信州ななめよみ

長野県政をはじめ長野県に関することを思いつくままにつづるもの

山手線事故とJR指定工事業者

2006-04-26 07:13:08 | Weblog
一昨日のこと、山手線の新大久保と高田馬場の間で線路が盛り上がり5時間以上不通になるという事故が起こった。線路が盛り上がったのは山手線の内回り外回りの2線、そして埼京線上り下りの2線の4線で、隣接して走る西武線は問題が無かったらしい。
今のところ事故原因とされているのが、線路下の道路拡幅工事でコンクリート打設の時の熱が線路を上へ押し上げたのではないかとする説だ。線路は夏の暑いときに膨張をするためにつなぎ目があることが知られているが、その余裕分を超える熱があったということだろう。5センチほど浮いたとされている。
珍しい事故かと思いきや、そんなに珍しいことでもないらしく、年に数回程度のペースで発生しているようだ。

さて事業者に関係なく、JR路線のすぐ近く、あるいは今回事故のようにJRとの交差部の工事では、JRが指定した工事業者しか工事ができないことになっている。というよりは、JR側が指定してくる業者以外ではJR側の承諾が得られない。そして指定業者はJR各社によって異なっている。
JR指定業者でなければJR関連工事ができない理由は明確にされておらず、よく言われるのがJRのOBが再就職いわゆる天下りをしている業者だとされている。もしそうであるならば、昨今問題になった自衛隊関連工事と同様にいずれ表面化して問題になるだろう。
むしろ問題なのは、JR関連工事はJR側の言い値で工事価格が決まるところがあり、例外なく異常高値になる傾向にある。そこを走っているのがJRでなければ1千万円、2千万円の工事であっても、そこにJR線路があるだけで0の数が1つ増えるとされている。その内訳がどうなっているのかは知らないが、OB天下りの話とも無関係でないかもしれない。

山手線事故の原因とされる道路拡幅工事もまた、そうした指定業者による工事であろうが、ではJR指定業者とは何なのか。
昨日25日は福知山線事故の日であり、そちらと関連してのクローズアップが目に付いたが、これを機にJR指定業者の不透明さが解消されることを期待する。

改めて思うパソコン問題

2006-04-26 06:45:19 | Weblog
知事選が今年の8月に行われる。これまでに現職の田中康夫知事を始め、幾人かの名前が取りざたされているが、出馬表明を行っている人はいない。
個人的に興味があるのは務台俊介氏で、広く知られているように、務台氏は田中康夫知事の深志高校時代の同級生である。それを聞いたときに最初に連想をしたのが、いわゆるパソコン問題で逮捕、懲戒免職となった太田多久治氏と、彼を支え続けてきた蜻蛉(あきつ)の輪の存在である。太田氏もまた田中康夫知事とは高校の同級生であると報じられ、彼を支え続けた蜻蛉の輪の活動もまた深志OBが軸となっていた。
当時の伊那建設事務所で太田氏が行っていたことは、契約済みの測量設計業務の契約額を入札予定価格近くまで変更増し、その増分で契約相手の測量会社経由でパソコンを購入していたというもの。もちろん不当であり目的外の購入ではあるが、それだけであればいわゆる談合等とは無関係である。
ところが太田氏が逮捕~懲戒免職となったのは、業者に入札予定価格を漏らして談合を行っていたという理由であった。奇怪なことに、蜻蛉の輪によると、太田氏はこれをはっきり否定している。
言うまでもなく太田氏にも責任を負うべき咎がある。当時の伊那建設事務所で太田氏ほか一部の人の周辺だけがPC機器が充実していたとする話もあり、PC機器が必要であるのに備品配当が不十分であったが故の裏技だとする太田氏の説明にも、隠されている何かがあるかもしれない。
とはいえ、この時の調査では当時太田氏の部下で、太田氏ともどもPC機器の充実の恩恵を受けたとされる新規職員は何も咎められず、それどころか田中康夫知事に気に入られているという話もある。件の職員はパソコン問題でガサ入れがあり太田氏らが逮捕された日のたった2日前に伊那建設事務所から県庁の地球環境課(当時)へ異動をしていることから、そこに下水道公社問題と同じきな臭さを感じている職員も少なくない。

はるさめ騒動の時に不当な人事処分を受けたとして問題になったことがある。一方で二階級特進と揶揄されるような派手な昇進をしている者もいる。人事であるからどうしても凹凸は出てしまうだろうが、少なくても処分の時や抜擢の時にはその人事が適正であるかどうかを客観審査するのも必要かもしれない。
田中康夫知事による人事の最大の失敗例とされている今の経営戦略局長に関しては特に県議会関連、人事関連で幾つかの武勇伝があり、最近では昨年秋に県庁道路維持課職員を自殺に追い込んだとする話が県庁内にある。
公平な人事を望むのは無理であろうが、公正明大な人事を行ってもらいたいものだ。県職員は県の公僕であると同時に県の財産でもあるのだから、財産の適正な使用を望む。少なくても、今の田中康夫県政のもとでは決して解決されまいパソコン問題、はるさめ問題の不当人事について、時間を戻すことはできまいが、事実関係を解明して公表、必要であれば損失への対応まで行うことを次の知事に求む。