一昨日はケヤキのスモールボウル2個挽いたあと、ケヤキの「合鹿椀」もどきのお椀を3個挽きました。お椀の上部の直径が約11cmなので、ふつうの「合鹿椀」にくらべるとちょっと小ぶりです。
ところで能登で古くから使われている「合鹿椀」は、汁物だけでなく、ご飯や、ときには惣菜を入れたりして使ったといわれています。また、高台が高いのはお膳の上だけでなく、囲炉裏端や、床の
上にも直接置けるよう配慮されているからなのだといわれています。
soroは昨日、ケヤキの「合鹿椀」もどきのお椀を、ソロソロと一つだけ挽きました。今日の午後も2個挽く予定ですが、能登のトラディショナルな「合鹿椀」や、角偉三郎さんの「合鹿椀」のイメージを頭の中に思いうかべながら挽くことになるでしょう。これから挽く2個のお椀のフォルムも、すでに挽いたお椀と同じように、ひとつひとつ微妙にそのフォルムは違ってくると思います。soroは「それでいいのだ」と思っています。(^^)
昨日soroが「パトリアおがわ」のプールでアクア・ウォー
クをはじめたころ、新潟県上中越沖を震源とする震度6強の強い地震がありました。soroの住む町は、地盤が強いので震度2程度の揺れでしたが、県南のさいたま市では震度4の地震だったとテレビニュースは伝えていました。
このところ日本海側では、2004年の10月の中越地震、今年3月の能登半島地震、そして今回の中越沖地震と立て続けに強い地震が起きています。soroはテレビニュースを見たり、新聞を読んだりしながら、現役のころ何回か読んだ石橋克彦さんの「大地動乱の時代」(岩波新書)を思い出しました。
ところで、今日の東京新聞は、「東京電力柏崎刈羽原発は緊急停止し、法定基準以下の放射性物質を含む水漏れがあった。揺れの強さを示す加速度は一部原子炉の耐震設計値を上回った」と報じ、さらに、検知された揺れの最大値は、過去に地震で緊急停止した原発の観測値を上回り、これまででは最大の揺れだったこと。その結果「原発の耐震設計の妥当性、運転の安全性が根本的に問われることになりそうだ」という、とてもショッキングなことを指摘していました。
soroはこれらの記事を読みながら、中部電力の浜岡原発の1、2号機が計画された70年代はじめまでは、原発の真下に大地震を引き起こすプレート境界があるとがわかっていなかったという事実。プレートの存在がわかったあとも中部電力は「1、2号機も後から検証したが、東海地震の揺れにも耐えられる」として、あまり問題視していなかったということを思い出していました。
もし、大地震が起きて浜岡原発に大事故が起きたら、どれだけの人が被曝するかに関しての、京都大学原子炉実験所の小出裕章さんの予測は、
「浜岡2号機(84万キロワット)で原子炉圧力容器が蒸気爆発を起こし大量の放射性物質が大気中に放出されると想定した場合、名古屋方向に風が吹いていると、急性死する人が静岡県内で約4万7千人、後にがんなどで亡くなる人が愛知県内で約33万人など、合計約95万人の死者が予測され、かりに東京方向に風か吹いていると想定すると死者は176万人に増える可能性がある」という、とても恐ろしい内容のものでした。
またあるサイトには、2・3年前、テレビ朝日のニュース番組が、浜岡原発が東海大地震で大きなダメージを受けた場合、大津波の発生などを考えると、その影響は遠く茨城県にまで及び、約600万人が被曝する可能性があると報じていたということが記されていました。
ここで、話は変わります。自然災害が比較的少ないといわれている埼玉県でも、1931年9月21日11時20分、深谷断層系の櫛引断層という活断層が震源の、マグニチュード6.9の地震が起きています。 西埼玉地震と呼ばれている地震です。soroが生まれる3年前のことでした。soroの住む小川町には、ほとんど被害はなかったのですが、荒川沿いの町村には、かなりの被害があったと伝えられています。
今年の防災白書には、大地震の切迫性が指摘されていない地域で、大地震が続いていることが記されています。上記の西埼玉地震が起きてからすでに76年が経過しています。この地震の切迫性は、かなりあるとsoroは考えはじめています。そこでまだ処置していない家具の転倒防止用具の取り付けや、母屋の耐震補強についての検討をしなければならないのではないかと考えはじめているところです。
昨日からときがわ町の材木店で購入してきたヒノキの角材で、久しぶりに少し深めのミドルボウルとスモールボウルを挽きはじめています。すでに3個挽きました。今日も「パトリアおがわ」から帰ってから半地下工房に入って、すでにサークルカッティングしてある残りの2個のヒノキでスモールボウルを挽く予定です。^^V
ところで、木工ろくろで木を挽いていると、それぞれの木の独特の香りがしてきます。いちばん強烈な香りだったのは、何年か前に「黄連解毒湯」などの漢方処方に配合される成分が含まれているキハダを挽いたときでした。また以前よく挽き、今回も挽くことになっているケヤキは、昔の「おしろい」のようないい香りがします。(^^)
昨日から挽いているヒノキも、爽やかな香りがしてきます。soroの好きな香りですが、またヒノキに含まれるヒノキチオールという成分は、養毛効果もあるといわれているので、今日の午後は、頭にキャップなどはかぶらないで、ヒノキチオールをたっぷりと頭に浴びながら、スモールボウルを挽こうかなと思っているのですよ。(爆)
昨日の午後、それらの角材や板材を、デルタのバンドソーで(ウッドターニングしやすいように)ラフにサークルカッティングしました。その結果、ヒノキののミドル&スモールボウルをあわせて5個、ケヤキの合鹿椀もどきのお椀が6個、直径26㎝程度のヒノキのミドルボウルが1個、直径15㎝程度の小さなプレートが5個ほど挽けそうなことがわかりました。^^
さて、今日からは、木工ろくろ№2200で、それらを少しずつ挽いていこうと考えています。 まずはヒノキのミドル&スモールボウルから…。(^^)