潟東減農薬米生産者の会日記 URL http://yamagara-club.com

昭和63年設立の個人経営生産者組織
会の別名称 「やまがら倶楽部」
会員数14名
業務提携先 丸山光一商店

千葉、肥料部会&視察会

2009-05-30 08:18:40 | 日記
おはようございます。

木、金曜と千葉県にて研修旅行に行ってきました。

あいにく関東は天気が悪く雨が降り肌寒かったです。

1日目は肥料部会で肥料の研修でした。2日目は農事組合法人「和郷園」の視察に

行ってきました。

今日はその「和郷園」の紹介をします。



和郷園は簡単に言うと意欲のある生産者が自然循環型農業を取組んでいて、主に

野菜を作り、様々な形で販売している農業法人です。

野菜の冷凍加工、カット野菜、ネット通販、首都圏のアンテナショップ(スーパー)

等、様々な事業形態で運営されています。

野菜作りも現在広く認知されてきましたJGAPのパイオニアとして、農作物の

安心・安全、様々なリスク軽減、生産者の健康を理念に美味く又効率的な野菜作り

に取組んでいます。出荷先としては、首都圏の生協さんやスーパー、学校給食など

分散して出荷しているようです。

肥料に関してもリサイクル・バイオマスエネルギーセンターを自社で所有してい

て、カット野菜から出る野菜残さや、飼育している牛の糞尿で、堆肥化を効率よく

行い、高品質な堆肥や液肥を製造しています。

そのリサイクル・バイオマスエネルギーセンターも見学してきました。




←液肥・・・臭いです。


牛の糞尿や野菜残さを35~36℃のお湯で醗酵するとメタンガスが発生します。
(牛のお腹の中にはメタン菌がたっぷりいるそうです)



そのメタンガスを精製する装置。バイオガスとして自動車やバイク、リフトなどを

動かします。ガス自動車だから排気がかなりクリーンでこんなところにもエコを

感じます。東京大学との共同研究で国からも補助を受けてやっているようです。








醗酵中の堆肥。

ま~とにかくすごい施設でした。


←和郷園のカット野菜。

帰りは和郷園も出資している風土村と言う農産物直売所やお土産、レストランが

入っている道の駅的な所でお昼を食べて帰りました。

平日なのに駐車場もほとんど埋まっています。バイキングでランチ1000円です。

食材ももちろんいいので美味しい。流行るわけです。

余談ですが、6/2(火)にNHKで夜10:00よりプロフッショナルと言う番組で、

和郷園の特集をやるそうです。興味のある人は是非ご覧下さい。







当会の規約と要綱

2009-05-28 07:43:22 | 日記
 当、潟東減農薬米生産者の会は昭和63年に設立されました。しかし諸般の事情

で平成18年に会が二分され、翌年に再編成されました。その際、総合生協からの

指導もあって正式に当会の規約を制定し、再スタートしたのです。

尚、当会は今のところ、個人経営農家の集団で、集落営農でも農業法人でもありま

せん。



 当会の規約と要綱の表紙。A4版で6ページの内容です。各ページには次の内容
が記されています。


1ページ  潟東減農薬米生産者の会の規約
2ページ  会員名簿・新潟県特別栽培農産物認証関係・当会の関係機関連絡先
3ページ  平成21年度の重点取り組み・年間行事予定
4ページ  平成21年産米の栽培内容と指針
5ページ  丸山光一商店の保管・精米施設の内容と当会における役割
6ぺージ  総合生協 産直産地「米(全品種統一)」栽培基準




当会の規約・要綱の詳しい内容は個人情報の関係もあり、このブログでは公開しま

せんが、当会にマイナスにならなければ、ご希望者の方には差し上げます。

生育調査

2009-05-27 19:22:29 | 日記
 5月27日から、渡辺一篤会員の圃場で生育調査を開始します。

葉令  6.0葉   葉令の進み方はやや早いです。
草丈  29cm   深水で経過しているのでやや長い。
茎数  252本/坪 (42株植え/坪) 分けつが始まっています。


    圃場に支柱を立てて、時々定点観測します。


 春先、畦塗りをしたので今のところ畦の雑草はとなりの一般栽培田より少ない。

 遠くに角田山と高速道路が望めます。


 
 バケツ稲は葉令5.3葉。草丈18cm。田んぼの学校で参加者の皆さんにお渡

しする際、根の部分を水に浸してお渡しすべきでした。水分が足りず、葉先が少し

萎れてしまいました。しかし10日間でしっかり活着し、元気が出始めました。マ

ニュアル通り、三株の一本植えです。



先日の尾瀬の写真が、パソコン内に記録されていました。美しい景観をお楽し下さい。


          尾瀬ヶ原からの至仏山


 雪解け水が豪快に落下する大迫力の三条の滝(落差約百m)


