かうのは手柄山中央公園です。
任坊山よりもショボい山ですね。
兵庫県なのでてっきり六甲山(2018/1/14)みたいなのが現れるかと。


ただ、近付いてみると意外に山してます。
演出はありますが。


手柄山を登り切って辿り着いたのがこのお城です。
…いや、僕自身こんな城塞みたいな外観だとは知らず面喰らっています。
ということで、これの中身は勿論お城ではありません。
では何かというと…


旧・姫路モノレール手柄山駅の跡地に造られた
手柄山交流ステーションです。
車両も静態保存されていますね。


姫路モノレールは昭和41年の姫路大博覧会開催に合わせて
中央会場だった手柄山と姫路駅を繋ぐ目的で開業。
しかし、博覧会が終わると利用者数は低迷、
開業から僅か8年で営業終了という異例の短命に終わりました。


実際に建設されたのは姫路-手柄山の僅か1.6kmでしたが、
東は大塩、西は網干、北は白国と書写までという、
つまりは姫路市の端から端までを繋ぐ壮大な計画があり、
件の姫路大博覧会でも大々的にアピールされていたそうです。


手柄山交流ステーションでは何故かあまり触れられていませんが、
唯一の途中駅だった大将軍駅がまた特徴的で、
何と公営住宅の3〜4階部分を突っ切る形で駅が設けられていました。
究極の駅近物件ですね。
ただ、そもそも姫路駅まで500mしかなかったので
開業から2年を待たずして休止されてしまった幻の駅です。


展示物はあまり無いのですが、
マニア向けのグッズ展開はしていました。
これは適切なマーケティング。
こういうマーケティング能力が姫路モノレール営業当時にもあれば…
噂には聞いていた姫路モノレールを見られて満足したので戻ります。


係争地ばりの呼称問題があることで有名な大判焼きですが、
兵庫県では「御座候」という謎名称で呼ばれていて、
その発祥が姫路市の和菓子屋なのだそうです。
紛争に新たな勢力として殴り込んで泥沼化させていくタイプ。


こちらが御座候。
見た目はもろ大判焼きですが、
皮がもちもちで薄いのが特徴でしょうか。
饅頭っぽさがあって美味しい。
今川焼きとか呼んだ関東民は後で再教育プログラムを受けるように。


そろそろ姫路から次へ向かいます。
15:07発JR播但線普通寺前行きに乗車。
久々に見た量産型(原義)のモノトーン103系電車。


寺前駅で16:03発JR播但線普通和田山行きに乗り換え。
めっちゃごちゃごちゃした塗装で
さっきの単色103系との落差が凄い。
「うみやまむすび」という列車のようです。


車内も観光列車仕様。
進行方向左側は車窓を向いた席になっているけど、
播但線ってそんなに景色の良い場所とかあったっけ?
竹田城とか見えるのかな?
と思いましたが、どうやら観光列車として運行される際は
JR山陰本線の浜坂駅まで走るらしいので、
餘部(2015/8/17)とかの辺りの需要を想定しているようです。
何故播但線から直通させるんだ…?
同じ兵庫県だから?


豊岡市の名物である豊岡鞄を宣伝する展示台もありました。
豊岡で鞄なんて作っていたんだ…


市川に沿って山奥へと分け入っていきます。


16:23、生野駅に到着。


ここ生野は1,200年以上に渡って採掘を続けた
日本最古級の生野銀山があることで有名。
昭和48年に閉山してしまいましたが、
ちょっと気になるものが残されています。


民家と民家の間の隙間を抜けると…


地面に埋もれた線路が現れました。
生野銀山で産出した鉱石を国鉄播但線まで運び出す為に敷かれた
生野銀山トロッコ軌道です。
正式名称は調べてみても良く分かりませんでした。
生野銀山の運営会社からするに
「三菱鉱業〇〇軌道」みたいな名前が付いていそうな気がするんだけど。


現役当時からそうだったのか分かりませんが、
今は民家の裏を肩身が狭そうに通っていて見るからに窮屈です。
実際、軌間はナローゲージとしても狭い500mm
(とされているが、多分実際は508mm=20in)。


では建設費用を限界まで圧縮して造られた路線かというとそうでもなく、
観光案内にも目玉として掲載されているこの石積みのアーチ橋など、
重厚堅牢な面もあります。
恐らく、500mm軌道を採用した理由は
坑内で用いているトロッコをそのまま走らせたかったからでしょう。


で、この廃線跡を暫く辿っていくと
何故か唐突にレールと同じ幅でレールっぽく並べられた煉瓦になります。
そもそも、昭和30年にトラック輸送に切り替わった時点で
一度レールは撤去されているそうなので、
ここまでの軌道跡にしても後世にそれっぽく造った模造品なのですが、
だからこそ尚のこと何故…?となりますね。


煉瓦化したところからもう少し進むと何故かまたレールが復活し、
しかも今度は土に埋まっておらず立体的で
犬釘まであるグレードアップ版になっています。
ここは丁度口銀谷銀山町ミュージアムセンターの裏なので、
ちょっと気合いを入れて整備したのでしょうか。


最終的にはこんな感じになって軌道跡遊歩道が終わります。
色んな意味で面白い廃線跡だった。


生野駅から17:37発JR播但線普通和田山行きに乗車。


和田山駅で18:23発JR山陰本線普通城崎温泉行きに乗り換えます。
雪で遅延している所為で、まるで本来接続すべき列車のような顔で
反対方向の福知山行きが同じ番線にやって来るのは中々に罠だな。


19:06、豊岡駅に到着。


分水嶺を越えて日本海側に出てきたとあって大雪です。
今年は特に大雪らしいです。
しかし、先々週(2025/2/7-11)道北へ行ってきた身としてはこの程度楽勝
…と言いたいところですが、
気温が高くてぐしょぐしょした雪の不快感は
厳冬期の道北には無い障害です。


この時期の但馬なら蟹料理といきたいところですが、
そこまでの予算は無いので今夜は今風な蕎麦屋で夕食にしました。