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sou16の物理学的な週末 ~sou16's Physical Weekends.

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登山部秋の道東遠征 第2日目(書きかけ)

2024年09月14日 | 登山

3:22、起床。
レンタカーで登山口に向かいます。
この時間の道東は野生動物の飛び出しが怖い…


岩尾別温泉駐車場に到着。
今回挑戦する山は最東端の日本百名山、羅臼岳です!
三連休だからか想像以上の人出で駐車場から車が溢れています。
未明はヒグマとの遭遇率が高いと聞いたから日の出時刻に来たけど、
皆結構日の出前から登っているんだな…


この岩尾別温泉には秘境知床の宿 地の涯という
世界自然遺産地域内唯一のホテルがあったりします。
1人1泊2万円以上するので、
室堂のホテルと同じく登山者は滅多に利用しないと思いますが。


登山者でも利用出来そうな宿泊施設としては
登山口の目の前にある木下小屋という、
食事・寝具無し3,000円/泊の山小屋があります。
北海道の山小屋って食事や寝具の提供は無くて
本州で言うところの避難小屋相当のものしか存在しないんですよね。
それも基本的には山中にはなくて登山口にのみ。


登山口にはヒグマの目撃情報が掲示されています。
これを見るに、7月は毎日のように目撃されていたのが
どんどん出現頻度が落ちているようです。
であれば今は比較的安全なんだろうか…


とはいえ油断してはいけません。
登山口入ってすぐの祠に安全登山を祈願し、
熊スプレーを即座に抜けるようにイメージトレーニングを重ねて
いざ登山開始です。


クマザサの中を歩いていきます。
熊笹って名前がもう嫌ですよね…
笹の中に大型の動物がいて心臓が止まりそうになりましたが、
良く見たらエゾシカでした。


北海道の山で気を付けなければならないのは
巨大なヒグマだけではありません。
目に見えない寄生虫のエキノコックスもそうです。
その為、パッと見は綺麗な湧水であっても
原則として煮沸しなければ飲用に適しません。
まともな山小屋が無いということも相俟って
大量の水を担ぎ上げる必要が出てくるので、
これもまた北海道の登山の難易度を上げる要因となっています。

 

To be continued.


金時山(書きかけ)

2024年09月07日 | 登山

ここのところ出張(と言っても都心ですが)が多くて
この2週間で10回も新幹線に乗っています。
これもう実質新幹線通勤では。
小田急も座れる列車を選んでいるとはいえ、
やはり新幹線のシートとは比べ物になりません。
新幹線通勤したいなぁ…

さて、今日は割と天気の良い土曜日です。
元々は何も予定が無かったのですが、
昨夜急遽登山がしたくなって何処か手頃な山へ行くことにしました。


色々考えた末、4ヶ月前(2024/5/18)に駐車場問題で登り損ねた
金時山を選んでみました。
9月の神奈川県なんて暑過ぎるだろうかという心配はありつつも、
前夜に思い立って行ける範囲なんてそう広くはないので…
今回はちゃんと登山者も駐車可能な
金時見晴パーキングから登山開始です。


刈り払われていなかったら
どんな壮絶な藪漕ぎを強いられるんだろうか…
と戦慄してしまうほど背の高い笹の中を進みます。
何処となく西南諸島を思い出す景色。


明神ヶ岳方面へ向かう尾根も同様に刈り払われています。
登山道にしてはあまりにも幅が広過ぎる気がするけど、
作業車も入っているんだろうか。


箱根山カルデラの外輪山の一部となっているだけあって
火山らしい側面も覗かせてきます。


暑いな…
やはり9月に神奈川県の山は無謀だったか…?
ぶっちゃけ12月でも余裕で登れるだろうしな…
しかし、ここまで来て引き返す訳にも行かないので
水をがぶ飲みしながら登り続けます。

 

To be continued.


槍ヶ岳 第3日目

2024年08月14日 | 登山


4:45、起床。
小雨か…
まあ、今日は下山するだけなので心を無にして歩きましょう。


テンションが下がっていましたが、
歩き始めて10分かそこらで雨が上がってくれました。
今日は飛驒乗越経由のルートを取ってみます。
お花畑が綺麗ですね。
勿論、ミヤマトリカブトもありました。


最大の懸案事項だった滝谷も問題無く通過。
これでもうこの山行の成功は約束されたようなものです
…と油断するのが一番危ないのですが。


滝谷の彼方には雲に包まれた大キレットが。
三大岩峰を制覇した今となっては
大キレット踏破を新たな目標に据えて生きていくしかない。


ちなみに、新穂高方面から滝谷までやって来た際に増水して渡れず、
戻ろうとしても白出沢まで増水してしまって進退窮まった時の為に、
滝谷の左岸には滝谷避難小屋が設けられています。
どんどん岸が浸食されてきていて
その内基礎毎削られそうに見えますが。


滝谷と白出沢の中間には緊急避難場所
という名の岩の割れ目もあります。
この樹林帯で緊急避難しないといけないほどの状況ってそうあるかな?