ブナの新緑とミズバショウの湿原を抜けるとヨッピ吊橋となる








看板を設置

2009-05-26 08:43:25 | 日記
 新潟県特別栽培農産物認証制度では申請内容の生産者、圃場等が登録されたら、

必要事項の記載された看板を各圃場毎に設置しなくてはいけません。当会では総面

積約3200アール、約150箇所に5月24日(日)看板の設置を終えました。


 看板は風雨にも耐えるようにしっかりと設置。ラミネートフィルムと育苗土用の

ポリ袋でカバーしました。一番下には「総合生協契約圃場」と記載してあります。

これで栽培確認者(丸山賢一郎)は圃場の確認作業も容易になり、第三者にも栽培

指針を公表し、たとえば栽培指針以外の農薬や肥料の不正な使用は出来にくくなり

ます。



5月17日に田植えされた田んぼの学校の圃場。田植え翌日に強風が吹きましたが

しっかりと活着しました。田植えが遅い分回りの圃場より見劣りします。

尾瀬に学ぶ

2009-05-25 07:12:20 | 日記
 鳩待峠の駐車料金二日間で4,000円。山小屋一泊二食で9,000円。トイレの使用料

一回100円(強制ではない)。高速料金、巻・潟東~沼田間片道4,200円(平日)。

今回支払った主な内容です。特に駐車料金が高いのが特徴だと思います。しかし尾

瀬の自然保護に掛かるコストを思えれば仕方が無いと私は考えます。厳正なルール

の元、木道の整備やバイオトイレの設置など環境保全の活動に対し、入山者がな

んらかの形で費用を負担するのは当たり前だと思います。            
 
 
 国立公園の尾瀬と米作りでは単純に比較は出来ませんが、わが国にとってどちら

も大切な宝物である事に変わりありません。生協と当会の取り組みも一般的な法律

の他に独自なルールで、より安心・安全・環境保護に力を入れている活動を行な

っています。尾瀬のように多くの利用者からその価値を認めていただける活動を通

し、当会も発展していけたらと今回の山旅で感じてきました。

自然保護と地域の活性化

2009-05-23 14:12:04 | 日記
 5月21日・22日に尾瀬に行ってきました。(残念ながらデジカメの操作に失敗し

て写真はなし) 群馬県の鳩待峠より入山して尾瀬ヶ原で一泊し、三条の滝までの

往復で(約11時間の行動)ミズバショウが咲き始めた尾瀬の素晴らしい景観を存分

に楽しむ事ができた二日間でした。



 私が初めて尾瀬に行ったのは昭和47年18才の時です。当時は登山ブームと「夏が

来れば思い出す はるかな尾瀬・・・・」の「夏の思い出」のヒットで多くの登山

者が押し寄せ、単独行の私は山小屋の6畳部屋に15人も押し込められた思い出が残

っています。全体的に当時は今ほど自然保護の精神は無く、ゴミも結構落ちていた

し、木道の周辺も荒れていました。その後尾瀬は心ある多くの人が尾瀬の自然保護

を強く訴え、ゴミの持ち帰り運動や「尾瀬憲章」の制定など地元や国・地方の行

政・東京電力などの企業も一体となり、素晴らしい尾瀬の自然を後世に引継ぐ為に

努力を続けてきました。そして開発を規制、登山道等を整備するなどして、荒れた

湿原は見事によみがえり、ゴミも無く、環境に配慮した清潔なトイレが設置される

などしました。結果、毎年30万人もの入山者のおかげで地元に多くの雇用の場を提

供し、訪れた人に感動を与え、自然は保護され、地域は活性化しているのです。



分けつ始まる

2009-05-20 16:08:37 | 日記
写真は当会会員である五ノ上の冨井民雄さんの特別栽培米指定の圃場です。冨井

さんは米作りに非常に熱心な優秀な生産者のお一人で、毎年安定して高品質な減農

薬米を出荷していただいています。


(強風で葉先は少し痛んでしまったが、早くも分けつが始まっています)