白出沢からの長い林道歩きも
ITのカクテル談義を聞いていたらいつの間にか終わって
正午前に新穂高ロープウェイに到着。
3日とも午前中で行動終了するという超模範的な山行になりました。
この直後に雨が降り出したので、
まるで我々の為に調整されていたかのような天気です。
早出早着は正義ですね。
新穂高温泉で汗を流して高山市街に戻ります。


という訳で、3年越しの夢を叶えた槍ヶ岳山行でした。
白馬鑓ヶ岳(2024/7/14-16)や那須連山(2024/7/27-28)があったから
悪天候で突入するイメージしか持てていなかったけど、
結果的には恵まれた天候で、
それもお盆休みらしからぬ混雑の無さで登れて本当に良かった。
やはり人生最後に物を言うのは執念深さですね。


槍ヶ岳 第2日目

2024年08月13日 | 登山


3:58、起床。
台風の影響か、今日は昼から天気が崩れる予報。
ここまで来て登頂出来ず敗退なんてことになれば
再挑戦する気力さえ失われ兼ねません。
少しでも登頂成功率を上げる為に朝食をお弁当にし、
日の出と同時に出発出来るよう未明の談話室でもそもそ食べます。
箱全体にみっちりもちもちのご飯が詰められているから
見た目以上にお腹に溜まるな…


では、5:04に早速行動開始です。
飛騨沢に沿って標高を上げていきます。
槍平小屋は標高2,000m足らずなので、
3,000m峰の槍ヶ岳山頂までは1,000m以上登る必要があります。
まあ、昨日のあのだらだらした道でも
何だかんだ900mくらい登っていたらしいので、
何とかなるでしょう。
平均斜度は3倍ですが(昨日が11%、今日が31%)。


千丈沢分岐に到着。
夏山シーズン中のみ救急箱が置かれている分岐点です。
ここで道は飛騨乗越経由と千丈沢乗越経由の二手に別れます。
どちらの経路を取ってもコースタイムは同じとのこと。
どちらにしようかな…


歩いている人が少ない千丈沢乗越経由にします。
千丈沢乗越経由の方が稜線メインの道になるようです。


登山道を彩る可憐な青紫色の花。
群生していて綺麗です。
この花は凄く有名な植物なのですが、お分かりでしょうか?
まるで烏帽子のような形をした特徴的なこの花の名は…


ミヤマトリカブトです。
古来から狩猟や暗殺に用いられてきた植物です。
むしゃむしゃ食べたりしなければよっぽど大丈夫だとは思いますが、
トリカブトの毒は経皮吸収もされるらしいので
無闇矢鱈に触ったりしないようにしましょう。


千丈沢乗越で稜線に出ました。
裏銀座にもなっている西鎌尾根です。
槍ヶ岳は雲の中か…
僕等が着く頃に晴れてくれたら嬉しいけど…(淡い期待)


乗越(峠)の名前の由来になった千丈沢。
千丈と呼ぶだけあって広々とした沢です。
ただ、天上沢と合流する辺りから急激に険しくなるので
道は付けられていません。


上の方の稜線は未だにガスが掛かっていますが、
剱岳の時(2020/9/21)のように晴れてくれることを願って登ります。


振り返ると西鎌尾根の双六岳方面が良く見えました。
裏銀座もいつかやってみたいな…
裏と言うものの飛騨山脈(北アルプス)の主稜線は寧ろこちらです。


おや…?雲が薄くなってきたような?
これはもしかすると本当に行けるかも!?


槍ヶ岳頂上直下の槍ヶ岳山荘に到着。
この立地ながら日本最大級という巨大な山小屋です。
槍ヶ岳頂上の核心部、槍の穂先へは
ここで大きな荷物をデポしてアタックすることになります。
槍の穂先の様子は…


うおお!キター!!
願い通りにバッチリ晴れています!
しかし、変わり易いと言われる山の天気の中でも
取り分け変わり易いのが槍ヶ岳の天気。
まごまごしている内にまたガスが出たりなんかしたら号泣ものなので
サッとアタックザックに切り替えてアタックをかけます。


ここまで一切難所らしい難所の無かった槍ヶ岳ですが、
穂先になると思い出したように突如岩峰としての本領を発揮します。
一昨日の西穂高岳(2024/8/11)だと
西穂高口駅→(ハイキング)→西穂山荘→(トレッキング)→丸山
→(中級登山)→独標→(上級登山)→西穂高岳→(and beyond...)
と段階を踏んでいましたが、槍ヶ岳はいきなりですね。
裏を返せば、体力さえあれば槍ヶ岳山荘までは普通に来られます。


とはいえ、その槍の穂先もしっかり整備されている上に
混んでいなければコースタイム20分と短いので、
ちょっとしたアトラクションくらいの感じです。
実際、岐阜県の山のグレーディングでは
西穂独標と同じC難度に位置付けられています。


ただ、鉄梯子なんかは結構高度感があるので、
技術的にそこまででは無くても
ある程度高所経験は積んでおいた方が良さそうです。


…興奮隠しで槍ヶ岳を下げてしまいましたが、
内心はそれどころではありません。
逸る気持ちを必死に抑えながら歩を進めています。
この最後の鉄梯子を昇れば…


おぉ…


遂に成し遂げました!
8:41、槍ヶ岳(標高3,180m)登頂です!
これで即ち、三大岩峰剱岳・槍ヶ岳・穂高岳を制覇しました!!
やっと「日本で登山をしている」と胸を張って言えるようになった…


いやぁ、事前の天気予報では散々なものだったけど、
結果としてこんな清々しい空の下で登頂出来て本当に良かった…
つくづく槍ヶ岳の天気は読めませんね。
今回に限ってはそれが僕等に味方してくれました。


ちょっと雲が多めではあるのですが、
それはそれで神々しい雰囲気があるのでまた良し。


剱岳と比べてしまうと槍ヶ岳一般ルートの技術的難度は低い
というのは事前に良く分かっていたことなので、
実は元々は一般登山道最難関との呼び声高い
大キレットを通る計画を立てていたりしました。
天気予報が宜しくなかったのと、
槍ヶ岳登頂の成功率を少しでも高めたかったので
結局無難な新穂高右俣コースを使ってしまいましたが…


更に難易度の高いルートとして
北鎌尾根という著名なバリエーションルートもあったりします。
こちらは剱岳の北方稜線と同じくロープワークが必要になってくるので
今の僕等の技能では歯が立ちませんが。


朝早くに出発したお蔭で山頂が空いていたので
たっぷり40分以上も滞在してしまいました。
名残惜しいですが、槍ヶ岳山荘に戻ろうと思います。
上で言及しそびれましたが、
槍の穂先は登りと下りが別ルートになっているので
行き違いで待たされることはそんなにありません。


もうガスってきてしまった…
本当に、針の穴を通すような晴れ間に登頂出来たんだな…


興奮冷めやらぬまま槍ヶ岳山荘に帰着。
ちなみに、上の写真では興奮で言及し忘れていましたが、
槍ヶ岳本体(大槍)の左奥にピョコンと突き出しているのが
童謡「アルプス一万尺」で有名な小槍です。
午前中どころか9時台に行動が終了してしまった…
ぶっちゃけ余裕で新穂高温泉まで下山出来る時間ですが、
前述の通り昼から天気が崩れる予報なのと、
折角なら余韻に浸りたいので今日は槍ヶ岳山荘で泊まります。


流石は槍ヶ岳山荘、グッズの充実度が段違いです。
バンダナ、Tシャツ、ピンバッジといった定番物は勿論のこと…


CITIZENとコラボした槍ヶ岳ウォッチなんてものまでありました。
山で使うならG-SHOCKとかの方が良いのでは。


部屋に入れるのは10時半からだそうなので、
暫く小屋の前のテラスで槍沢を眺めながらお菓子を摘みます。
すぐそこに殺生ヒュッテが見えていますね。
この写真では雲に隠れていますが、
左奥の東鎌尾根の上にはヒュッテ大槍も見えます。
この山小屋密度、流石は北アルプスの中でも特に人気な山ですね。


時間になったのでチェックインします。
元々は相部屋で予約していましたが、
簡易個室なるものが空いていたので追加料金を払って移ってみました。


蚕棚を2人分ずつ木の板で区切ってあり、
入口はカーテンで目隠し出来るようになっています。
最近改装か増築でもされた棟なのか真新しく、
見るからに古さを感じる相部屋に比べて大分快適です。


11時になると喫茶で昼食営業を始めたので昼食に。
槍ヶ岳ブラックキーマカレーがオリジナルメニューだそうですが、
麻婆茄子丼の誘惑に負けてしまいました。
なお、水が貴重なのでお茶はおかわり自由ではなく1杯のみです。


談話室などで時間を潰していたら、
いつの間にか外が土砂降りになっていました。
早出早着して本当に良かった。


14時になると今度は喫茶でおやつタイムです。
モンブランやプリンなどが頂けます。
槍ヶ岳を模しているのか全てとんがりコーン乗せです。


ジョッキパフェ(2023/10/6)ならぬジョッキプリンなんてメニューも。
4人グループくらいならシェアしても面白いかも。
2人だと流石に食べあぐねそうな量ですね…