今年は田植えの期間は好天にめぐまれ、稲の活着は早かったのですが、その後低

温傾向となり、18日には強風が吹き荒れて稲の葉先が痛んでしまいました。しか

し今日(5月20日)当会の冨井さんの圃場を確認してみたら、早くも分けつが始ま

っていて、葉令も平均4.8葉と順調な生育状況でした。過去の生育状況と比較し

ても分けつの発生は早い方だと思います。私の稲作の先生である農業改良普及員で

あった風間賢治先生は「コシヒカリは6月1日までに葉令が6.0葉に生育する年

は豊作となる確立が高い」とのお話をされていました。確かに過去を振り返っても

その傾向はあると思います。このまま普通に推移しても6月1日には充分に6.0

葉に達する生育状況だと推測されます。お米の相場(特にコシヒカリ)は気がかり

ですが、農家としては稲の生育が順調なのは気分が良いものです。

バケツ稲

2009-05-19 15:47:28 | 日記
田んぼの学校の参加者に配られた同じバケツ稲を丸山商店でも育てます。当店では

バケツ稲を毎年栽培していて、詳しい栽培ノウハウを参加者の皆さんにお配りしま

した。観察を楽しみながら立派な稲に育てていただき、米作りの楽しさを感じてい

ただきたいと思います。


  (時々わが家のバケツ稲の様子をお知らせします)


そこで問題。バケツ稲に苗を4本植えた場合と8本植えた場合では収穫時期の根の

量に違いがあるか。次の三つの中から選んで下さい。

    ① 4本も8本もほとんど同じ。
    ② 4本が多い。
    ③ 8本が多い。

答えは②の4本が多いです。長年色々なパターンで比較しながらバケツ稲を栽培し

ていると勉強になる事が多くあります。稲は分けつ等の本来持っている能力を最大

限発揮させる方が立派な姿に成長するようです。昔から「青田はバカがほめる」と

言われているのはバケツ稲を育ていても感じます。


田んぼの学校

2009-05-17 14:53:18 | 日記
5月17日(日)は総合生協主催の田んぼの学校(田植え)が開催されました。あ

いにくの雨模様の中、約30家族100人以上の参加者と当会会員、生産者協議会

の他産地の方の応援で19アールの田んぼを1時間余りで手植えしました。


  会員からやり方を教わり、小雨の中雨具を着ての田植え。


田植えは初めての参加者も多く、泥まみれになりながら一生懸命挑戦していました。


 小さな子供もよろこんで田植えに挑戦。よい思い出になる事を願っています。



 さすが田植え姿が板についている高木会員。


 一株2~3本、結構きれいに植わりました。


昼食は美味しいトン汁と特別栽培米コシヒカリのおにぎりを食べ、○×ゲームで

楽しみました。

今回の参加者にはバケツ稲が渡され、私から作り方のポイントを説明させていただ

きました。秋の出来栄えが楽しみです。

5月17日は田んぼの学校(田植え)

2009-05-15 15:46:45 | 日記
総合生協、生産者協議会の米部会では毎年消費者の方を募集して年間三回田んぼの

学校を開催しています。5月17日(日)は第一回の田植えイベントです。会場は当

会渡辺一篤会員の圃場で潟東体育館の近くです。このブログを見た人で興味のある

方は10時頃会場に見学しに来て下さい。


きれいに代かきを終えた田植えを待つばかりの会場。後ろは潟東体育館。



プールの中で田植えを待つ苗。当日は参加家族や当会会員、生協職員で手植えされます。


     (準備されたバケツと有機100%の農魂743)

当日は約30家族が参加の予定です。参加家族にはバケツ稲が渡され、それぞれの家

庭で管理されます。丸山商店では毎年バケツ稲を栽培しています。秋にはビックリ

するような立派なバケツ稲に育つように長年の経験をお伝えしたいと思います。



一般栽培の圃場は化学肥料と密植で生育が良好。あぜには除草剤が散布されている。



当会吉崎会長のクルコ看板設置圃場。減農薬栽培は栽培環境を良好にするため、疎

植に植えられています。しかも有機肥料施用で一般栽培と比較し青田の状態はスカ

スカです。畦の草刈が大変です。

稲の生育具合と水田雑草

2009-05-14 14:51:52 | 日記
こんにちわ!!

今日は少し肌寒いですね~。風も強いです。

田んぼにいると更に風の強いこと。稲の生育具合と水田雑草が生えてきたのかを

見に田んぼへ行ってきました。



↑↑
稲も田んぼに根をはり、すくすくと成長中です。

早ければ来週の中頃には分けつが始まるんではないかと思います。



↑↑
風に煽られて田んぼの角によった「表層はく離」。

田んぼに水をはると太陽光による光合成により藻が土に発生して、その土の表面の  
とろとろ層と一緒に藻がはがれて発生します。

軟弱な稲はこれによりとろけてダメになったりもします。



↑↑
稲とそっくりな「ノビエ」。

イネ科の水田雑草で見分け方は葉の付け根のところにイネは葉舌があります。

ノビエにはありません。あとは抜いてみると稲の付け根には籾がまだ付いているの

がわかります。

水田雑草もやはり暖かかったのでぽつりぽつりと目に付くようになってきていま

す。  

私たちの会も減農薬栽培です。暖かくなり畦畔の雑草もどんどん元気をだし伸びて

きます。これからは草との戦いでもあるわけです。

育苗箱処理剤とトキ放鳥

2009-05-09 09:00:05 | 日記
 当西蒲区周辺の田植えはほぼ終了しました。今年は天候に恵まれ、移殖後の活着

も良好で順調なスタートとなりました。近年はほぼ全ての圃場には病害虫防除のた

めに各種育苗箱処理剤が使用されています。当会の栽培指針にもパダン粒剤が指定

されています。7~8年前までは箱処理剤も使用していませんでしたが、年々イネ

ミズゾウムシの発生が多くなり、場所によっては一株に防除の目安とされている成

虫数の数十倍の大発生で大きな被害を被り、以来箱処理剤を使用するようになりま

した。パダン粒剤を選択している理由は低価格である事もありますが、他の高価な

薬剤と比較して効果の持続性が短い分、残効性も少なく、環境に対する負荷問題と

お米に対する残留問題に少しでも良い方向になると判断しているためです。(もっ

と良いやり方がありましたら教えて下さい・・・・)
  

 昔は大型ヘリによる空中散布が行なわれ、圃場はもちろん畦や農道まで一斉に防

除していました。現在は箱処理剤が稲作前期防除の中心で、稲の根の部分だけに農

薬を配置する効率の良い防除方法となっています。但し、P粒剤などの長期持続型

薬剤等はイナゴやニカメイチュウにも効果が持続しますが、地中に生息するヤゴ等

にも影響し、最近はアキアカネ(赤トンボ)の数かめっきり少なくなったような気

がします。反面、昨年はP粒剤を使用していても地域的にイネアオムシの大発生が

ありました。減農薬栽培を長年継続している当会の圃場には生き物調査の結果を見

ても多様な生き物が多く生息し、稲の害虫の天敵も多く、今のところ害虫に対して

はパダン粒剤のみで大きな問題は無いです。

 

 
 私は佐渡で放鳥されたトキに非常に関心があります。以前角田山麓の稲島にトキ

が来たとの話を聞いて、わざわざ探しに行ったくらいです。美しいトキと人間が共

生できる事は素晴らしいと思います。しかしこのまま順調にトキが繁殖し、仮に10

年~20年後に数が激増して稲作等に何らかの被害が出たとしたら、農民は今のよう

に肝要な気持ちでいられるのか疑問です。反面トキが生育する環境、特にドジョウ

等トキの餌となる生物が多く生育している田んぼには色々な農薬も使用されていま

す。しかし環境保護が行き過ぎ、トキの為に農家が犠牲を強いるような事では無理

があります。 (トキを焼き鳥にして食べてしまう人がいるかもしれません) 将来

人間とトキが仲良く共生していくためには今から農薬の使用方法の研究などの稲作

栽培技術を科学的に検証する取り組みとそれでも米作りに支障が出た時には被害を

補てんする社会的なシステムを作るか、お米に対する消費者の皆様のご支援も大切

だと思うのです。



田植え

2009-05-04 13:46:44 | 日記
GW真っ只中ですが、農家のみなさんは田植えで忙しいのです。

私たちの会ももちろん田植え!!

まずまずの天気で暖かくてなによりです。 



↑↑
立派に育ちました。



↑↑
苗箱から苗をはがして田植え機に渡しています。(結構大変です)





↑↑
まっすぐ植えるのに神経を使います。



↑↑
㎡当たり37株or42株で植えているそうです。

一般的には50~60株で植えます。37株だと一株が50~60株の稲と比べて

ガッチリとした迫力のある稲すがたになります。また茎も極太になります。

その比較はまた後ほど・・・

田植え直後の田んぼを見てもご覧の通りぽつりぽつりとしか植わってないのがわか

ります。