17時から夕食です。
食べてばっかりじゃねーか!と言われそうですが、
談話室とか個室に居る時間は特に書くネタが無いので…
暇過ぎて昼寝したら高山病で頭が痛くなりました(標高3,080m)


夕暮れの槍ヶ岳。
丹色の霧に包まれた穂先も絵になりますね。
明日までに雨は上がってくれるのか、
そしてあの滝谷はちゃんと通行出来るのか、
幾つか心配事はありますが今日のところは寝ます。


槍ヶ岳 第1日目

2024年08月12日 | 登山

下山後の高山後泊でのんびり…
するだけだったらIT(元・旭丘高)と合流する必要はありません。
彼と高山で落ち合ったことが何を意味するかと言えば…


7:45、新穂高ロープウェイに到着。
僅か半日振りの新穂高再訪です。
寧ろ何故一度高山に戻ったのかって?
ITが都合上昨夜に高山駅までしか辿り着けなかったからです。


今度は新穂高ロープウェイを使わず右俣林道から入山します。
今回我々が目指す山、それは!
これまで幾度と無くその特徴的な山容を見せ付けておきながら
3年間もの長きに渡って我々の登頂を拒んできたあの名峰、
槍ヶ岳です!

何故何度も計画を立てながら3年間登頂出来ずに居たかと言えば、
槍ヶ岳へ挑戦しようとする度に天気が崩れて
涙を呑んできたからです(例:2022/9/3)
しかし、執念深さが取り柄の自分にとっては
焦らされる程に想いが強まっていくというもの。
剱岳(2020/9/20-21)も三度目の正直で登頂したのだから
槍ヶ岳だって三度目の正直で登頂してみせる!
今回も非常に不安定な天気の予報なのは気掛かりですが…


槍ヶ岳の大きな特徴は歩かなければならない距離の長さ。
同じく北アルプスの岩稜名峰として並べられることの多い剱岳は
僕等が使った別山尾根コースが往復14.1kmなのに対し、
槍ヶ岳は最も一般的な上高地コースが往復38.4km、
今回使う最短の新穂高右俣コースでも往復26.2kmで、
あの赤石山脈縦走(2023/9/17-19)の27.0kmに迫るロングコースなのです。
何故そんなに長距離なのかと言うと、
一般車の通行が禁止されていてバスも運行されておらず
徒歩での通過を余儀無くされる林道区間がとにかく長いから。
つまり、ぶっちゃけ全然面白くない区間が長いのです。


涸沢カールへ行った時(2023/10/5-7)に通った上高地コースに辟易して、
林道区間がまだ短い新穂高右俣コースにしましたが…
それでも途中に有人の穂高平小屋が建てられる程林道歩きが長いです。


白出沢の砂防堰堤で漸く林道が終了。
ここからがやっと登山道になります。


登山道になってもだらだらとしていて一向に標高が上がりません。
その割に足元の悪さは一丁前なので焦れったい時間が続きます。
今年は北アルプスでも森林限界以下だと暑いなぁ…


雪解け水を集めた沢は冷風と冷水が爽やかで良いですね。
この滝谷はかの有名な大キレットから流れ落ちてくる沢です。


滝谷出合には橋が架けられているのですが、
この橋は増水すると屡々流されてしまい通行不可能になるそうです。
明日明後日には雨予報も出されているけど、
ちゃんと帰りも通れるかな…


出発から4時間弱、午後になるよりも早く槍平小屋に到着。
ここが今日の宿泊地です。
ITが1年振り(2023/8/5)の登山だと言うので
かなり余裕を持たせた行程を組みましたが、
このペースなら頑張れば今日中に槍ヶ岳山荘まで行けたのでしょうか。
まあ、槍ヶ岳周辺は午後になるとほぼ必ず天気が崩れるので、
午前中に行動終了するくらいが良いかも知れません。


早く着いたので昼食は小屋で頂きます。
かき氷などもありましたが、
きちんとカロリーを欲しているのでちくわ天うどんです。
山でちくわ天を食べられるのは嬉しい!
流石北アルプスの山小屋は品揃えが違いますね。
昼食の後はパラボラアンテナの前で微かな電波を拾ったり、
談話室で本を読んだりしながら時間を潰しました。


そして夕食。
食べてばっかりじゃないかと言われそうですが、
山小屋の楽しみと言ったらやっぱり食事なので…
槍平小屋の夕食はスパイスにこだわったカレーと
そのスパイスを使ったスパイスふりかけで有名。
カレーはまさかのスープカレーでした。